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四国の地震で過去映像など拡散 画像検索などで確認を

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四国の地震で過去映像など拡散 画像検索などで確認を

2024年4月17日深夜、豊後水道を震源とする大きな地震が発生し、愛媛県と高知県で震度6弱を観測しました。地震発生後、無関係な過去の映像や画像が拡散しました。これは被害状況の把握や避難、救護活動に悪影響を及ぼしかねません。 災害時に拡散する過去映像 地震発生直後「6.6 Earthquake Hit Shikoku, Japan(6.6の地震が日本の四国で発生))」と英語で書かれているが、今回の地震ではなく能登半島地震の動画をつけた投稿が拡散した。 こちらも海外の投稿で能登半島地震の画像を使い、「マグニチュード6.3の強い地震が日本の南西部を直撃した、震源は九州と四国の間の(豊後)水道だ」などと英語で書いている。 次の投稿も同様に能登半島地震の画像を使っている。英語で「30分前にマグニチュード6.3の地震が四国を襲った」と書いている。 今回の地震は深夜11時過ぎに発生したが「四国の地震」だと記しつつ、明らかに昼間の地震の映像が数多く投稿されている。 同じ映像はYouTubeにも投稿されてタイトルに「Tsunami Warning」と書かれている

By 宮本聖二
能登半島地震 「ボランティアを募集していない」は不正確 被災地域によって異なる【ファクトチェック】

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能登半島地震 「ボランティアを募集していない」は不正確 被災地域によって異なる【ファクトチェック】

4月1日で能登半島地震の発生から3ヶ月。「ボランティアを募集していない」という言説が拡散しましたが、不正確です。募集していない自治体もありますが、被害の大きい地域を中心に人手が今も必要で、ボランティアを募集しています。 検証対象 2024年3月26日、「震災から3ヶ月たったが現在ボランティアは殆どいない状況。募集をしていない、しても来ない、それは寝泊まりする場所も水も食料もないからです」という言説が拡散した。270万の閲覧と4700のリポストがあり、「3ヶ月放置?」「この惨状を伝えないメディア」などの書き込みがある一方で「随時募集しています、他府県の自治体からも応援が来てくれています」などの指摘もある。 検証過程 被害の大きい地域ではボランティアを募集している 能登半島地震では、道路の寸断や断水などの影響でボランティアの受け入れが困難な期間が長く続いた(NHK)。受け入れが始まってからもボランティアの数や活動が少ないという指摘がある(産経新聞)。 しかし、被害の大きい地域を中心に4月5日現在、ボランティアを募集している(能登半島地震・石川県災害ボラ

By 宮本聖二
「(動画)台湾地震の津波」は誤り 東日本大震災の津波映像【ファクトチェック】

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「(動画)台湾地震の津波」は誤り 東日本大震災の津波映像【ファクトチェック】

2024年4月3日に台湾で発生した地震に関連し、「台湾の津波」として動画が拡散しましたが誤りです。動画は2011年の東日本大震災の際に宮城県多賀城市で撮影されたものです。 検証対象 2024年4月3日、台湾で発生したM7.2の地震に関連して、X(旧Twitter)上で「Tsunami in Taiwan(台湾の津波)」という文言が動画付きで拡散した。動画には津波によって車が流される様子が映されている。 この投稿は2024年4月4日時点で1600回以上リポストされ、表示回数は33万回を超える。「まるで東日本大震災」というコメントが付く一方で、「これは台湾ではありません」と指摘する声もある。 検証過程 2024年4月3日、台湾でM7.2の地震が発生した。ロイターによると、4月4日時点で負傷者は1038人に達し、行方不明者は48人となっている。 拡散した動画の一部を切り出してGoogle画像検索すると、2011年3月17日に投稿され、再生回数は778万回を超える動画が見つかる。動画の概要欄には「宮城県多賀城市のイオン多賀城店4階駐車場から撮影した映像」と書

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
「(動画)2月14日の京都の地震だとして拡散した動画」は誤り 能登半島地震の映像【ファクトチェック】

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「(動画)2月14日の京都の地震だとして拡散した動画」は誤り 能登半島地震の映像【ファクトチェック】

2024年2月14日、京都で最大震度4を観測する地震が起きました。その様子を撮影したものだとする石灯籠が倒れる映像などが拡散しましたが、誤りです。使われた映像は1月1日の能登半島地震のものです。 検証対象 2024年2月14日午後3時29分ころ、京都市伏見区で最大震度4を観測する地震があった。 その直後から「京都地震 ちょっと揺れましたね」というテキストや「#地震びっくり、#京都地震」などのハッシュタグのついたX(旧ツイッター)の投稿が拡散した。投稿には、住宅とその前に停まった車が大きく揺れる様子や石灯籠が倒壊する映像と、地図に各地の震度を示した画像がついている。投稿の閲覧数は多いもので50万近くある(例1、例2、例3)。 検証過程 拡散した投稿は、左に地震の動画、右に地震発生を示す地図の画像を付けている。 動画は二つの映像が編集で組み合わされている。最初のカットは、車が左右に大きく振られ、住宅も幾度も歪むような様子をとらえている。画像検索で能登半島地震時の映像であることがわかった。京都の地震の前の1月に同じ映像が数多くYouTubeやTikTok、

By 宮本聖二
「(動画)東京・神奈川で発生した震度4の地震前 おかしな雲がびっしり」は誤り 過去の海外の動画【ファクトチェック】

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「(動画)東京・神奈川で発生した震度4の地震前 おかしな雲がびっしり」は誤り 過去の海外の動画【ファクトチェック】

2024年1月28日、東京・神奈川で発生した震度4の地震について「おかしな雲がびっしり、空に浮かんでいるな」という動画付き言説が拡散しました。これは誤りです。動画は過去に海外で撮影されたもので、28日の朝に日本で撮影されたものではありません。 検証対象 2024年1月28日、東京や神奈川県などで発生した地震について「今朝、おかしな雲がびっしり空に浮かんでいるなと思って写メ撮った。そしたら #地震発生、怪しいな」という動画付き投稿が拡散した。投稿には特徴的な雲を撮影した動画が添付されている。 2024年1月31日現在、このポストは245回以上リポストされ、表示回数は77万回を超える。投稿について「地震の前触れ」というコメントの一方で「日本じゃない」とデマの可能性を指摘する声もある。 検証過程 拡散した言説の動画をGoogle画像検索で検索すると、同一の動画がTikTokで見つかる。投稿日は2023年11月で、地震が発生した2024年1月より前に撮影されたことが分かる。 動画に映っている車のナンバープレートをよく見ると、左側に赤いラインが書かれている。日

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
能登半島地震「二次避難をすると仮設住宅の抽選から漏れる」は誤り 珠洲市に抽選の予定はない【ファクトチェック】

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能登半島地震「二次避難をすると仮設住宅の抽選から漏れる」は誤り 珠洲市に抽選の予定はない【ファクトチェック】

能登半島地震で被災した珠洲市で「二次避難をすると仮設住宅の抽選から漏れる」という情報が拡散しましたが、誤りです。市は仮設住宅への入居について「抽選は予定していない」と話しています。 検証対象 2024年1月25日、Facebook上の珠洲市の災害情報を共有するグループに「二次避難などして、今いるところを出てしまうと仮設住宅の抽選から漏れる。この話は本当ですか?」との投稿があった。グループには3800人以上が参加しており、この言説は避難者の間で話題になっているという。 コメントには、「大ウソです」「市のhpを見る限り『申込書の記載内容をもとに入居地区や順序を決定します。』とあり『この条件では抽選から漏れる』というような記載は見当たりません」と、この言説の信憑性の低さを指摘するコメントが複数ある。 検証過程 珠洲市のウェブサイトでは、仮設住宅への入居者について以下の要件を公開している。 応急仮設住宅:今回の地震で居住していた家が全壊等の被害を受けて自らの力で住宅を確保できない方。 みなし仮設住宅: 1. 住宅が全壊、全焼または流失し、居住する住宅が

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
能登半島地震、発生直後から変化する偽情報【ファクトチェックまとめ】

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能登半島地震、発生直後から変化する偽情報【ファクトチェックまとめ】

能登半島地震をめぐって、大量の誤情報/偽情報が拡散しました。日本ファクトチェックセンター(JFC)では、継続的に情報を検証し、事実確認を続けています。災害発生時から復旧・復興など、それぞれの段階で何が話題になるかの傾向があります。他メディアの記事も含めてまとめて解説します。 JFCの能登半島地震関連記事 JFCが地震の発生時から継続的に発信している検証記事です。今後も新しい記事を更新していきます(最終更新2024年1月27日)。 災害時に広がる偽情報5つの類型 2024年1月5日配信。災害時に広がりやすい偽情報を5つの類型に分類しています。災害発生から4日と初期の段階なので、発生時に多い「実際と異なる被害報告」「不確かな救助要請」などの事例を多く取り上げています。 (能登半島地震)災害時に広がる偽情報5つの類型 地震や津波に関するデマはどう拡散するのか地震や津波、洪水など大きな災害が発生すると、偽情報や根拠のない情報が拡散します。事実と異なる投稿や不確かな救助要請は、本当に助けを必要としている人たちへの支援を遅らせたり、妨げたりする恐れがあります。拡散

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
(能登半島地震)「輪島市の集団避難はビルゲイツの別荘に連れていかれる」は誤り 石川県が2施設で受け入れている【ファクトチェック】

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(能登半島地震)「輪島市の集団避難はビルゲイツの別荘に連れていかれる」は誤り 石川県が2施設で受け入れている【ファクトチェック】

「輪島市の集団避難はビルゲイツの別荘に連れていかれる」との言説が拡散されましたが、誤りです。石川県では、白山市の石川県立青年の家と白山ろく少年自然の家の2施設で受け入れています。 検証対象 X(旧Twitter)上では、今回の集団避難を「長野のビルゲイツ別荘か淡路島の日本版エプスタイン島に連れて行かれ食べられてしまいます」などとする投稿があった。 この投稿は1月19日時点で68万件以上の表示と、2800件以上のいいねを獲得している。 検証過程 避難は輪島市内の3つの中学校が被災して授業再開の目処が立たないことから実施した。輪島市の中学生401人のうち希望した約250人が、1月17日午前9時過ぎに輪島市からバス4台とワゴン車1台に分乗して出発した。出発の様子は複数の報道機関が取材している(NHK石川NEWS WEB)。 これらのバスは、同日午後1時半過ぎに約100キロ離れた白山市にある「石川県立白山ろく少年自然の家」と「石川県立青年の家」に到着した。到着の様子はテレビ金沢が取材している(日テレNEWS)。 この2施設は様々な自然体験施設として、これま

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
(能登半島地震)「隆起で障害と化した消波ブロック」は誤り 北海道の過去画像【ファクトチェック】

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(能登半島地震)「隆起で障害と化した消波ブロック」は誤り 北海道の過去画像【ファクトチェック】

「隆起の影響で消波ブロックが汀線部障害と化した」という言説が画像とともに拡散しましたが、誤りです。添付の画像は、2020年に陸上自衛隊が北海道で、敵の車両の上陸を防ぐ演習のために設置したものです。 検証対象 2024年1月13日、「隆起の影響で完全に汀線部障害と化した消波ブロック」というコメントと共に、浜辺に消波ブロックが並ぶ画像がX(旧Twitter)で拡散した。 汀線(ていせん)部とは、 「海面と陸地とが接する線」のことである。 2024年1月16日現在、このポストは1700回以上リポストされ、表示回数は100万回を超える。 能登半島地震で、沿岸部の海底が総延長約85キロにわたって隆起し、陸地となったと報じられた直後だっただけに、石川県で起きたことのように誤解させる恐れがある投稿だ。 検証過程 日本ファクトチェックセンター(JFC)が、ポストの画像をGoogle画像検索したところ、拡散した画像と完全に一致するものが見つかった。 一致したのは、「陸上自衛隊幌別駐屯地(公式)」の広報用Xアカウントによる2020年9月8日のポストだった。 このポ

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
(能登半島地震)「政府の被災者への貸付はたった20万円」は不正確 支援策は他にもある【ファクトチェック】

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(能登半島地震)「政府の被災者への貸付はたった20万円」は不正確 支援策は他にもある【ファクトチェック】

能登半島地震について、政府の被災者への貸付がたった20万円だとして、政府の対応を批判する言説が拡散しましたが、不正確(ミスリード)です。20万円の貸付は被災者支援策の一部で、家屋の全半壊などには、ほかにも支援制度があります。 検証対象 能登半島地震をめぐって2024年1月11日、「政府が被災者に20万円の貸付をするって言ってるけど、家が崩壊したり、甚大な被害にあった人に、たった20万円じゃ足りない」などという投稿がX(旧Twitter)上で拡散した。2024年1月15日現在、この投稿は1400回以上リポストされ、表示回数は870万回を超えている。 検証過程 生活福祉資金貸付(福祉資金[緊急小口資金])の特例について 言説は、被災地で当面の生活費を必要とする世帯に対して貸し付ける「生活福祉資金貸付」の特例を指していると見られる。この特例は厚生労働省が各都道府県知事宛に出した通知だ(1月9日付)(厚労省)。貸付金額は原則10万円以内だが、世帯に死者がいたり、世帯員が4人以上いたりするなどの場合は最大で20万円だ。  災害時の被災者支援制度について

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
(能登半島地震)「仮想通貨で寄付を呼びかけるサイト」は誤り LINEやSNSで広がる偽サイトに注意【ファクトチェック】

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(能登半島地震)「仮想通貨で寄付を呼びかけるサイト」は誤り LINEやSNSで広がる偽サイトに注意【ファクトチェック】

能登半島地震をめぐり、実在する団体の寄付金募集サイトをまねて、仮想通貨で支援を呼びかける偽のサイトが現れました。LINEのオープンチャットやSNSから偽サイトへ誘導する手法が拡散しているため、注意が必要です。 検証対象 2024年1月1日の能登半島地震後、実在する団体の寄付金募集のウェブサイトをまねた偽の寄付金募集サイトが拡散した。サイトは仮想通貨で寄付金を募っており、「【緊急】2024年能登半島地震 被災地支援活動にご支援をお願いします」「目標金額:1,000,000USDT」「達成率18.96% 支援人数1533人」などと書かれている。2024年1月13日現在、サイトは削除されている。 検証過程 支援を呼びかける投稿のリンクをクリックすると、USDT(仮想通貨)での支援を促すサイトに繋がる。寄付ボタンをクリックすると、名前やメールアドレスなどの個人情報入力画面が表示された。サイトには、実際に被災地支援をしている公益社団法人Civic Forceのロゴがある。 Civic Forceの公式サイトを確認すると、同団体は、今回の能登半島地震で実際に寄付を

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
(能登半島地震)報道ヘリは救助の妨げか 災害で拡散する批判の検証

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(能登半島地震)報道ヘリは救助の妨げか 災害で拡散する批判の検証

能登半島地震をめぐって「報道ヘリの音で瓦礫の下の声が聞こえない」との言説が拡散しました。日本ファクトチェックセンター(JFC)は、過去の災害のケースや報道機関のガイドラインなどをもとに検証しました。全ての事例を調べられないために判定は不可能ですが、参考になる資料などを紹介します。 検証対象 2024年1月1日、「報道各社 絶対にヘリを飛ばすなよ。お前らの報道ヘリの音で瓦礫の下の声が聞こえないんや。お前らが阪神大震災でたくさん殺したん忘れへんからな。また人殺すなよ」という投稿がX(旧Twitter)上で拡散しました。 2024年1月10日時点で4万6000回リポストされ、表示回数は3000万回を超えました。返信欄には「命より優先される報道なんて絶対ない」「うるさいしSOS見つけてもなんもせん」と同調する意見の一方で、「この手の話に阪神・淡路大震災しか出てこないのはそれを教訓に一定高度以上の飛行が設定されたり各方面との調整を行っていることの証明」と、阪神・淡路大震災発生時と現在では状況が異なるという声もありました。 JFCは報道ヘリの騒音が救助の妨げになってい

By 宮本聖二
(能登半島地震)「金沢市が用意した1.5次避難所 入るのに罹災証明書が必要」は誤り 設置した石川県が不要と発表【ファクトチェック】

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(能登半島地震)「金沢市が用意した1.5次避難所 入るのに罹災証明書が必要」は誤り 設置した石川県が不要と発表【ファクトチェック】

「金沢市が用意した1.5次避難所に入るには罹災証明書が必要」との言説が避難所の写真と共に拡散しましたが、誤りです。写真の避難所を設置したのは金沢市ではなく石川県で、県は罹災証明書は不要だと発表しています。 検証対象 2024年1月9日、「金沢市はこれを用意したけど、まず罹災証明書を取ってからというお役所仕事 とりあえず入れてあげてあとからじゃだめなのか?これも一時的な場所なのに!!!」という投稿が拡散した。2024年1月12日現在、投稿は削除されているが、インターネットアーカイブから内容を確認できる。 この投稿はインターネットアーカイブに保存された時点で3600回以上リポストされ、表示回数は130万回を超えている。また、元投稿が削除されても同じような言説の拡散は続いている。 検証過程 添付の写真をGoogleで画像検索すると、写真は石川県金沢市にある「いしかわ総合スポーツセンター」のアリーナ(体育館)を撮影したものだと分かる。能登半島地震で被災した人々を受け入れる1.5次避難所を開設したのは金沢市ではなく石川県(日本経済新聞、朝日新聞)。1.5次避難所

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
(能登半島地震)「ヤマザキパンは添加物だらけ、人口削減のためにパンを運んでいる」は誤り【ファクトチェック】

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(能登半島地震)「ヤマザキパンは添加物だらけ、人口削減のためにパンを運んでいる」は誤り【ファクトチェック】

2024年1月1日に発生した能登半島地震をめぐって、「ヤマザキパンは添加物だらけ、人口削減のためにパンを運んでいる」とする言説が拡散しましたが、誤りです。山崎製パンは食品添加物を使用していますが、国が評価する安全性の基準に沿ったものです。 検証対象 2024年1月3日、「ヤマザキパンは添加物だらけ。心身共に弱ってる被災者の方々の弱みに漬け込んだやり方は許せない」という言説がX(旧Twitter)で拡散した。添付された画像には「人口削減のため被災地にパンを運んでるんだよー」という文言が付いている。 2024年1月10日現在、このポストは1200回以上リポストされ、表示回数は124万回を超える。投稿について同調するコメントの一方で「今は厳しい基準の元決められている」「あり得ないポスト」と指摘する声もある。 検証過程 食品添加物の不安を煽る言説は多数存在し、これまでも日本ファクトチェックセンター(JFC)が検証している。 厚労省のウェブサイトによると、食品添加物は「食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるもの」である。厚労省は食品添加物につい

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)
(能登半島地震)災害時に広がる偽情報5つの類型 地震や津波に関するデマはどう拡散するのか

その他

(能登半島地震)災害時に広がる偽情報5つの類型 地震や津波に関するデマはどう拡散するのか

地震や津波、洪水など大きな災害が発生すると、偽情報や根拠のない情報が拡散します。事実と異なる投稿や不確かな救助要請は、本当に助けを必要としている人たちへの支援を遅らせたり、妨げたりする恐れがあります。拡散しがちな偽情報・誤情報のパターンを知って、支援を妨げないようにしましょう。 災害時の偽情報の5類型 実際と異なる被害投稿 災害時に最も多く見られるのが、偽の被害報告だ。2024年1月1日の能登半島地震では、2011年の東日本大震災の津波の映像を使って、まるで能登半島地震の被害のように投稿する事例が相次いだ(例1、例2、例3、例4、例5 、例6)。 例2と例3を投稿した2つのアカウントは添付動画は異なるが、投稿文言は同じで「津波到達になった瞬間NHKのアナウンサーがすごい怒鳴ってる!危機感の伝わってくるアナウンスなので北陸新潟能登半島の方逃げてください」と書かれている。投稿内容をコピーしたと見られる。 例5の投稿は「石川県能登に大津波警報逃げろ」という文言に「#東日本大震災」というハッシュタグもついている。映像は東日本大震災のものだと示唆しているように読

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
(能登半島地震)前日の“変電所で爆発音”の記事削除は「人工地震工作の隠蔽」は誤り【ファクトチェック】

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(能登半島地震)前日の“変電所で爆発音”の記事削除は「人工地震工作の隠蔽」は誤り【ファクトチェック】

2024年1月1日の能登半島地震をめぐって、前日に石川県・北陸放送がネットに公開した「変電所で爆発音」という記事がすぐに削除されたのは「人工地震の隠蔽だ」という言説が拡散しました。これは誤りです。実際には爆発などのトラブルがなかったことを北陸放送が確認し、自ら削除しました。 検証対象 能登半島地震発生の前日、北陸放送が「『3回爆発音』変電所でトラブルか石川・能登町で160世帯が停電」という記事をJNN 系列のTBS NEWS DIGやYahoo!ニュースで配信し、約3時間半後に削除した。 1月1日に地震が発生すると、変電所の記事が削除されていることが話題となり、「人工地震の工作」「隠蔽」などと主張する投稿が拡散した(例1、例2)。1月4日午後3時現在多いものはX(旧Twitter)上で190万を超える閲覧数になっている。 検証過程 「変電所 爆発音」で検索すると「『3回爆発音』変電所でトラブルか石川・能登町で160世帯が停電」という記事が複数見つかる。しかし、クリックすると記事はすでに削除されている。 爆発はあったのか 日本ファクトチェックセンタ

By 宮本聖二