JFC ファクトチェック講座

ファクトチェックやリテラシーを動画で解説するYouTube講座です。

ファクトチェックは「事実」の検証 オピニオンは自由 【JFCファクトチェック講座 理論編5】

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ファクトチェックは「事実」の検証 オピニオンは自由 【JFCファクトチェック講座 理論編5】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 理論編の第4回は偽・誤情報対策として役に立つだけでなく、メディアリテラシーの基本でもある「クリティカルシンキング」について解説しました。第5回はいよいよ事実の検証、ファクトチェックについて、その基礎から説明します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) ファクトチェックはオピニオンチェックではない ファクトチェックとは「事実の検証」、検証可能な事実を検証するものです。誰かの意見を検証するオピニオンチェックではありません。 日本ファクトチェックセンター(JFC)ではファクトチェックを「言説に含まれる事実について客観的に検証し、正確性を評価すること」と定義しています。 まずは事実と意見を明確に区別する必要があります。 言論の自由とファクトチェックの役割 民主主義国家の日本では憲法19条で思想及び良心の自由、憲法21条で言論や表現の自由を保証しています。 多様な意見は非常に重要ですが、それらが嘘や誤解に基づいている場合、その部分のファクトチェックが必要です。

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
フェイクニュースとクリティカルシンキング 吟味する思考、日本は最下位【JFCファクトチェック講座 理論編4】

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フェイクニュースとクリティカルシンキング 吟味する思考、日本は最下位【JFCファクトチェック講座 理論編4】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 理論編の第3回は個々人の偏りを強化し、社会の分断を深める危険性のある「アルゴリズム」について解説しました。第4回は、メディアリテラシーの基礎となり、偽情報・誤情報対策としても役立つクリティカルシンキングについて説明します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) クリティカルシンキングとは批判ではなく吟味 クリティカルシンキングとは、直訳すると批判的思考を意味します。 しかし、ただ批判するだけの思考ではありません。英英辞書で見ると「感情や意見に左右されずに注意深く考えること」という説明があります。 これは直訳の「批判的思考」とは意味合いが異なり、本来的な意味に沿って「吟味思考」と訳す人もいます。 クリティカルシンキングの重要性 批判するだけではなく、じっくりと考えることが吟味思考=クリティカルシンキングの本質です。 具体的には、相手の発言に耳を傾け、証拠に基づいて論理的に評価することなどが求められます。 これに対して、クリティカルシンキングに基づかない行

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
フェイクニュースとアルゴリズム YouTubeやTikTokが便利で危険な理由  【JFCファクトチェック講座 理論編3】

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フェイクニュースとアルゴリズム YouTubeやTikTokが便利で危険な理由 【JFCファクトチェック講座 理論編3】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 理論編の第2回は偽・誤情報を信じてしまう要因として「認知バイアス」について解説しました。第3回は、便利な存在であるインターネットがその認知バイアスを強化していく形で人を偏らせていく構造について説明します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) インターネットの情報洪水 インターネットとスマートフォンの普及により、誰もがいつでもどこでも情報を発信・受信できるようになりました。 さらに、SNSや動画プラットフォームが加わり、情報量は激増し、個人が見たい情報を自分で探し出すのが困難になっています。 プラットフォームの役割 そこで活躍するのが、情報を整理し、提供するプラットフォームです。 多くの情報がプラットフォームに集約され、そこにユーザーが集まり、多くのユーザーが集まることで、情報の出し手もそこに集まります。多くの路線が乗り入れる駅のようです。 プラットフォームと言っても、様々な種類がありますが、情報とユーザーがそこに集まり、プラットフォームは情報を選択して

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
フェイクニュースとバイアス 「私は大丈夫」が危ない 【JFCファクトチェック講座 理論編2】

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フェイクニュースとバイアス 「私は大丈夫」が危ない 【JFCファクトチェック講座 理論編2】

日本ファクトチェックセンター(JFC)のファクトチェック講座です。 理論編の初回はファクトチェックの対象、偽・誤情報の定義や分類について解説しました。第2回は、なぜ人々が偽情報に騙されやすいのか、そしてその原因となる「認知バイアス」について説明します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) 認知バイアスとは 認知バイアスとは、自分自身の経験などに基づいて無意識のうちに非合理な考えをしてしまうこと。誰しもが持っている偏りや先入観のことを指します。 騙す側は認知バイアスを意識的・無意識的に利用して偽情報を作るため、そのテクニックを知ることで騙されにくくなります。 ミュラーリヤーの錯視? 第0回で紹介したミュラーリヤーの錯視を覚えていますか?矢印が内向きになっている方が長く見える錯覚です。 💡しばらくこの図を見てから、下にスクロールしてください! この図をみた瞬間に「上の方が長く見えるけれど、同じ長さなんでしょ。そんなの知っているよ」と思いましたよね。 それがあなたのバイアスです。実はこれ、ひっかけ問題なんです。 わかり

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
フェイクニュースは口コミで広がって半数が信じる 【JFCファクトチェック講座 理論編1】

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フェイクニュースは口コミで広がって半数が信じる 【JFCファクトチェック講座 理論編1】

日本ファクトチェックセンター(JFC)による動画で学ぶファクトチェック講座、理論編1です。 ファクトチェックを学ぶ前に、検証する対象について理解する必要があります。ここではフェイクニュースの定義や実態について説明します。 (本編は動画でご覧ください。この記事は概要をまとめています) 拡散する偽・誤情報、51.5%が正しいと信じる 日本ファクトチェックセンターとGLOCOMが共同で実施した国内の2万人を対象とした調査で、日本で実際に拡散した15の偽情報・誤情報のうち37%の人が一つ以上を見たことがあると答えました。 たった15の情報で37%ということは、実際には無数の偽・誤情報が拡散していることを考えると、ほぼ全ての人が日常的に目にしていると考えて良いでしょう。そのうち、51.5%の人がその情報を正しいと信じており、34%が判断できず、14.5%のみが誤情報と認識していました。 偽情報・誤情報・悪意ある情報 偽情報や誤情報は、一般的にフェイクニュースと呼ばれますが、専門家の間では次の3つに分類されます。 まず誤情報は単純な誤りを含む情報、次に偽情報

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
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日本ファクトチェックセンター(JFC)はファクトチェックの理論と実践を動画で学ぶYouTube講座を開始します。国際大学グローバルコミュニケーションセンター(GLOCOM)と協力して実施した調査をもとに偽情報対策として有効なリテラシーや技術などを具体的に解説します。 本講座の開講は2024年7月から。まずはこちらのプレビュー動画をどうぞ。 第0章【なぜ騙される?】フェイクニュース時代を生き抜く知識と技術を学ぶ 講座へのお問い合わせ YouTube動画の視聴は申し込みが要らず、無料です。8月に開講予定の教育者向けの講師養成講座へのお問い合わせやセミナーなどへの講師派遣などのご希望はこちらからお寄せください。 お問い合わせ ContactJFCはファクトチェックやメディアリテラシー普及に取り組む非営利組織です。日本ファクトチェックセンター (JFC)古田大輔(Daisuke Furuta)

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