各国人が最も嫌っている国の画像は本物?【ファクトチェック】

各国人が最も嫌っている国の画像は本物?【ファクトチェック】

「各国人が最も嫌っている国」という画像が拡散しました。しかし、情報源とされた、欧州を拠点とする国際NPOはこのような調査を実施していません。

検証対象

2023年1月17日に「各国人が最も嫌っている国」というテキストと共に、中国やアメリカ、イスラエル、アルゼンチンなどの国旗を重ねた世界地図の画像を添付したツイートが拡散した。

画像

返信欄には情報源の不在を指摘する声も上がっていたが、「分かりやすい」「参考になるわ〜」などと投稿に同調する反応があった。

検証過程

画像には「Source(出典):Alliance of Democracies」と記されている。この団体は元NATO事務総長で元デンマーク首相のアナス・フォー・ラスムセン氏が2017年に設立したNPOで、欧州に拠点を置き、民主主義に関する国際的な会議などを主催している。

Alliance of Democraciesの公式ツイッターアカウントは2022年8月18日に、検証対象の画像について関連を否定する声明を出している。

‘Alliance of Dem 2022’を情報源として引用した『最も嫌われている国』という地図がTwitter上で広くシェアされています。
誤解のないように申し上げれば、このグラフィックは私たちの調査に基づいたものではありません。私たちは、最も嫌われている国について世論調査を実施したことはありません。

日本ファクトチェックセンター(JFC)が今回の言説の出所元をたどると、最も古いもので2022年8月、「Orthodox Canonist」と名乗るアカウントのツイートが世界で拡散していた。アカウントのプロフィール欄には「著しく偏りがある正教会とロシアの意見」「あなたを不快にさせるものは全て風刺だ」と記している。

https://web.archive.org/web/20230118052909/https://twitter.com/OCanonist/status/1559667917783834625?s=20&t=PZxMYKKgpfeDvnfM39srSg

ツイートは「GM(Good Morning=おはよう)」というテキストと共に、対象言説と同じ画像が添付されている。返信欄に「Googleのどこを探しても見つからないのはなぜ?」という問いが寄せられており、この投稿者は以下の画像を用いて返信している。

https://web.archive.org/web/20220818035429/https://twitter.com/OCanonist/status/1560112673886326784

掲載した図には「Spiritual discernment(スピリチュアルな識別力)」「Gut instinct(直感)」「Anecdotal experience(事例となる経験)」という3つの円が重なる中央に「情報源?私がそれを作りました」と記載している。つまり、情報ソースはなく、自分で図を作り上げたと示唆している。

判定

画像に記されている出典元の公式Twitterアカウントが否定しており、画像を拡散しているアカウントも自作を示唆していることから誤りと判定した。

検証:本橋瑞紀
編集:藤森かもめ、古田大輔


判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。

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イスラエルの原子力発電所をイランのミサイルが破壊? 動画は2017年ウクライナの映像【ファクトチェック】

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「偽情報の源はテレビ」は本当か? 批判の根拠となった調査を実施した小笠原教授とデータを読み解く【ファクトチェック解説】

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「偽・誤情報の発信源はテレビが最多」という趣旨の投稿が多数拡散しました。きっかけは、衆院選期間中の有権者の偽・誤情報の接触状況を調べた東洋大の小笠原盛浩教授(情報社会学)による調査です。ただし、小笠原教授は調査データの読み解き方に、慎重さが必要だと説明します。(古田大輔) 調査の内容と拡散したテレビ批判 小笠原教授による調査は、2026年の衆院選期間中(1月27日〜2月7日)に有権者が接触した偽・誤情報に関して、2月8〜10日にインターネットモニター調査(有効回答者数1793)をしたもの。選挙期間中にファクトチェック機関やメディアが検証して「誤り」と判定されている偽・誤情報の中から5つを選び、テレビ、新聞、SNSなど、「どこでその情報と接触したか」「事実と認識したか」などを聞きました。 回答者の51.4%が選挙期間中に偽・誤情報に接触したと答え、しかも、接触した偽・誤情報1585件の79.9%を事実だと誤認識していました。中でも、最も注目を集めたのは、偽・誤情報の接触経路として「テレビ」と答えた人が最も多く32.7%を占めたことです。

By 古田大輔(Daisuke Furuta)

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日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。 次回の開講は3月22日(日)午前10時~11時30分で、お申し込みはこちら。 https://jfcyousei0322.peatix.com/view 受講条件はファクトチェッカー認定試験に合格していること。講師養成講座は1回の受講で修了となります。 受講生には教材を提供 デマや不確かな情報が蔓延する中で、自衛策が求められています。「気をつけて」というだけでは、対策になりません。最初から騙されたい人はいません。誰だって気をつけているのに、誤った情報を信じてしまうところに問題があります。 JFCが国際大学グロコムと協力して実施した「2万人調査」では実に51.5%の人が誤った情報を「正しい」と答えました。一般に思われているよりも、人は騙されやすいという事実は、様々な調査で裏打ちされています。 JFCではこれらの調査をもとに、具体的に

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理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

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日本ファクトチェックセンター(JFC)は、YouTubeで学ぶ「JFCファクトチェック講座」を公開しました。誰でも無料で視聴可能で、広がる偽・誤情報に対して自分で実践できるファクトチェックやメディアリテラシーの知識を学ぶことができます。 理論編と実践編の中身 理論編では、偽・誤情報の日本での影響を調べた2万人調査の紹介や、間違った情報を信じてしまう背景にある人間のバイアス、大規模に拡散するSNSアルゴリズムなどを解説しています。 実践編では、画像や動画や生成AIなど、偽・誤情報をどのように検証したら良いかをJFCが検証してきた事例から具体的に学びます。 JFCファクトチェッカー認定試験を開始 2024年7月29日から、これらの内容について習熟度を確認するJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。誰でもいつでも受験可能です(2024年度中は受験料1000円、2025年度から2000円)。 合格者には様々な技能をデジタル証明するオープンバッジ・ネットワークを活用して、JFCファクトチェッカーの認定証を発行します。 JFCファクトチェッカー認定試験

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日本ファクトチェックセンター(JFC)はJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。YouTubeで公開しているファクトチェック講座から出題し、合格者に認定証を授与します。 拡散する偽・誤情報から身を守るために 偽・誤情報の拡散は増える一方で、皆さんが日常的に使用しているSNSや動画プラットフォームに蔓延しています。偽広告や偽サイトへのリンクなどによる詐欺被害も広がっています。 JFCが国際大学グロコムと実施した2万人を対象とする調査では、実際に拡散した偽・誤情報を51.5%の割合で「正しいと思う」と答え、「誤っている」と気づけたのは14.5%でした。 自分が目にする情報に大量に間違っているものがある。そして、誰もが持つバイアスによって、それが自分の感覚に近ければ「正しい」と受け取る傾向がある。インターネットはその傾向を増幅する。 だからこそ、ファクトチェックやメディアリテラシーに関する知識が誰にとっても必須です。 JFCファクトチェック講座と認定試験 JFCファクトチェック講座(YouTube, 記事)は、2万人調査を元に偽・誤情報の拡散経路や

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