医療・健康

今年の花粉は2011年の約10万倍?急増していないし、ケムトレイルの影響でもない【ファクトチェック】

環境

今年の花粉は2011年の約10万倍?急増していないし、ケムトレイルの影響でもない【ファクトチェック】

「今年の花粉は2011年の約10万倍」との言説が拡散していますが誤りです。環境省が実施している「春におけるスギ・ヒノキ花粉の実測総飛散量(数)」や東京都アレルギー情報navi.、大阪府/保健所花粉情報で計測データを確認しても、花粉の飛散量が急増したというデータはありません。 検証対象 「2023年の花粉は2011年102,035.7倍ですよ!」という投稿がFacebookで広がった。 この投稿のスクリーンショットがTwitterにも転載され、「杉の木、10万倍も増えました?(笑)」という文言でさらに拡散した。元投稿の画像を引用する形でのツイートは複数見られる(例1、例2)。 花粉が急増したという言説はこれまでにも拡散しており、2019年には毎日新聞によって検証され、取材に対して気象予報会社ウェザーニューズ広報担当が「思い当たる数字はない」と答えている。 検証過程 実際に花粉の飛散データを見ていくと、飛散量はここしばらくの間一定の水準で推移していることがわかる。 例えば、環境省が公表している「春におけるスギ・ヒノキ花粉の実測総飛散量(数)」では、全国

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
“辛ラーメン危険説”を検証してわかる「安全」という基準の曖昧さファクトチェックで白黒つけられないものとは

医療・健康

“辛ラーメン危険説”を検証してわかる「安全」という基準の曖昧さファクトチェックで白黒つけられないものとは

「韓国の辛ラーメンから発がん性物質が見つかった。危険だ。食べるな」という情報が、これまで何度も拡散しています。これは事実でしょうか。私は2022年12月から、この検証に取り組んでいますが、いまだに記事を配信できていません。国別の基準や検査手法の違いという壁にぶつかったためです。これは正確だ、誤りだ、と一概に言えなくても、安全かどうかはみなさん知りたいはず。解説します。 「発がん性物質」が検出された? 日本ファクトチェックセンター(JFC)が検証に取り組んだきっかけは、昨年12月に拡散した情報でした。 韓国食品大手で「辛ラーメン」の製造元である「農心」がヨーロッパに輸出した「ヘムルタン麺」で発がん性物質が検出され、生産されたすべての製品が販売中止になっています。皆さま、自分の体は自分で守りましょうね。私のフォロワーさんで買う人いないと思うけど(笑) Twitterから こう書かれたツイートは、1万件以上のいいね、4000件以上のリツイートを獲得。「捨てよ…」や「ハングル見た時点で除外決定」などのコメントがついていました。 韓国の食品会社・農心が輸出した製

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
2017年に聖書のコオロギについての記述が書き換えられた? 【ファクトチェック】

医療・健康

2017年に聖書のコオロギについての記述が書き換えられた? 【ファクトチェック】

「聖書には『イナゴ以外の虫は食べては駄目』と書いてあったが、2017年の聖書改訂で『イナゴとコオロギ以外は食べてはならない』に書き換えられた」という言説が拡散していますが、誤りです。2017年に改訂された聖書にこのような書き換えはありません。 検証対象 「聖書にはイナゴ以外の虫は食べては駄目だと書いてあったが、2017年から聖書の記載内容が変更されて『イナゴとコオロギ以外は食べてはならない』に書き換えられた」というツイートが拡散した。表示回数は18万回を超え、リツイート・引用リツイート数は1500件を超えている。(3月27日現在) リプライには、「これは笑えない話だね」「つまりはバチカンの中にもレプテリアンが巣食っているということですね。聖書を書き換えるとは重大です」というコメントが寄せられている一方、「それは新改訳2017年のことだと思いますが、新改訳はそれまでもコオロギとかいてありました」と指摘するコメントもあった。 検証過程 日本語版の聖書は複数存在する。その中の一つを出版している新日本聖書刊行会によると、「コオロギ」の記述があるのは同会による聖

By リサーチ チーム
敷島製パンが政府の補助金欲しさに、コオロギを美化した?【ファクトチェック】

医療・健康

敷島製パンが政府の補助金欲しさに、コオロギを美化した?【ファクトチェック】

敷島製パンが政府の補助金欲しさにコオロギを美化している、という言説が拡散していますが、これは誤りです。敷島製パンはフードテックの一環として、食用コオロギパウダーを使用した商品をオンライン販売していますが、これに対して国からの補助金交付はありません。 検証対象 敷島製パンが食用コオロギパウダーを使用した商品の販売をしていることに対して、「政府からの補助金が欲しさに、コオロギを美化?!」などとコメントしたツイートが拡散した(2023年2月26日投稿)。2023年3月22日時点で、リツイートは8900件以上、表示回数は175万件以上となっている。 リプライ欄には、「パスコ買ってたけど、自分も辞めました」、「小さい頃から、食べていたけど、コオロギ粉末入りは流石にいらない」など、同社の製品の不買を示唆する反応があった。一方、「超熟にコオロギ入ってないだろ」「コオロギ関連の物は専用工場で作られてるから他のパンは大丈夫なんだけどなぁ」などと、コオロギパウダーを使用した製品が同社のごく一部であることを指摘するコメントも見られた。 取り上げたツイートは、Pascoブランドで

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
2018年に内閣府食品安全委員会がコオロギ食の危険性を記載した?【ファクトチェック】

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2018年に内閣府食品安全委員会がコオロギ食の危険性を記載した?【ファクトチェック】

昆虫食の是非をめぐって、「2018年に内閣府食品安全委員会はコオロギ食の危険性を記載していた」というツイートが拡散されていますが、不正確です。委員会は欧州食品安全機関(EFSA)の文書を紹介する形で2018年時点での昆虫食についての懸念事項を掲載していますが、これは現在の日本でのコオロギ食への危険性を伝えるものではなく、ツイートはミスリードです。 検証対象 高校の授業の一環でコオロギの試食をし、クレームが殺到したという記事を引用する形で、「2018年に内閣府食品安全委員会がコオロギ食の危険性を記載していた」という須藤元気・参院議員(無所属)のツイートが拡散した。表示回数は3月14日現在、130万回、リツイート・引用リツイートは9500回を超えている。 このツイートのリプライ欄には、「コオロギ食べる前にフードロスをなくそう!」「内閣府の矛盾を無視せず、きちんとコオロギ食の危険性を国会で指摘してほしいです」といったコメントが寄せられている。 なお、リトマスも3月7日にファクトチェックをしており、食品安全委員会のホームページに記載されていた資料を精査した内容をも

By リサーチ チーム
コロナワクチン、23年度は「秋冬に全員接種」?【ファクトチェック】

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コロナワクチン、23年度は「秋冬に全員接種」?【ファクトチェック】

「2023年度の秋冬にはコロナワクチンを全員に接種する」という趣旨の言説が拡散していますが、これは誤りです。実際には「接種の機会を確保する」という方針です。 検証対象 「現代版の大塩平八郎の乱が、起きるんじゃねーの?」というコメントと共に、「日刊薬業 コロナワクチン、23年度は『秋冬に全員接種』厚労省部会で方針決定」という画像を共有したツイートが拡散した。表示件数は2月13日現在で33万件を超えている。 リプライ欄には「拒否できないの…」「強制するな」など、強制的に全員が接種させられると受け止めているコメントが見られる。一方で、「厚労省のHPには機会を確保と書かれている」と指摘する声もあった。 検証過程 拡散しているツイートに添付されている画像は、医療業界専門メディア「日刊薬業」が2023年2月8日に掲載した記事の見出し部分。当初はこの見出しだったが、ネット上で「全員に強制するのか」という反応が出た後、「コロナワクチン接種、23年度は『全ての人に機会確保』厚労省部会で方針決定、秋冬に実施」という見出しに変更された。 記事の最初には次のように書かれてい

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
コロナワクチンでタイ国王の長女が被害を受け、タイはファイザー社との契約を無効にする?【ファクトチェック】

医療・健康

コロナワクチンでタイ国王の長女が被害を受け、タイはファイザー社との契約を無効にする?【ファクトチェック】

タイ国王の長女パチャラキティヤパー王女が昏睡状態にある原因は新型コロナワクチンで、タイはファイザー社との契約を無効にした、という言説が拡散していますが誤りです。王女が昏睡状態にあるのはマイコプラズマ感染症が原因と発表されており、タイはファイザー社との契約を無効にしていません。 検証対象 「タイ、ファイザー社との契約を無効とする世界初の国へ タイ政府の報道官は今週、バグディ博士に対し、同国はまもなくファイザー社との契約を世界で初めて無効化する可能性があると述べた コロナワクチンにより、国王の娘が被害を受けたと伝えられている」とするツイートが拡散している。共有されているサイトにも、同様の内容が書かれている。 3.1万超のフォロワーがいる「タマホイ」というアカウントは「主に海外記事を翻訳して勝手に一人で呟く垢」としている。別のツイートでは、バグディ博士が「タイ当局はファイザーとの契約を破棄する最初の国となれるよう努力すると言った」とする動画も投稿している。 これらに対し、「タイ王室も政府もワクチン被害を認めたということですね」「日本も決断しろ」といったコメントが

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
「ウイルスに対する保護機能がない」という警告表示、マスクは感染予防効果がない?【ファクトチェック】

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「ウイルスに対する保護機能がない」という警告表示、マスクは感染予防効果がない?【ファクトチェック】

マスク製造会社の「マスクはウイルスに対する保護機能がない」という警告表示を、「感染の予防効果がない」と解釈した主張が拡散しています。これは免責事項の解釈として不正確(ミスリード)です。 検証対象 拡散しているのは、マスクのパッケージ画像を添付した以下の投稿だ。パッケージの警告文書は英文で書かれている。 「マスクの製造会社がコロナ脳が誤解しないように『マスクには新型コロナウイルス(COVID-19)の感染を防げません』と警告表示していますが、なぜ貴方はマスクに感染予防効果があると勝手に思い込んでいるのですか?」 この投稿はネット上で繰り返し拡散しているもので、PolitiFactやAFP通信も過去に検証し、解釈の誤りを指摘している。 日本で拡散したツイートの投稿主は「南雲香織」を名乗るアカウントで、フォロワー数は約6万9000人。リプライ欄には「南雲さんいつもありがとうございます」「確かにマスクしてても感染してる」などのコメントが見られた。 だが、このアカウントは、これまでにも誤った情報を多数投稿していることで知られ、日本ファクトチェックセンター(JFC

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
ファウチ氏「ワクチンは、時が経つと逆効果になると発言した?【ファクトチェック】

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ファウチ氏「ワクチンは、時が経つと逆効果になると発言した?【ファクトチェック】

アメリカ政府の新型コロナ対策を指揮してきたファウチ氏が「ワクチンは時が経つと逆効果になる」と発言したとする動画付きツイートが拡散していますが、ワクチン普及前の動画の一部を切り取っており、不正確(ミスリード)です。 検証対象 「ファウチ『当初は良さそうにみえたワクチンが、時が経つと逆効果になることがある』」という動画付きのツイートが拡散している。動画では、Facebook創設者でMeta PlatformsのCEOマーク・ザッカーバーグ氏と、アメリカ国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長やバイデン政権の首席医療顧問を2022年12月に退任したアンソニー・ファウチ氏が対談をしている。 リプライや引用リツイートでは、「開き直りにも程がある」「さんざん打たせておいて、こんな事言って皆さん納得するの?」など、新型コロナウイルスワクチンの信用性を疑うコメントがみられた。 検証過程 Youtubeで「Zuckerberg Fauci」と検索したところ、ザッカーバーグ氏とパートナーのプリシラ・チャン氏が立ち上げた団体「Chan Zuckerberg Initia

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
ビル・ゲイツの娘はCOVIDワクチン・小児用ワクチン未接種?【ファクトチェック】

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ビル・ゲイツの娘はCOVIDワクチン・小児用ワクチン未接種?【ファクトチェック】

「ビル・ゲイツの娘はCOVIDワクチン・小児用ワクチン未接種」と主張するツイートが拡散しました。これは海外でも繰り返し拡散し、検証されている誤った情報です。 検証対象 2023年1月4日、「まぁ、つまりはそういうことです」というコメントと共に、「フィービー・アデル・ゲイツ ビル・ゲイツの20歳の娘 接種状況:COVIDワクチン未接種 小児用ワクチンも、打っていません」という画像つきのツイートが拡散した。 リプライやリツイートには「危ないって分かってたから、娘には打たせなかったのか」「ビルゲイツはいかなるワクチンも子どもに打たせないので有名」というコメントがみられた。一方で「去年のデマを今年も拡散」「何回も見たデタラメ」などと誤情報であることを指摘するコメントもあった。 検証過程 日本ファクトチェックセンター(JFC)は、フィービー・アデル・ゲイツ氏(以下、フィービー・ゲイツ氏)がワクチン接種をしたか検証した。 フィービー・ゲイツ氏はマイクロソフト創業者ビル・ゲイツ氏の次女で2023年1月6日現在、20歳。彼女の公式マーク付きのインスタグラムアカウント

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
国家公務員や国会議員はワクチン接種をしなくて良いという法律は存在する?【ファクトチェック】

医療・健康

国家公務員や国会議員はワクチン接種をしなくて良いという法律は存在する?【ファクトチェック】

「国家公務員、国会議員はワクチンの接種を受けなくて良いと言う法律が存在します」というツイートが拡散していますが、この投稿は誤りです。国家公務員や国会議員だけを特別に免除するような法律は存在しません。 検証対象 「国家公務員や国会議員はワクチンの接種を受けなくて良い」という言説が度々拡散している。2022年10月29日にも同様のツイートが投稿され、2500件以上のRTがされている。 リプライには「知ってる」「安全です!って言うならそんな法律あるはずないのにね」といったコメントがある一方で、「存在は知っていましたが、その文面がなかなか見つからなくて」「なんという法律ですか?」といったコメントもある。また、「日本国民全員、ワクチン接種は任意では?」といった指摘もある。 検証過程 検証にあたり、東啓綜合法律事務所に所属する弁護士の新間祐一郎氏に、関連する法律について聞いた。 新間弁護士は「国家公務員や国会議員だけを特別に免除する規定はありません」と指摘する。 「ワクチン接種に関する法律を調査したところ、予防接種法がカバーしていると分かりました。予防接種法の

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
WHOが未接種の反ワクを「殺人者」と公式に位置付けた?【ファクトチェック】

医療・健康

WHOが未接種の反ワクを「殺人者」と公式に位置付けた?【ファクトチェック】

Twitter上で「世界保健機関(WHO)が未接種の反ワクを『殺人者』と公式に位置付け」という情報が拡散されていますが、これは不正確(ミスリード)です。WHOが公式に位置付けたものではなく、Twitterアカウントで紹介した医師のコメントを意訳したものです。 検証対象 12月18日にTwitter上で以下のようなツイートがあり、3000件以上のいいねと1100件以上のリツイート・引用リツイートを獲得した。 “世界保健機関(WHO)は、ワクチン未接種の反ワクを「殺人者」と公式に位置づけ、ワクチン未接種は殺人犯と変わらないと警告。さらに反ワクチン活動は反科学的攻撃であると宣言” このツイートには「ひでぇ話だな」「こういうのを自己紹介というのでは?」などの反応があった。 検証過程 この言説が引用しているニュースはアメリカのサイト「News Punch」。繰り返し誤った情報を流しており、信頼性の格付けツール「NewsGuard」は最低レベルの「最大限の注意が必要なサイト」に位置づける。 引用された記事の見出しは「World Health Organizat

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
ファイザーCEOが辞任し、mRNAテクノロジーの安全性は確保されていないと発言した?【ファクトチェック】

医療・健康

ファイザーCEOが辞任し、mRNAテクノロジーの安全性は確保されていないと発言した?【ファクトチェック】

「ファイザーのCEOが突然辞任し、mRNAテクノロジーの安全性は確保されていないと社員から報告を受けたと発言した」というツイートが拡散していますが、誤りです。 検証対象 2022年12月13日、Twitterで「ツイッターがコロナとワクチンに関する情報を大公開すると知ったファイザーのCEOは突然、辞任しmRNAテクノロジーの安全性は確保されていないと、社員から報告を受けたと発言をしています」というツイートが拡散した。 リプライやリツイートには、「ファイザーのCEOは逃げ足早いな~」「日本では報道しないニュース」などのコメントが多く見られる。 12月16日時点で、アカウントには制限がかけられていた。 検証過程 検証対象のアカウントは、当該ツイートにリプライで様々な情報を添付している。その中に元情報とみられる海外アカウントがあり、「ファイザー社CEOのアルバート・ブーラ氏は退任し、現在は、mRNAは使用開始当初は十分にその技術が証明されていなかったと述べている。 ブーラ氏は、彼らに説得されたが、自分自身は確信が持てなかったと言っている。 ブーラ氏はワ

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
雪印北海道バターには実は30%マーガリンが入っている?【ファクトチェック】

医療・健康

雪印北海道バターには実は30%マーガリンが入っている?【ファクトチェック】

「雪印北海道バターには実は30%マーガリンが入っている」という内容のツイートが拡散しましたが、根拠は示されておらず、発売する雪印メグミルクは否定。投稿はアカウントとともにすでに削除されています。 検証対象 2022年12月19日に、雪印メグミルクが販売する「雪印北海道バター」の画像付きで、以下のツイートが拡散した(ツイートと投稿アカウントはすでに削除されている)。 この有名な雪印のバターは、表にも裏にも書いてないけど、実は30%マーガリンが入っています。完全に騙している。明治、森永、雪印は人生から排除なり。 このツイートに関連して「あたかもバターみたいな詐欺的な売り方辞めい!」などと、同調するようなツイートも広がった。 検証過程 バターやマーガリンは厚生労働省令やJAS規格で「バターは乳脂肪分80パーセント以上」といった成分規格や製造法などが規定されている。原料から製造手法まで全く違うため、途中で誤って混入することはない。 日本ファクトチェックセンター(JFC)は厚労省食品監視安全課に取材した。雪印メグミルクの雪印北海道バターに関して、マーガリンが

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
コロナワクチン接種後から急激に進行する「ターボ癌」?【ファクトチェック】

医療・健康

コロナワクチン接種後から急激に進行する「ターボ癌」?【ファクトチェック】

「ターボ癌」という言葉が広がっています。新型コロナウイルスのワクチン接種後に急激に進行するがん、などと説明されていますが、専門医によると、ターボ癌という用語はありません。そのような症状に関する論文など信頼に足るデータも存在しません。 検証対象 がん患者が新型コロナウイルスのワクチンを接種すると、がんが急速に進行するなどと説明する「ターボ癌」という言葉が、ネット上で多く投稿され、拡散している。例えば、2022年12月8日にも「ターボ癌 mRNAワクチン接種後8日で癌が劇増」というツイートが拡散し、1000件以上のリツイートがついている。 ワクチン接種とがんを結び付けた同様の投稿は、「またもターボ肺癌 昨年末レントゲンでは影も形もなかったのにコロワク後8ヶ月で多発肺内転移Stage4」「ワクチン接種後急速に癌『ターボ癌』」など、ほかにもツイートされている。 ターボ癌については、ロイターなども検証記事を出している。新型コロナワクチンの接種が原因で、急激に進行する「ターボ癌」があるのかどうかを検証する。 検証過程 日本ファクトチェックセンター(JFC)は、が

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
厚生労働省の職員のワクチン接種率が10%?【ファクトチェック】

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厚生労働省の職員のワクチン接種率が10%?【ファクトチェック】

「厚労省職員のワクチン接種率が10%」という情報が再拡散していますが、根拠不明です。厚労省は職員のワクチン接種率をそもそも確認しておらず、取材に「事実ではない」と回答しています。 検証対象 「厚労省の職員のワクチン接種率が10%」という情報が再拡散している。同様の言説は2021年からネット上にあったが、「Yahoo!のリアルタイム検索」機能を用いると、2022年11月26日に急増していることが分かる。 11月25日に「子どもへのワクチン接種とワクチン後遺症を考える超党派議員連盟」(会長・川田龍平参院議員=立憲民主党)が開いた勉強会がきっかけとなり、その内容を引用したツイートなどが再拡散している。 検証過程 日本ファクトチェックセンター(JFC)は厚労省人事課に職員のワクチン接種率10%という指摘について問い合わせた。回答は「事実ではないです。どこにも公表していないですし、人事課でも承知していません」。 厚労省職員のワクチン接種方法に関しては「一般の方と同じように接種券を受け取って接種しに行く。職域接種する者もいるが、一人一人が接種したかどうかは人事課

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)