政治
宮城県知事選、期日前投票数が前回の31倍なのに投票率が低いのは不正? 「衆院とのダブル選」という特殊事情【ファクトチェック】
宮城県知事選について「期日前投票が前回の31倍だったのに、当日の投票率の低さは不自然」「不正選挙」などの言説が拡散しましたが、ミスリードで不正確です。期日前投票の最初の3日間に投票した有権者数は前回の31倍でしたが、前回は投票日が衆院選と重なるダブル選挙でした。知事選は選挙期間が17日間、衆院選は12日間。「31倍」だったのは、知事選のみの投票期間である最初の3日間のデータで、今回とは比較条件が大きく異なります。期日前投票の総数は、前回の約1割増にとどまっており、不正選挙を示すデータとは言えません。 検証対象 拡散した言説 2025年10月26日から27日頃にかけて、26日投開票の宮城県知事選で、「期日前投票が前回の31倍だったのに、当日の投票率の低さは不自然ではないか」と、選挙で不正があったのではないかと示唆する趣旨の言説が拡散した(例1,2,3)。 検証する理由 選挙で不正があったのではという指摘は国政選挙のたびに拡散する。今回の宮城県知事選は異例の注目を集めたことで、不正選挙の指摘も出た。 検証過程 期日前投票最初の3日で「前回の31倍