ファクトチェック

ファクトチェックとは事実の検証です。JFCでは、検証対象・検証過程・判定を明示、読者も独自に確認できるように情報源を明らかにし、根拠へのリンクを貼っています(詳細は「ファクトチェック」の「ファクトチェックとは」「JFCファクトチェック指針」)。

(動画)ビル・ゲイツが予防接種は間違いと認めた?【ファクトチェック】

医療・健康

(動画)ビル・ゲイツが予防接種は間違いと認めた?【ファクトチェック】

「ビル・ゲイツが予防接種は間違いと認めた」という書き込み付きの動画が拡散しましたが、誤りです。動画につけられた日本語訳が間違っており、彼の実際の発言と内容が異なっています。 検証対象 「ビル・ゲイツが予防接種は間違いと認めた」という内容の動画はTwitterやTikTokなどで拡散している(例1、例2)。 再生回数が35万件、引用含むリツイートが5000回を超えているものもある。リプライ欄を見ても、この情報を信じている投稿が多数見られる。 検証過程 動画の中でビル・ゲイツ氏の後ろに映っているボードの文字から「92Y Bill Gates」と検索すると元動画「Bill Gates with Fareed Zakaria: How to Prevent the Next Pandemic」が見つかる。2022年5月4日に配信された配信された動画で、ゲイツ氏が新著に関連してパンデミックやワクチンについて、CNNのファリード・ザカリア氏の質問に答えている。 検証対象の動画は、元動画の計23分40秒から約40秒間を切り取ったものだ。 この約40秒間の発言の前

By リサーチ チーム
惣菜に昆虫が混入」?バッタミックス粉は小麦粉などが原料【ファクトチェック】

生活

惣菜に昆虫が混入」?バッタミックス粉は小麦粉などが原料【ファクトチェック】

スーパーの惣菜の原材料表記「バッタミックス粉」から、「粉末状のバッタが混入している」という情報が拡散しましたが、誤りです。溶き卵の代わりに小麦粉や大豆タンパクなどを混ぜた食品用の「バッターミックス粉」が揚げ物に使われており、それの略称です。 検証対象 3月下旬ごろ、市販されたエビフライの原材料に「バッタミックス粉」と表記されている画像が拡散した。元のツイートは既に削除・訂正済みとなっているが、画像は他のTwitterユーザーにも利用されている。「気持ち悪すぎだろ」という言葉とともに画像が添付されたツイートは、リツイート・引用リツイート数が4300回、表示回数は176万回を超えた。(例1、例2) (2023年4月27日現在) リプライ欄には、「バッタとコ○ロギのミックス粉?」「何も買えなくなってきますね」といった不安を訴える反応があった。一方で「水で溶くタイプのバッターミックス粉です」など、昆虫のバッタとは無関係だとの指摘もあった。 BuzzFeedは2023年3月30日にファクトチェック記事を配信して、「バッタミックス粉」は、揚げ物に使用する小麦粉などの粉

By リサーチ チーム
アルフィヤ候補に1分で6000票も、不正疑惑?有効票の確認によるもので開票速報では一般的【ファクトチェック】

政治

アルフィヤ候補に1分で6000票も、不正疑惑?有効票の確認によるもので開票速報では一般的【ファクトチェック】

衆議院補選千葉5区で初当選した英利アルフィヤ候補の得票数について、NHKの報道を元に開票中に1人の候補者だけ「1分で6000票が増える」不審な動きがあったかのような投稿が拡散していますが、誤りです。千葉県選挙管理委員会の発表に異常な動きはありません。開票所の一部でアルフィヤ候補への投票の表記が有効か無効か確認する作業があり、その後に確認された得票分が一気に加算された、とNHKは報じています。 検証対象 2023年4月23日に投開票があった衆院補選千葉5区で、初当選した自民党の英利アルフィヤ候補の開票で不正があったと疑う情報が拡散した。 投稿は、NHK開票速報の画像と共に「1分で6000票 たまたまやんね?w」などのコメントがつけられている。矢崎堅太郎候補(立憲民主)が4万4000票で変わらないなか、1分の差で英利アルフィヤ候補の票数だけが急激に増えたように見えると指摘している(例1、例2)。表示回数が40万件、引用を含めたリツイート数が3000件を超えるものなど複数の投稿がある。 投稿のハッシュタグには、2020年アメリカ大統領選で「票が急激に増えた」と指

By 宮本聖二
コーヒー用の粉末状クリームには可燃性の有毒物質が含まれている?【ファクトチェック】

医療・健康

コーヒー用の粉末状クリームには可燃性の有毒物質が含まれている?【ファクトチェック】

「コーヒー用の粉末状クリームには、可燃性の有毒物質が含まれている」という言説が拡散していますが、誤りです。粉末を発火源に近づけると燃えることがありますが、有毒物質が含まれているわけではありません。 検証対象 コーヒー用の粉末状クリームには可燃性があり、有毒な成分が含まれているという言説が拡散した(例1、例2)。コーヒーに入れる粉末らしきものが燃え上がる動画が話題を呼び、表示回数が2000万回を超えるものもある。 この情報に対して、動画の現象は「粉塵爆発」であるという指摘が多い。 検証過程 動画は粉塵爆発か 日本ファクトチェックセンター(JFC)は、動画中の現象について消防庁に問い合わせた。 消防庁総務課は「動画を拝見したところ、小規模な粉塵爆発と言えます」と説明する。また、「火の元で小麦粉や片栗粉などを使用する場合、誤って火の元に粉をまき散らせば粉塵火災が発生する可能性があり、動画のような行為は危険ですので、避けていただきたく存じます」と強調した。 厚生労働省のホームページによると、粉塵爆発とは、以下の3要素を満たして発生する火災や爆発音。急な発熱

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
岸田首相の襲撃を捉えたカメラは事前に事件を知っていた?【ファクトチェック】

メディア

岸田首相の襲撃を捉えたカメラは事前に事件を知っていた?【ファクトチェック】

岸田文雄首相の襲撃事件を撮影したTVカメラは、投げ込まれた爆発物や確保される容疑者の姿をはっきりと捉えていました。それを理由に「(事前に知っていた)茶番だ」という言説が広がっていますが、誤りです。プロの撮影者は事件の瞬間を逃さないための経験を積んでおり、一般的な撮影手法です。 検証対象 2023年4月15日に発生した岸田首相襲撃事件で、現場にいたTVカメラが事件を事前に知っていたかのような映像を撮影したことから、「茶番だった」という言説が拡散した(例1、例2)。ツイートでは「茶番くさw」「このカメラワークは段取りを知っている者が見せるものです。(中略)普通なら『なんだ?なんだ?』と躊躇逡巡するはずですが皆無です これはありえない」などの投稿があった。 引用リツイート欄には反論もあったが「すぐにカメラむけるとこ、なんかおかしくね?」「脚本ありきの茶番だと偽物のキッシーが教えてくれているのに」「ここのエキストラたちなんぼもらってるんやろ!」などの反応があった。Twitterでは周囲の人がこの事件を「演じた」と主張するハッシュタグ「#クライシスアクター」が拡散し

By 宮本聖二, 日本ファクトチェックセンター(JFC)
朝鮮学校に通う子どもは将来アメリカに留学できなくなる?【ファクトチェック】

多様性

朝鮮学校に通う子どもは将来アメリカに留学できなくなる?【ファクトチェック】

「朝鮮学校に通う子どもは将来アメリカに留学できなくなる」との言説が拡散されましたが、不正確です。神奈川朝鮮中高級学校によると、過去10年間で少なくとも4名の留学実績があります。ビザがおりない事例もあったとのことですが、朝鮮学校出身を理由に一律に留学できなくなることはありません。 検証対象 「朝鮮学校特集で、在日コリアンの女子生徒がアメリカ大使館からの面接で『北朝鮮の学校に通っているか』『北朝鮮に行ったことはあるか』『北朝鮮に家族や親戚はいるか』と質問され、ビザが拒否された」というツイートが投稿された。なお、この投稿には日本テレビ「news every.」の映像が添付されていたが、現在は「著作権者からの申立てにより無効」というメッセージが表示されている。また、このアカウントは現在非公開となっている。 この投稿について、238万フォロワーがいるひろゆき氏が「現実問題として、朝鮮学校に通おうとしてる子供やその親には『将来、アメリカに留学出来なくなりますよ』というのは、ちゃんと伝えたほうがいいと思う。アメリカ合衆国が決めることで、日本政府や個人の努力でどうこう出来る

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
選択夫婦別姓制度が適用されると、名字の異なる人が増えて郵便配達に支障が出る?【ファクトチェック】

ジェンダー

選択夫婦別姓制度が適用されると、名字の異なる人が増えて郵便配達に支障が出る?【ファクトチェック】

選択的夫婦別姓になると、名字の異なる人が同じ地番に住むことになり、郵便屋さんに支障が出るという言説がありますが、誤りです。同じ住所に異なる姓の人が住む例は現在までも数多くあり、郵便局は郵便物に記された宛名にこれまでも届けていると説明しています。 検証対象 「選択的夫婦別姓制度が適用されると、家長がはっきりせず、バラバラの名字で同じ家に住む人が増えて郵便屋さんが困ると言っている」などという内容のツイートが拡散した。4月17日現在、610万件以上の表示があり、リツイート・引用リツイートは2500を超える。 この書き込みに対して「配達員はマジで困る!」というリプライもあったが、「我が家はそれぞれ世帯主で苗字が違いますが郵便屋さんが混乱したことはありません」「私の旧姓と家族の苗字を併記した郵便受けで10年以上ですが、郵便も宅配も混乱なく届けていただいてます」など否定する書き込みも多数あった。 「困る」かどうかは個々の配達員によって感じ方が異なる可能性がある。日本ファクトチェックセンター(JFC)は、実際に郵便配達に支障が出るのか検証した。 検証過程 そもそも

By 宮本聖二
反原発デモの空撮、報道されなかった?別のデモの写真【ファクトチェック】

メディア

反原発デモの空撮、報道されなかった?別のデモの写真【ファクトチェック】

「反原発デモの空撮」とされる写真が「当時メディアが報じず、国民は知らなかった」などという文言とともに拡散しました。これは誤りです。写真は2015年の安保関連法案に反対する集会を共同通信など国内メディアが撮影した光景で、多数のメディアが報じています。 検証対象 拡散したツイートには、国会正門前がデモ参加者で埋め尽くされている様子を空撮した写真が添付されている。ツイートには以下の文言がある 安倍政権時代は少なくとも3回以上、この規模のデモはあった。 でも、ほとんどの国民は知らなかった。 mediaが報じなかったから。 また、「この画像が世界中に流れてから、警察は民間のヘリによる空撮を禁止した」とも書かれている。 投稿は4月11日時点で240万回以上表示され、1万2000RTを超えている。返信欄には報道を見たという意見もある一方、「こんなのあったの知らなかった」などの反応もあった。 検証過程 この画像を右クリックし、Googleレンズで検索してみると、ほぼ同じ構図の写真を掲載した記事が複数見つかる(例1、例2、例3、例4)。記事や写真のキャプションによる

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
大阪府知事選の当確が早すぎる、不正選挙?ゼロ票打ちによるもの【ファクトチェック】

政治

大阪府知事選の当確が早すぎる、不正選挙?ゼロ票打ちによるもの【ファクトチェック】

4月9日投開票の大阪府知事選挙で「当確が早すぎる」「不正選挙の疑い」などの言説が拡散していますが、誤りです。「開票率・得票率0%の段階で『当選』と発表」という主張がなされていますが、これはメディアが事前の出口調査などで投票締め切りと同時に当選確実を報道する「ゼロ票当打ち」によるものです。 検証対象 2023年4月9日に投開票された大阪府知事選をめぐって、不正選挙だというツイートが拡散した(例1、例2)。 表示回数は「例1」が85万回・リツイートは2700件を超えている(4月10日現在)。 開票率0%の段階での当選確実の報道をめぐっては、これまでにも「不正選挙」「出来レース」などの情報が選挙のたびに出てくる。日本ファクトチェックセンター(JFC)では、2月の愛知県知事選挙でも同様の検証を実施した。 今回は、当選報道の仕組みについて、より詳しく解説する。 検証過程 大阪府知事選は2023年4月9日午後8時、投票締切と同時刻にNHKや毎日放送などが一斉に大阪維新の会の吉村洋文候補の当選を報じた。この段階では、開票作業は進んでいないが、これは不正選挙の根拠

By 宮本聖二
今年の花粉は2011年の約10万倍?急増していないし、ケムトレイルの影響でもない【ファクトチェック】

環境

今年の花粉は2011年の約10万倍?急増していないし、ケムトレイルの影響でもない【ファクトチェック】

「今年の花粉は2011年の約10万倍」との言説が拡散していますが誤りです。環境省が実施している「春におけるスギ・ヒノキ花粉の実測総飛散量(数)」や東京都アレルギー情報navi.、大阪府/保健所花粉情報で計測データを確認しても、花粉の飛散量が急増したというデータはありません。 検証対象 「2023年の花粉は2011年102,035.7倍ですよ!」という投稿がFacebookで広がった。 この投稿のスクリーンショットがTwitterにも転載され、「杉の木、10万倍も増えました?(笑)」という文言でさらに拡散した。元投稿の画像を引用する形でのツイートは複数見られる(例1、例2)。 花粉が急増したという言説はこれまでにも拡散しており、2019年には毎日新聞によって検証され、取材に対して気象予報会社ウェザーニューズ広報担当が「思い当たる数字はない」と答えている。 検証過程 実際に花粉の飛散データを見ていくと、飛散量はここしばらくの間一定の水準で推移していることがわかる。 例えば、環境省が公表している「春におけるスギ・ヒノキ花粉の実測総飛散量(数)」では、全国

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
(画像)日本は農薬使用量が世界一?【ファクトチェック】

生活

(画像)日本は農薬使用量が世界一?【ファクトチェック】

悪い意味で「日本は〇〇が世界一」と政府を批判する画像が拡散されていますが、多くの誤りが含まれています。統計を調べると画像内で列挙された内容の多くが誤り、あるいは根拠が示されていないものです。 検証対象 Twitterで様々な点で日本は世界最悪であると指摘する画像が拡散した。 この画像を添付したツイートの表示回数は7万4000回、リツイート・引用リツイート数は1300回を超えた(4月6日現在)。 リプライ欄には「世界一の内容がクソすぎる」「DS(ディープステート=闇の政府)に操られているからでしょう」といったコメントが寄せられた一方で、「農薬使用量世界一というのは違いますね。最近調べたので」といった誤りを指摘するコメントもあった。 検証過程 日本ファクトチェックセンター(JFC)は公開されているデータをもとに、指摘されている項目を検証していった。 農薬の使用量が世界一=誤り 国際連合食料農業機関(FAO)のウェブサイトによると、2020年の時点で農薬使用量が最も多い国はアメリカで40万7779トン。日本は5万1970トンだった。農地面積あたりの農

By リサーチ チーム
グレタ・トゥンベリさんが「化石燃料を使い続ければ5年後に人類は死滅する」というツイートを削除した?【ファクトチェック】

環境

グレタ・トゥンベリさんが「化石燃料を使い続ければ5年後に人類は死滅する」というツイートを削除した?【ファクトチェック】

スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんが「『化石燃料を使い続ければ5年後に人類は死滅する』というツイートを削除した」という言説が拡散しましたが、これは不正確です。グレタさんが、指摘された日時のツイートを削除したのは事実ですが、「5年後に人類は死滅」という文言は誤訳です。 検証対象 グレタ・トゥンベリさんが「『化石燃料を使い続ければ5年後に人類は死滅する』というツイートを削除した」という言説が拡散した(例1、例2)。例1は、表示回数が1,900万以上、リツイートが9,000件以上となっている(4月6日現在)。 この言説に対してはAP通信、Newsweek紙やSnopesがファクトチェックをし、それぞれ「不正確」や「誤り」といった判定を出した。一方、FOX News、ロシアの国営テレビRTやSky News Australiaなどのメディアは、グレタさんによるツイート削除を批判的に報じた。 検証過程 拡散した言説は、グレタ・トゥンベリさんの2018年6月21日のツイートを引用している。このツイートはすでに削除されており、Wayback Machin

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
ロシアはナチスと戦っているとCNNが結論に達した?【ファクトチェック】

メディア

ロシアはナチスと戦っているとCNNが結論に達した?【ファクトチェック】

「ロシアがナチスと戦っているというプーチンの発言は正しいとCNNが結論」という内容のツイートが拡散しています。CNNの報道に基づくものですが、不正確です。ウクライナの義勇兵と著名なネオナチ関係者との繋がりに言及していますが、ロシアがナチスと戦っていると結論づけているわけではありません。 検証対象 「ロシアはネオナチと戦っているとCNNが認めた」という情報が拡散している(例1、例2)。リツイート・引用リツイート数1400、表示回数17万1000件を超えているものもある(4月4日現在)。 ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻について「ナチズムのイデオロギーが現代的な形になり、再びロシアの安全を直接脅かしている」などと主張していることを肯定する内容だ。 このツイートのリプライ欄には、「アメリカではいろんなことが始まっているからな〜。日本でも遅かれ早かれそうなるよ」「あらら逃げに入ったのね…」といったコメントが寄せられている。 検証過程 検証対象のツイートに添付されている動画では、欧州を中心に活動する調査報道機関べリングキャットに所属するジャーナリストのツ

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
(画像)アフリカ40カ国の代表がモスクワにいる?会議は開かれているが別の画像【ファクトチェック】

国際

(画像)アフリカ40カ国の代表がモスクワにいる?会議は開かれているが別の画像【ファクトチェック】

「アフリカ40カ国の代表がモスクワにいる」とする画像が拡散されましたが、誤りです。画像は2019年にソチで開催されたロシア・アフリカサミット。ツイートが投稿された2023年3月20日に開催されたのは別の会議です。 検証対象 2023年3月20日に投稿されたツイートでは「この時間に、アフリカ40カ国の代表がモスクワにいる 西側のニュースにならない」という文言とともに、ロシアのプーチン大統領をはじめとした各国の代表の集合写真が掲載されている。このツイートは2023年3月22日現在で400万回以上の表示、8000件以上のいいねを獲得している。 また、立憲民主党の逢坂誠二代表代行や、原口一博衆議院議員も引用リツイートをしている(例1、例2)。返信欄には2019年の会議であることを指摘するリプライが多かった一方で、「本当に起こっている事に気付かれてマズイ事はニュースになりませんもんね」「それは都合が悪い事は一切報道しないから」といった反応もあった。 誤りが指摘されてからも、これらのツイートは消えていない。 検証過程 画像は2019年にソチで開催された「ロシア・

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
東日本大震災での自粛や批判をきっかけに陸上自衛隊で赤飯が廃止された?【ファクトチェック】

災害

東日本大震災での自粛や批判をきっかけに陸上自衛隊で赤飯が廃止された?【ファクトチェック】

陸上自衛隊で支給されていた赤飯が東日本大震災の際の自粛や批判から廃止されたという言説が拡散しましたが、誤りです。廃止のきっかけは、缶詰からレトルトへパッケージを変えたことでした。 検証対象 陸上自衛隊で赤飯が支給されなくなったことについて、東日本大震災の際に自粛したり、批判されたりしたことが理由だという言説がツイッターなどで拡散した(例1、例2)。毎年3月11日が近づくと拡散しており、2023年も表示回数が100万回を超えたツイートがあった。 リプライ欄を見ても、東日本大震災のときに自衛隊員が赤飯を食べて批判されたことが廃止の原因だと信じている投稿が多数ある。 検証過程 日本ファクトチェックセンター(JFC)は防衛省陸上幕僚監部に問い合わせた。赤飯の支給がなくなったのは事実だが、理由は東日本大震災ではないという。赤飯(缶詰)を支給していたのは1980年頃から2013年まで。廃止の理由は以下の通りだ。 「陸上自衛隊の非常用糧食は、缶詰型から軽包装型(レトルトパウチ)へ変更しております。その検討のなかで新たな献立に変更した結果、赤飯は献立からなくなってい

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
フィリピンの裁判所がビル・ゲイツに国際逮捕状を発行した?【ファクトチェック】

国際

フィリピンの裁判所がビル・ゲイツに国際逮捕状を発行した?【ファクトチェック】

「フィリピンの裁判所が、ワクチン導入に関する計画的殺人の疑いでビル・ゲイツ氏に国際逮捕状を発行した」という言説が拡散しましたが、これは誤りです。逮捕状に関する事実は確認できず、発行したとされる裁判所(Heinous Crimes Court)はフィリピンに存在しません。 検証対象 フィリピンの裁判所が、ワクチンで死者が急増したことを理由に「殺人の疑いでビル・ゲイツ氏に国際逮捕状を発行した」などという言説が拡散した(例1、例2)。3月22日現在、例2は180万回以上の表示、1.4万件以上のいいねを得ている。 リプライ欄には「マジですか?」などと、この言説を真に受ける反応も見られた。一方で、この言説は誤りであるとの指摘が多くなされている。 例1の投稿には、「この投稿は信頼に値しないソースひとつのみに依拠し、フェイクである」として以下の通り、コミュニティノートが付けられている。 This is a fake story, with only one unreliable source reporting it (other sources have picke

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)