“辛ラーメン危険説”を検証してわかる「安全」という基準の曖昧さファクトチェックで白黒つけられないものとは

“辛ラーメン危険説”を検証してわかる「安全」という基準の曖昧さファクトチェックで白黒つけられないものとは

「韓国の辛ラーメンから発がん性物質が見つかった。危険だ。食べるな」という情報が、これまで何度も拡散しています。これは事実でしょうか。私は2022年12月から、この検証に取り組んでいますが、いまだに記事を配信できていません。国別の基準や検査手法の違いという壁にぶつかったためです。これは正確だ、誤りだ、と一概に言えなくても、安全かどうかはみなさん知りたいはず。解説します。

「発がん性物質」が検出された?

日本ファクトチェックセンター(JFC)が検証に取り組んだきっかけは、昨年12月に拡散した情報でした。

画像
韓国食品大手で「辛ラーメン」の製造元である「農心」がヨーロッパに輸出した「ヘムルタン麺」で発がん性物質が検出され、生産されたすべての製品が販売中止になっています。皆さま、自分の体は自分で守りましょうね。私のフォロワーさんで買う人いないと思うけど(笑)

Twitterから

こう書かれたツイートは、1万件以上のいいね、4000件以上のリツイートを獲得。「捨てよ…」や「ハングル見た時点で除外決定」などのコメントがついていました。

韓国の食品会社・農心が輸出した製品から発がん性物質が検出されたとするツイートやまとめサイトは、これまで何度も拡散してきました(例1例2)。

生産元「農心」の見解は

辛ラーメンを生産する食品会社「農心」の日本公式サイトには、2021年8月19日に「EU向け『SEAFOOD RAMEN』について」という発表が掲載されています。

「SEAFOOD RAMEN(農心のEU向け製品名)」から発がん性物質「エチレンオキサイド(EO)」は検出されず、発がん性物質ではない「2-クロロエタノール(2-CE)」が微量検出されたが、人体に有害の恐れはない数値だという見解です。

農心ジャパンは同じページで、以下の点を挙げて「現時点で日本に流通している商品は問題ない」と結論付けていました。

  • 「SEAFOOD RAMEN」はEU向け商品で、日本国内では流通していない。
  • 日本においては、EO・2-CEに関する基準値は設定されていないものの、農心ジャパンの日本国内の流通商品はいずれも、日本の食品安全基準で実施している輸入検査を通過したものを販売している。
  • 実際に検出された2-CEは発がん性物質ではない。
  • 2-CEは、日本をはじめ、基準値が設定されていない国が多い中、今回検出された値は、アメリカ・カナダ・韓国(新基準)といった基準が設定されている複数の国の基準値を下回るものだった。

この説明をそのまま信じると、「辛ラーメンから発がん性物質が見つかった。危険。食べるな」という情報は、誤りだということになります。

見つかったものは発がん性物質ではない2-CEであり、その検出量は複数の国の基準値を下回り、日本は基準値は設定されていないものの、その食品安全基準を満たしているものを販売しているからです。

ただ、これはあくまで農心の見解です。

食品安全基準の各国の違い

食品安全の基準や検査手法は各国で異なります。そのため、同じ食品でも、ある国では検査に引っかかり、ある国では通過することが起こりえます。

EU加盟国や欧州食品安全機関などの代表が参加した「エチレンオキサイドに関する技術会議の概要」という資料によると、「欧州食品安全機関(EFSA)の予備的な結論は(中略)2-CEについて発がん性および遺伝毒性を排除することはできず、これらの不確実性を考慮すると、安全レベルは確立できない」と指摘しています。

国立医薬品食品衛生研究所が公開している「食品安全情報(化学物質)別添」によると、米国・カナダはEOと2-CEに別の基準を設け、2-CEは両国とも940ppm以下。一方、EUはEOと2-CEの合計で0.02~0.1ppmと、米国・カナダと比べて厳しい基準を採用しています。EOと2-CEの合計値が基準の対象となるため、2-CEのみが検出されていたとしても「EOが検出された」という発表になります。

JFCが厚生労働省監視安全課と食品基準審査課に問い合わせたところ、日本ではEOと2-CEは添加物や農薬としての使用が認められておらず、0.01ppmを超えてEOや2-CEが検出されれば、廃棄されるか輸出国に戻されることになります。ただし、現状では国内に流通する食品から2-CEが検出されたという報告はありません。

欧州では検出されているけれど、日本で検出されていないのはなぜか。厚労省東京検疫所輸入相談室によると、EOと2-CEは検疫所でのモニタリング検査の対象ではありません。主な検査対象は、生鮮食品に含まれる農薬や添加物です。

EOや2-CEが検査対象になっていない理由について、厚労省食品基準審査課は「その食品や物質を国民がどの程度摂取する機会があるか」を考慮していると言います。海外で規制されていたとしても、各国の食文化の違いなどで摂取機会も変わり、基準が異なるという説明です。今後規制対象の議論になる可能性はありますが、現状では対象に含まれていません。諸外国の状況も鑑みて、注視していくということです。

専門家「食べられる食品がなくなる」

では、農心も検出を認めている2-CEについては、本当に安全なのか。「食の安全と安心を科学する会(SFSS)」の山﨑毅理事長は、2-CEについて「発がん性が認められていない(発がん性の科学的根拠なし)が正確な表現だ」と説明します。

発がん性があるという科学的な根拠が示されているわけではないが、一方、発がん性がないと科学的に証明されているわけでもない、ということです。

その上で、山﨑理事長は今回の事例で検出された程度の2-CEであれば「人体に害がおよぶ可能性はほぼなく、許容範囲のリスク、つまりは『安全』と評価してよいと思います」と話しました。

「許容範囲のリスクなら安全」とはどういうことでしょうか。

実はこれぐらいのレベルの発がん性物質は「食品中の天然成分にたくさん含まれているので、ゼロリスクを求めたら食べられる食品がなくなる」と山﨑さんは言います。

「遺伝毒性のある天然成分は食品中にはたくさん含まれるので、その全てに対処することはできません。そう考えると、2-CEが食品から微量検出されることは許容範囲のリスク=安全として、北米や豪州では、最終的な製品の段階での検査で2-CEが微量出たとしても、許容範囲のリスクとして流通を禁止しないわけです。他方、規制が厳しいEUや台湾では、不確実性を考慮して2-CEが検出されたら、発がん性のあるEOを殺菌目的で使用した疑いありとして、流通を許可しないのです」

基準値が各国で異なる点については、山﨑理事長はこう説明します。

「天然の食品成分や添加物についても、国によって食文化が異なるため使用基準も違ってきます。EUは自然志向の価値観が強い人が多いので、食品安全基準は厳しめです」

台湾やタイでの廃棄、日本食品への規制も

2023年1月には、農心が台湾に輸出した製品から発がん性物質が検出され廃棄されたとする記事が韓国のハンギョレ新聞から配信されています。

記事によると、農心は「今回検出された物質はエチレンオキサイドではなくクロロエタノール(2-CE)」と説明しているといいます。台湾はEOに関してEUと同様の厳しい基準を設けている国です。同様の出来事が、2023年2月にタイでも起きています。

このような状況は、韓国食品に限らず、日本食品に対する各国の対応にもあらわれることがあり、2022年11月には台湾で日本産カップ麺が差し止めになっています。

何を事実と定義するか

ファクトチェックは、個々人の意見ではなく、提示されている事実について検証するものです。

冒頭で挙げた「韓国の辛ラーメンから発がん性物質が見つかった。危険だ。食べるな」で言えば「辛ラーメンから発がん性物質が見つかった」という部分は「事実の提示」であり、「食べるな」は「意見」です。

意見はファクトチェックの対象とはしませんが、その意見の根拠となっている「発がん性物質が見つかった」という部分については、2-CEが発がん性物質なのかという検証になります。これについては発がん性がある・ないではなく、「発がん性および遺伝毒性を排除することはできない」「発がん性の科学的根拠はない」という言い方に現状ではとどまります。

では、「危険かどうか」という、実際に食品を口にする人にとってもっとも重要な部分についてはどうでしょうか。そもそもこれは「事実の提示」でしょうか、それとも「意見」でしょうか。

発がん性のあるなしをはっきりと言い切ることができない以上、「安全とは言い切れない=危険」という「事実」であると捉える人もいるでしょうし、山﨑理事長が指摘するように「遺伝毒性のあるものは食品中にはたくさん含まれる」ことから「許容範囲内のリスク」つまりは「危険ではない」という「判断」をする人もいるでしょう。

このようなグレーゾーンがあるからこそ、各国で安全基準や検査手法が異なるとも言えます。こうなってくると、冒頭の言説について、ファクトチェックで「正確」や「誤り」などの判定をすることは難しくなってきます。

ファクトチェックは、画像の改変やミスリーディングな引用など、比較的わかりやすいけれど、思わず騙されてしまう人も少なくない情報の検証には非常に有効です。一方で、今回のような言説となると、どの部分(「発がん物質が見つかった」という部分か「危険」という部分かなど)を検証対象とするかによって結果がぶれる可能性があり、わかりにくくなります。

このようなファクトチェックの限界を知ることも、ファクトチェックを実践したり、ファクトチェックに関する記事を読んだりする上で重要です。

検証:金子祥子
編集:古田大輔


判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。

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