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(能登半島地震)報道ヘリは救助の妨げか 災害で拡散する批判の検証

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(能登半島地震)報道ヘリは救助の妨げか 災害で拡散する批判の検証

能登半島地震をめぐって「報道ヘリの音で瓦礫の下の声が聞こえない」との言説が拡散しました。日本ファクトチェックセンター(JFC)は、過去の災害のケースや報道機関のガイドラインなどをもとに検証しました。全ての事例を調べられないために判定は不可能ですが、参考になる資料などを紹介します。 検証対象 2024年1月1日、「報道各社 絶対にヘリを飛ばすなよ。お前らの報道ヘリの音で瓦礫の下の声が聞こえないんや。お前らが阪神大震災でたくさん殺したん忘れへんからな。また人殺すなよ」という投稿がX(旧Twitter)上で拡散しました。 2024年1月10日時点で4万6000回リポストされ、表示回数は3000万回を超えました。返信欄には「命より優先される報道なんて絶対ない」「うるさいしSOS見つけてもなんもせん」と同調する意見の一方で、「この手の話に阪神・淡路大震災しか出てこないのはそれを教訓に一定高度以上の飛行が設定されたり各方面との調整を行っていることの証明」と、阪神・淡路大震災発生時と現在では状況が異なるという声もありました。 JFCは報道ヘリの騒音が救助の妨げになってい

By 宮本聖二
(能登半島地震)金沢市が用意した1.5次避難所 入るのに罹災証明書が必要?【ファクトチェック】

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(能登半島地震)金沢市が用意した1.5次避難所 入るのに罹災証明書が必要?【ファクトチェック】

「金沢市が用意した1.5次避難所に入るには罹災証明書が必要」との言説が避難所の写真と共に拡散しましたが、誤りです。写真の避難所を設置したのは金沢市ではなく石川県で、県は罹災証明書は不要だと発表しています。 検証対象 2024年1月9日、「金沢市はこれを用意したけど、まず罹災証明書を取ってからというお役所仕事 とりあえず入れてあげてあとからじゃだめなのか?これも一時的な場所なのに!!!」という投稿が拡散した。2024年1月12日現在、投稿は削除されているが、インターネットアーカイブから内容を確認できる。 この投稿はインターネットアーカイブに保存された時点で3600回以上リポストされ、表示回数は130万回を超えている。また、元投稿が削除されても同じような言説の拡散は続いている。 検証過程 添付の写真をGoogleで画像検索すると、写真は石川県金沢市にある「いしかわ総合スポーツセンター」のアリーナ(体育館)を撮影したものだと分かる。能登半島地震で被災した人々を受け入れる1.5次避難所を開設したのは金沢市ではなく石川県(日本経済新聞、朝日新聞)。1.5次避難所

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
(能登半島地震)ヤマザキパンは添加物だらけ、人口削減のためにパンを運んでいる?【ファクトチェック】

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(能登半島地震)ヤマザキパンは添加物だらけ、人口削減のためにパンを運んでいる?【ファクトチェック】

2024年1月1日に発生した能登半島地震をめぐって、「ヤマザキパンは添加物だらけ、人口削減のためにパンを運んでいる」とする言説が拡散しましたが、誤りです。山崎製パンは食品添加物を使用していますが、国が評価する安全性の基準に沿ったものです。 検証対象 2024年1月3日、「ヤマザキパンは添加物だらけ。心身共に弱ってる被災者の方々の弱みに漬け込んだやり方は許せない」という言説がX(旧Twitter)で拡散した。添付された画像には「人口削減のため被災地にパンを運んでるんだよー」という文言が付いている。 2024年1月10日現在、このポストは1200回以上リポストされ、表示回数は124万回を超える。投稿について同調するコメントの一方で「今は厳しい基準の元決められている」「あり得ないポスト」と指摘する声もある。 検証過程 食品添加物の不安を煽る言説は多数存在し、これまでも日本ファクトチェックセンター(JFC)が検証している。 厚労省のウェブサイトによると、食品添加物は「食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるもの」である。厚労省は食品添加物につい

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
災害時に広がる偽情報5つの類型 地震や津波に関するデマはどう拡散するのか

その他

災害時に広がる偽情報5つの類型 地震や津波に関するデマはどう拡散するのか

地震や津波、洪水など大きな災害が発生すると、偽情報や根拠のない情報が拡散します。事実と異なる投稿や不確かな救助要請は、本当に助けを必要としている人たちへの支援を遅らせたり、妨げたりする恐れがあります。拡散しがちな偽情報・誤情報のパターンを知って、支援を妨げないようにしましょう。 災害時の偽情報の5類型 実際と異なる被害投稿 災害時に最も多く見られるのが、偽の被害報告だ。2024年1月1日の能登半島地震では、2011年の東日本大震災の津波の映像を使って、まるで能登半島地震の被害のように投稿する事例が相次いだ(例1、例2、例3、例4、例5 、例6)。 例2と例3を投稿した2つのアカウントは添付動画は異なるが、投稿文言は同じで「津波到達になった瞬間NHKのアナウンサーがすごい怒鳴ってる!危機感の伝わってくるアナウンスなので北陸新潟能登半島の方逃げてください」と書かれている。投稿内容をコピーしたと見られる。 例5の投稿は「石川県能登に大津波警報逃げろ」という文言に「#東日本大震災」というハッシュタグもついている。映像は東日本大震災のものだと示唆しているように読

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
(能登半島地震)前日の“変電所で爆発音”の記事削除は「人工地震工作の隠蔽」?【ファクトチェック】

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(能登半島地震)前日の“変電所で爆発音”の記事削除は「人工地震工作の隠蔽」?【ファクトチェック】

2024年1月1日の能登半島地震をめぐって、前日に石川県・北陸放送がネットに公開した「変電所で爆発音」という記事がすぐに削除されたのは「人工地震の隠蔽だ」という言説が拡散しました。これは誤りです。実際には爆発などのトラブルがなかったことを北陸放送が確認し、自ら削除しました。 検証対象 能登半島地震発生の前日、北陸放送が「『3回爆発音』変電所でトラブルか石川・能登町で160世帯が停電」という記事をJNN 系列のTBS NEWS DIGやYahoo!ニュースで配信し、約3時間半後に削除した。 1月1日に地震が発生すると、変電所の記事が削除されていることが話題となり、「人工地震の工作」「隠蔽」などと主張する投稿が拡散した(例1、例2)。1月4日午後3時現在多いものはX(旧Twitter)上で190万を超える閲覧数になっている。 検証過程 「変電所 爆発音」で検索すると「『3回爆発音』変電所でトラブルか石川・能登町で160世帯が停電」という記事が複数見つかる。しかし、クリックすると記事はすでに削除されている。 爆発はあったのか 日本ファクトチェックセンタ

By 宮本聖二
(能登半島地震)過去の津波映像や人工地震説など【ファクトチェック】

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(能登半島地震)過去の津波映像や人工地震説など【ファクトチェック】

2024年1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする最大震度7の地震が発生し、石川県を中心に大きな被害が出ました。この地震について、漁港や街中に津波が押し寄せる様子として過去の動画がアップされたり、人工地震だとの誤った主張が多数拡散したりしました。 検証対象 2024年1月1日に発生した能登半島地震に関して、SNS上で過去の映像や無関係な映像を能登半島地震と結びつける投稿が多数拡散した。 発生から約1時間後の1月1日午後5時には、「石川県で震度5強の地震発生 津波こわい」というコメントと共に漁港に押し寄せる津波の映像がX(旧Twitter)に投稿され、閲覧数は7万3千件を超えた。1月3日時点で、この映像は削除されている。 この地震発生から約2時間後の午後6時には、「地震による津波の映像 堤防超えてます逃げて」というコメントとともに、街中に津波が押し寄せる映像の投稿があった。 3時間後の午後7時過ぎには、「人工地震動画:能登半島沖地震」というコメントと、海面から衝撃音と共に水が噴き上がる映像が投稿された。閲覧数は1月3日午前10時現在で91万を

By 宮本聖二
(動画)太平洋沿岸の津波? 過去の映像が拡散 被害状況の確認に注意を

災害

(動画)太平洋沿岸の津波? 過去の映像が拡散 被害状況の確認に注意を

地震や津波など大規模な災害が発生すると、被害に関する動画がSNSで拡散します。しかし、それが実際の映像とは限りません。過去の別の災害の映像の使い回しや、生成AIで作った映像などに注意が必要です。誤情報の拡散で実際の被害状況がわかりにくくなり、避難や救助に影響を与える危険性があります。 検証対象 2023年12月2日夜、フィリピン近海を震源とする地震によって津波が発生、南西諸島から日本列島の太平洋側沿岸に3日朝まで津波注意報が出た。その際、過去の津波映像を使って、海岸に近づかないように呼びかけるSNSの投稿が拡散した。映像にはANN(テレビ朝日をキー局としたネットワーク)のロゴが左上にある。 この投稿自体は、この映像が今回の地震にともなって発生した津波であるとは書いていない。しかし、過去の映像とも書いていないために誤解を招く危険性がある。同じ動画を紹介する投稿はSNSで広く拡散した。 検証過程 投稿された映像のスクリーンショットで画像検索をすると、YouTube上のANNのアカウント「ANNnewsCH」がアップロードした全く同じ映像が見つかった。 動

By 宮本聖二
モロッコで地震前に発生した原因不明の大きな稲妻?【ファクトチェック】

災害

モロッコで地震前に発生した原因不明の大きな稲妻?【ファクトチェック】

「モロッコで地震前に原因不明の大きな稲妻が発生していた」という言説が拡散し、人工地震説と結びつける人もいますが、誤りです。投稿にある画像や動画はモロッコ地震の数年前にはネット上にアップされていたものです。 検証対象 2023年9月10日、「モロッコで地震前に発生した原因不明の大きな稲妻」という文言とともに画像が拡散した。 この投稿は9月11日時点で2万8000回表示され、386回リポストされている。画像を人工地震説に結びつける声もある。 検証過程 2023年9月8日、北アフリカのモロッコ中部でマグニチュード6・8の地震が発生した。世界保健機関(WHO)は今回の地震による被災者の数を30万人以上と推定している。 このポストが引用しているサイトbitchute.comの「雷」の画像を画像検索すると、2017年8月にカリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地で実施されたICBM発射実験で、ロイター通信やNYタイムズなど複数のメディアが掲載している(例1、例2)。米空軍からの提供写真だ。 つまり、この画像は9月8日にモロッコで発生した地震の際に撮影されたもので

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
松野官房長官「(関東大震災での朝鮮人虐殺)事実関係を把握する記録は政府内に見当たらない」は本当?【ファクトチェック】

歴史

松野官房長官「(関東大震災での朝鮮人虐殺)事実関係を把握する記録は政府内に見当たらない」は本当?【ファクトチェック】

松野博一官房長官が記者会見で、関東大震災をめぐる朝鮮人虐殺について「政府内において事実関係を把握する記録は見当たらない」と述べましたが、ミスリードで不正確です。 政府は2009年に内閣総理大臣を会長とする内閣府の中央防災会議で報告書を出しており、事実関係をまとめた様々な資料とともに「朝鮮人を中心に犠牲者の1%から数%が殺害された」と明記しています。報告書が引用した一次資料には、朝鮮人らが犠牲となった殺傷事件が記録されており、国立公文書館が運営するアジア歴史資料センターなどで保管・公開されています。 検証対象 2023年8月30日、松野官房長官は記者会見で、関東大震災当時の朝鮮人虐殺について「政府内において事実関係を把握することのできる記録は見当たらない」と2回発言した。「令和5年8月30日(水)午前-内閣官房長官記者会見」で確認できる。 問題の発言は動画の6:35ごろから。記者は関東大震災での朝鮮人の殺害について、以下のように質問をした。 「当時、被災地ではデマが広がり、多くの朝鮮人が軍・警察・自警団によって虐殺されたと伝えられています。政府として朝鮮人

By 宮本聖二
関東大震災をめぐる「朝鮮人が暴動を起こした」「虐殺はなかった」などの言説を検証 【ファクトチェックまとめ】

歴史

関東大震災をめぐる「朝鮮人が暴動を起こした」「虐殺はなかった」などの言説を検証 【ファクトチェックまとめ】

1923年の関東大震災では「朝鮮人が暴動を起こした」「井戸に毒を入れた」などの噂が拡散し、軍隊や警察や自警団などが多数の朝鮮人らを殺害しました。現在も「虐殺はなかった」などの言説が繰り返し拡散します。関東大震災をめぐる主な誤情報を改めて検証しました。 ※過去資料に差別的な表現が出てきますが、そのままにしています。 ※新たな誤情報の検証を更新していきます(最終更新2023年9月11日)。 震災をめぐり、繰り返し拡散する誤情報 現在も、地震が起きるたびに誤情報 / 偽情報が拡散する。「#井戸に毒」などは、関東大震災での朝鮮人殺傷を想起させる悪質なデマだ。また、毎年9月1日に東京都墨田区の都立公園で開かれる朝鮮人犠牲者追悼式典では「6000人虐殺はなかった」などのプラカードを掲げる行為もある。 関東大震災をめぐっては、内閣府が2009年3月に詳細な報告書を公表した。総理大臣を会長に閣僚や学識経験者などで構成する中央防災会議による「災害教訓の継承に関する専門調査会 報告書」(以下、専門調査会報告書)」だ。過去の大災害の経験を継承する目的でまとめられた。 日本フ

By 宮本聖二
線状降水帯は人工的に操作されたもの?【ファクトチェック】

災害

線状降水帯は人工的に操作されたもの?【ファクトチェック】

梅雨の豪雨に関連して「線状降水帯は人工的に操作されたもの」などという言説が拡散されましたが、誤りです。線状降水帯については現在、研究が進められていますが「人工降雨技術で引き起こすことは不可能」と気象庁は説明しています。 検証対象 2023年6月2日、太平洋側の広い範囲で発生した線状降水帯に関連して「線状降水帯は人工的に操作されたもの」だとする言説が拡散した。 ツイートには「昔こんなのなかったよね。人為的に気象操作して、これを気象庁テレビ新聞までグルになってデタラメ報じて」や「自然現象にしては、不自然すぎるし、明らかになんかやってるだろ」といったツイートがあった(例1、例2)。 返信欄には「観測史上最大という言葉もよくプロパガンダに使われますね」「確かに何故かまっすぐ」などの反応があった。 検証過程 線状降水帯は近年現れた気象現象なのか 気象庁の研究者の調査によれば「線状降水帯」は2000年頃に日本で作られた新しい気象用語だ。「気象学的に厳密な定義は存在しない」が、気象庁用語集の定義では以下のように説明している。 「次々と発生する発達する雨雲(積乱雲

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
東日本大震災での自粛や批判をきっかけに陸上自衛隊で赤飯が廃止された?【ファクトチェック】

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東日本大震災での自粛や批判をきっかけに陸上自衛隊で赤飯が廃止された?【ファクトチェック】

陸上自衛隊で支給されていた赤飯が東日本大震災の際の自粛や批判から廃止されたという言説が拡散しましたが、誤りです。廃止のきっかけは、缶詰からレトルトへパッケージを変えたことでした。 検証対象 陸上自衛隊で赤飯が支給されなくなったことについて、東日本大震災の際に自粛したり、批判されたりしたことが理由だという言説がツイッターなどで拡散した(例1、例2)。毎年3月11日が近づくと拡散しており、2023年も表示回数が100万回を超えたツイートがあった。 リプライ欄を見ても、東日本大震災のときに自衛隊員が赤飯を食べて批判されたことが廃止の原因だと信じている投稿が多数ある。 検証過程 日本ファクトチェックセンター(JFC)は防衛省陸上幕僚監部に問い合わせた。赤飯の支給がなくなったのは事実だが、理由は東日本大震災ではないという。赤飯(缶詰)を支給していたのは1980年頃から2013年まで。廃止の理由は以下の通りだ。 「陸上自衛隊の非常用糧食は、缶詰型から軽包装型(レトルトパウチ)へ変更しております。その検討のなかで新たな献立に変更した結果、赤飯は献立からなくなってい

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
地震は人工的な兵器?専門家が人工地震説を解説【ファクトチェック】

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地震は人工的な兵器?専門家が人工地震説を解説【ファクトチェック】

大きな地震が発生したり、震災からの節目の日を迎えたりするたびに「地震は人工的な兵器」というような人工地震説が拡散します。専門家は震災級の地震を人工的に起こすのは「非現実的」と否定しています。 検証対象 東日本大震災の発生した3月11日の節目に、1995年のニュース23の映像とともに「地震は地震兵器によるものだ」という情報(例1,例2)が拡散した。 映像ではオウム真理教元幹部で、1995年に刺殺された村井秀夫氏が「高度な製造能力を持った団体が毒ガスを散布した」「阪神大震災は大国による地震兵器で起きた」などと主張している。この映像は「ディープステート(闇の政府)が世界を操っている」などという陰謀論と関連付けて、何度も拡散している。中には70万件以上表示されたものもある。 リツイートやリプライでは「すごい。分かってたんだ・・・。」「これは、本当に有る事です」「コレで殺された?」などと同調する一方で、「人工地震は不可能」などと否定するコメントもある。 「ディープステートの存在をメディアで暴露してこの幹部が殺された」などと陰謀論を支持するコメントもある。 この

By 宮本聖二
(動画)暴風で風力発電の風車がバラバラになった?【ファクトチェック】

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(動画)暴風で風力発電の風車がバラバラになった?【ファクトチェック】

暴風で風力発電の風車がバラバラに吹き飛んでいく動画が拡散しました。この投稿をもとに、風力発電への懸念を示す人もいますが、この動画はCGで実際の映像ではありません。 検証対象 馬も逃げ出すほどの暴風が吹き荒れる平原で、高速回転していた風車がバラバラに吹き飛ぶ動画が拡散している(例1、例2)。 投稿には,、20日時点でリツイート・引用ツイートが計5000件を超えているものもある。「風車ってこんな壊れ方するのか」といった引用RTや、「風力発電の成れの果て」といったコメントもある一方で、「いやCGやんどう見ても」「CGにしか見えない」といった指摘もある。 検証過程 検証対象の動画の出元を調査するため、画像検索ツールGoogle Lensを使用したところ、UNITAD TechというFacebookアカウントの投稿が出た。この投稿にある動画には、Instagramのマークとともに「YO_DOJO」と記されている。 Instagramで「YO_DOJO」と検索したところ、Travis Sattlerというデジタルクリエイターのアカウントがヒットした。このアカウン

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
トルコ・シリア大地震でシリアを支援する国はロシアだけ?【ファクトチェック】

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トルコ・シリア大地震でシリアを支援する国はロシアだけ?【ファクトチェック】

トルコ・シリア大地震をめぐって、「シリアを支援している国はロシアだけ」という言説が拡散していますが誤りです。国連機関や日本やアメリカなど各国の政府、非政府組織が支援しています。 検証対象 2023年2月6日に発生したトルコ・シリア大地震について「シリアを支援する国はロシアだけ」という言説が拡散した(例1, 例2)。表示回数が25万回、リツイート・引用リツイートが1000を超えるものもある。(2月28日現在) リプライには「NATOには支援するお金もないのかも!」「正義はロシア」「ひどい。地震のときは助けるべきじゃないか?」と同調するコメントの一方で、「UNHCRで義援金受け付けています」などと反論する内容もある。 検証過程 中東の衛星放送局「アルジャジーラ」は、トルコ・シリア大地震をうけて、世界各国の政府が資金援助や救助隊の派遣、支援物資の供与などの支援を表明・実施していると報じている。記事内では各国による支援の内容が紹介されており、シリアに対する支援を表明・実施している国のなかにはドイツやニュージーランドなどの西側諸国、EUなども含まれている。 ド

By リサーチ チーム
トルコ地震は人工地震?【ファクトチェック】

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トルコ地震は人工地震?【ファクトチェック】

トルコ南部で発生した大地震について「人工地震だ」とする言説が拡散されていますが誤りです。根拠とされている波形データはそもそもトルコ地震のものではなく、実際のデータは自然由来の地震であることを示しています。 検証対象 2023年2月6日にトルコ南部で大地震が発生し、2万3000人以上の死者が確認されたと報じられている(2月11日現在)。この地震について、「トルコ地震波形  p波がなく核実験とほぼ同じ」と、人工地震を示唆する内容の画像付きのツイートが拡散。2月11日時点で2700件以上のリツイート、62万件以上の表示がある。 リプライには「阪神も東日本震災も 全て人工」「日本の省庁にもスパイがいっぱいなんだろうねー。。」など、人工地震だと信じている様子のコメントや、陰謀論に結びつける動きもあった。一方で、「初期微動もきちんと記録されています」などのコメントも見られた。 検証過程 検証対象の図は何を示しているか 大きな地震が発生するたびに「人工地震だ」という言説が拡散する。日本ファクトチェックセンター(JFC)は昨年発生した三重県南東沖地震についても検証

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)