小林鷹之衆院議員は「再エネ議連」役員?6年前の画像が拡散、本人は退会済み【ファクトチェック】

小林鷹之衆院議員は「再エネ議連」役員?6年前の画像が拡散、本人は退会済み【ファクトチェック】

2024年自民党総裁選に立候補を表明した小林鷹之議員が「再生可能エネルギー普及拡大議員連盟(再エネ議連)の役員」という言説が拡散しましたが、誤りです。拡散した表は2018年のもので、本人は3月に退会を公表しています。

検証対象

2024年8月19日、自民党総裁選への立候補を表明した小林氏について「再エネ議連役員が判明」という言説が拡散した。言説にはまとめサイト「トータルニュースワールド」のリンクが添付されている。

2024年8月22日時点で投稿は3200件以上リポストされ、表示回数は33万件を超える。投稿について「グローバリスト側」「ベッタリですね」というコメントの一方で「情報が古い」という指摘もある。

検証過程

再エネ議連とは

自民党の再エネ議連は、太陽光発電や風力発電などの再エネ技術の開発と実用化を促す為に2016年に設立された。2023年に洋上風力発電事業を巡る汚職事件で秋本真利事務局長(当時)が強制捜査を受けて休眠状態に。2024年3月に体制を新たに再始動している(東京新聞)。

拡散した表は2018年のもの

拡散した言説に添付された、河野太郎氏や小林氏の名前が記載された表をGoogle画像検索すると、2018年の東京新聞の記事がヒットする(再生エネ議連 自民100人迫る 顧問に甘利元経産相)。表は2018年のものだ。

小林氏は「目指すエネルギー政策の考え方と乖離しているため退会」

2024年3月、小林氏は「再エネ議連は私が目指すエネルギー政策の考え方と乖離しているため退会」とXで公表している。

判定

拡散した表は2018年当時のものであり、小林氏は2024年3月時点で既に退会している。よって誤りと判定する。

検証:リサーチチーム
編集:古田大輔

判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。検証記事を広げるため、XFacebookYouTubeInstagramでのフォロー・拡散をよろしくお願いします。毎週、ファクトチェック情報をまとめて届けるニュースレター登録(無料)は、上のボタンからどうぞ。

また、QRコード(またはこのリンク)からLINEでJFCをフォローし、気になる情報について質問すると、AIが関連性の高い過去のJFC記事をお届けします。詳しくはこちらの記事を

もっと見る

トランプ氏の当選確実で「ワクチン禁止法」と「向精神薬禁止法」が成立? まとめサイトによるもの 【ファクトチェック】

トランプ氏の当選確実で「ワクチン禁止法」と「向精神薬禁止法」が成立? まとめサイトによるもの 【ファクトチェック】

前文 米大統領選で、ドナルド・トランプ前大統領の当選が確実になったことに関連して、「ワクチン禁止法」と「向精神薬禁止法」が成立する見通しだという投稿が拡散しましたが、誤りです。拡散した投稿はまとめサイトのXアカウントで、見出しは掲示板サイトのスレッドタイトルを引用しているだけです。 検証対象 2024年11月7日、「米国、トランプ当選確実で『ワクチン禁止法』と『向精神薬禁止法』が成立する見通し」という投稿が拡散した。投稿にはまとめサイトのURLが添付されている。 2024年11月8日現在、この投稿は2800件以上リポストされ、表示回数は40万件を超える。投稿について「ロバート・ケネディJrさんに大いに期待」「精神疾患を抱えた自分にはちょっと辛すぎます」というコメントがつく一方で「現時点では誤解を招くもの」というコミュニティノートによる指摘もある。 検証過程 まとめサイトと添付記事の内容が不一致 検証対象のリンクは、まとめサイト「Tweeter Breaking News-ツイッ速!」の記事だ。掲示板サイト5ちゃんねるのスレッド「米国、トランプ当

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
トランプ大統領が就任後の計画を発表? 過去の動画を改変【ファクトチェック】

トランプ大統領が就任後の計画を発表? 過去の動画を改変【ファクトチェック】

トランプ大統領が2025年の就任後の計画「プロジェクト2025」として「サブウェイの豚ロースサンドイッチが5ドル」「マクドナルドのマックリブを一年中提供」などと発言したとする動画が拡散しましたが、誤りです。過去の動画を改変したものです。 検証対象 2024年11月7日、「ドナルド・トランプ大統領は2025年1月20日の就任直後のプロジェクト2025について次のように演説した」という英文とともに、動画付き言説が拡散した。 動画ではトランプ氏が「愛国者の皆さん、プロジェクト2025について少しお話ししたいと思います」「サブウェイの豚ロースサンドイッチは5ドルになります」「マクドナルドではマックリブが一年中提供されることになる」「今こそ、アメリカを再び偉大にする取り組みを始める時です」など英語で話している。 2024年11月8日現在、この投稿は560件以上リポストされ、表示回数は41万件を超える。投稿について「信じそうになった」「たとえそれが風刺であっても、あなたはフェイクニュースを広めています」というコメントが付いている。 検証過程 プロジェクト202

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
小中高生の自殺がはじめて500人超。原因1位は「親の貧困による生活苦」?【ファクトチェック】

小中高生の自殺がはじめて500人超。原因1位は「親の貧困による生活苦」?【ファクトチェック】

「小中高生の自殺者数が初の500人超え、原因1位は『親の貧困による生活苦』」という言説が拡散しましたが、誤りです。拡散した投稿はまとめサイトのXアカウントで、見出しは掲示板サイトのスレッドタイトルを引用しているだけです。厚生労働省は主な原因として「家庭問題」「学業不振」「友人関係」などを挙げています。 検証対象 2024年10月29日、「小中高生の自殺者数が初の500人超え、遺書に書かれた原因1位は「親の貧困による生活苦」😰」という投稿が拡散した。この投稿は10月30日現在、323万回以上の閲覧回数と9300件以上のリポストを獲得している。 投稿はまとめサイト「ツイッター速報〜BreakingNews」によるものだ。 検証過程 まとめサイトと添付記事の内容が不一致 検証対象の投稿に添付されたリンクはまとめサイト「Tweeter Breaking News-ツイッ速!」の記事だ。引用元はテレビ朝日の記事と毎日新聞の記事、そして、掲示板サイト5ちゃんねるのスレッド「小中高生の自殺者数が初の500人超え、遺書に書かれた原因1位は『親の貧困による生活苦』

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
トランプ大統領、 米証券取引委員会のゲンスラー委員長にクビを宣告? 動画はAIで生成【ファクトチェック】

トランプ大統領、 米証券取引委員会のゲンスラー委員長にクビを宣告? 動画はAIで生成【ファクトチェック】

2024年アメリカ大統領選のトランプ氏勝利に関連して「SEC委員長ゲンスラー氏、トランプ大統領にクビを宣告される」という言説が動画と共に拡散しましたが、誤りです。動画はAIで生成されたものです。 検証対象 2024年11月6日、「【悲報】SEC委員長ゲンスラー氏、トランプ大統領にクビを宣告される😭」という動画つき投稿が拡散した。動画にはトランプ大統領が「You are fired(クビだ)」と書いた紙を米証券取引委員会(SEC)のゲイリー・ゲンスラー委員長に手渡す様子が映っている。 この投稿の動画は、アメリカで拡散したものに日本語を加えて、新たに投稿されたものだ。日本語での投稿は2024年11月7日現在、150回以上リポストされ、表示回数は10万回を超える。投稿について「待ってました👏」「ナイストランプ」というコメントが付いている。 検証過程 ゲンスラー氏はバイデン大統領により任命されたSECの委員長。仮想通貨に対して否定的で規制を強める立場だ。トランプ大統領は大統領選で勝てばゲンスラー氏を解雇すると発言していた(ロイター)。 拡散した言説の動画

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)