フェイク対策でネットをより安全に「セーファーインターネットデー」

フェイク対策でネットをより安全に「セーファーインターネットデー」

2月6日は「セーファーインターネットデー(Safer Internet Day:SID)」。「より良いインターネットを共に」をスローガンに世界中でインターネットの安全に関する活動を一斉に実施し、安全なネット利用の普及・啓発に繋げる日です。

日本ファクトチェックセンター(JFC)が取り組むファクトチェックやメディアリテラシーの普及も、まさにネットをより安全に利用するための施策とも言えます。これまでの活動やこれからの計画を紹介します。

ファクトチェック記事の一覧

JFCでは2022年10月の設立からこれまでに200を超えるファクトチェック記事を公開してきました。こちらからご覧ください。

ファクトチェック - 日本ファクトチェックセンター (JFC)
ファクトチェックとは事実の検証です。JFCでは、検証対象・検証過程・判定を明示、読者も独自に確認できるように情報源を明らかにし、根拠へのリンクを貼っています(詳細は「ファクトチェック」の「ファクトチェックとは」「JFCファクトチェック指針」)。

自ら検証するファクトチェック講座

全9回の記事で、ファクトチェックの考え方や技術、便利なツールの活用方法を実践的に学ぶ連載です。

JFC ファクトチェック講座 - 日本ファクトチェックセンター (JFC)
ファクトチェックの考え方や技術、便利なツールの活用方法を実践的に学ぶ連載です。

現代の情報環境について学ぶリテラシー講座

全5回の記事で、誤情報/偽情報に対応する様々なリテラシーについて学ぶ連載です。

JFC リテラシー講座 - 日本ファクトチェックセンター (JFC)
誤情報/偽情報に対応する様々なリテラシーについて学ぶ連載です。

動画で学ぶ講座や講師養成講座も

JFCでは今後、YouTubeを通じて学ぶファクトチェックやメディアリテラシーの講座、また、教育者の方を対象にした講師育成講座も公開していく予定です。

JFC編集長の古田大輔はGoogle News Labのティーチングフェロー時代に、学生を対象にしたファクトチェックの国際的な大会「ファクトチェックチャレンジ」を運営していました。

各国の団体と同じようなイベントを再び開催できないかと計画中です。これらの案内はニュースレター(無料)で発信していきますので、ぜひご登録ください。


判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。

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日本人の93.5%が台湾有事をめぐる高市首相の発言を「問題なし。野党や中国が悪い」と回答? 統計的な信頼性が低いデータ【ファクトチェック】

日本人の93.5%が台湾有事をめぐる高市首相の発言を「問題なし。野党や中国が悪い」と回答? 統計的な信頼性が低いデータ【ファクトチェック】

高市早苗首相の台湾有事に関する国会答弁に中国が反発している問題で、日本人の93.5%が、高市首相の発言を「問題なし」と考えているという投稿がXで拡散しましたが、ミスリードで不正確です。拡散した投稿が引用しているデータは、「産経ニュースの1コーナー」という週刊フジが、Xで実施したアンケート結果で、統計的に正確な調査とは言えません。同じ質問ではないですが、この話題に関する世論調査では、賛否が分かれています。 検証対象 拡散した言説 2025年11月19日、「【朗報】日本人の93.5%『高市発言は問題なし。野党や中国が悪い』」という投稿がXで拡散した。 検証する理由 11月21日現在、投稿は2.2万回以上リポストされ、表示は392.2万件を超える。 投稿には「日本人の93%ってどこから?」「この数字でハッキリしました。この手のプロパガンダ世論調査はデタラメってね」という指摘もあるが「要するに高市やめろとか発言撤回しろとか言っている日本人の左翼は6.5%しかいないという事ですね」や「そりゃそうだ。ヤクザの要求飲み続けたら、終わりなくエスカレートする。それを

By 根津 綾子(Ayako Nezu)
新型コロナワクチンは人類に対する犯罪? 米トランプ政権がその被害を認めた? 接種の推奨範囲を縮小【ファクトチェック】

新型コロナワクチンは人類に対する犯罪? 米トランプ政権がその被害を認めた? 接種の推奨範囲を縮小【ファクトチェック】

新型コロナウィルスについて、ワクチン接種が「人類に対する犯罪」で、米トランプ政権がその被害を認めたという趣旨の投稿が拡散しましたが、ミスリードで不正確です。米疾病対策センターが、2025年10月6日付でウェブサイトに「接種は個別判断に切り替えた」と掲載したことは事実ですが、米政府がワクチン被害を犯罪だと認めたわけではありません。またトランプ大統領は、10月に新型コロナウィルスワクチンの追加接種を受けています。 検証対象 拡散した言説 2025年11月7日、「コロナワクチン接種は、人類に対する犯罪。米国もトランプ政権がその被害を認めている」などという投稿がXで拡散した。 検証する理由 2025年11月17日現在、投稿は530回リポストされ、表示は30.8万件を超える。 投稿には「つい先日、トランプ大統領はファイザーを讃えて、自身もブースターを接種したばかりですよ」「デマはやめましょう」などの指摘もあるが、「あれだけの甚大な薬害が生じているにも関わらず、それを認めず、未だ接種を中止しないというのは、高市さんが所詮グローバリストだということを如実に表して

By 根津 綾子(Ayako Nezu)
東京都はムスリム園児の給食に月9000円を支給?対象や用途は限定されず 【ファクトチェック】

東京都はムスリム園児の給食に月9000円を支給?対象や用途は限定されず 【ファクトチェック】

「東京都がムスリムの園児1人につき毎月9000円を給食のために支給している」という趣旨の投稿が多数拡散していますが、ミスリードで不正確です。東京都が外国人児童を受け入れる施設に対して、園児1人につき毎月9000円を助成しているのは確かですが、対象はムスリム(イスラム教信者)に限りません。また、補助は給食に限らず、言語コミュニケーションや宗教、文化などへの配慮に対して交付されます。 検証対象 拡散した言説 「東京都がムスリム園児の給食に毎月9,000円を支給している」という趣旨の投稿がX、YouTube、TikTok、Instagramなど複数のプラットフォームで拡散している(例1、例2、例3、例4)。 例1は2025年9月22日にXへ投稿され、11月14日現在、表示は110万件を超え、1.3万回リポストされている。例2は例1を引用投稿し、表示は25.7万件、リポストは5900回以上。例3、例4の動画では「イスラム教の園児に毎月9000円あげるとは憲法違反」「都民の税金から出すとはありえない」「日本人の家庭は給食費を自分で払っている」などと主張している。

By リサーチ チーム
広がり続けるディープフェイク/JFC検証など5本/ファクトチェック選手権、参加者募集【今週のファクトチェック】

広がり続けるディープフェイク/JFC検証など5本/ファクトチェック選手権、参加者募集【今週のファクトチェック】

今週のファクトチェック動画でも紹介していますが、クマの被害が広がるに連れて、生成AIで作ったクマに関する偽動画=ディープフェイクが増えています。 誰でも簡単に動画を作れるようになった上に、質も向上しています。スマホでパッと見ただけだと、本物の映像と区別がつきにくくなっています。クマによる被害が注目を集めている中で、車を壊したり、スーパーに侵入したりする映像には思わず見入ってしまいます。 いまのソーシャルメディアのアルゴリズムだと、シェアやいいねのボタンを押さなかったとしても動画を視聴するだけで、その動画は人気の動画だと判断され、リーチが伸びていきます。 こういったアルゴリズムの特性を知ったうえで、以下を心がけてください。 ・動画や画像や音声が本物とは限らないのですぐに信じない。 ・生成AIで作ったことを知らせるマークが入っていないか確認する。 ・発信源・根拠・関連情報を確認する。 そして、発信する側は、たとえそれが冗談で作ったものだとしても、誤解や混乱を社会に広げる危険性があることを理解しましょう。 今週からは「用語解説」もつけています。こちらも活用してください

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)

ファクトチェック講座

JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら

JFCファクトチェック講師養成講座 申込はこちら

日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。 次回の開講は11月28日(土)午後5時~6時30分で、お申し込みはこちら。 https://jfcyousei1128.peatix.com/view 受講条件はファクトチェッカー認定試験に合格していること。講師養成講座は1回の受講で修了となります。 受講生には教材を提供 デマや不確かな情報が蔓延する中で、自衛策が求められています。「気をつけて」というだけでは、対策になりません。最初から騙されたい人はいません。誰だって気をつけているのに、誤った情報を信じてしまうところに問題があります。 JFCが国際大学グロコムと協力して実施した「2万人調査」では実に51.5%の人が誤った情報を「正しい」と答えました。一般に思われているよりも、人は騙されやすいという事実は、様々な調査で裏打ちされています。 JFCではこれらの調査をもとに、具体的にど

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

理論から実践まで学べるJFCファクトチェック講座 20本の動画と記事を一挙紹介

日本ファクトチェックセンター(JFC)は、YouTubeで学ぶ「JFCファクトチェック講座」を公開しました。誰でも無料で視聴可能で、広がる偽・誤情報に対して自分で実践できるファクトチェックやメディアリテラシーの知識を学ぶことができます。 理論編と実践編の中身 理論編では、偽・誤情報の日本での影響を調べた2万人調査の紹介や、間違った情報を信じてしまう背景にある人間のバイアス、大規模に拡散するSNSアルゴリズムなどを解説しています。 実践編では、画像や動画や生成AIなど、偽・誤情報をどのように検証したら良いかをJFCが検証してきた事例から具体的に学びます。 JFCファクトチェッカー認定試験を開始 2024年7月29日から、これらの内容について習熟度を確認するJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。誰でもいつでも受験可能です(2024年度中は受験料1000円、2025年度から2000円)。 合格者には様々な技能をデジタル証明するオープンバッジ・ネットワークを活用して、JFCファクトチェッカーの認定証を発行します。 JFCファクトチェッカー認定試験

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
JFCファクトチェッカー認定試験

JFCファクトチェッカー認定試験

日本ファクトチェックセンター(JFC)はJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。YouTubeで公開しているファクトチェック講座から出題し、合格者に認定証を授与します。 拡散する偽・誤情報から身を守るために 偽・誤情報の拡散は増える一方で、皆さんが日常的に使用しているSNSや動画プラットフォームに蔓延しています。偽広告や偽サイトへのリンクなどによる詐欺被害も広がっています。 JFCが国際大学グロコムと実施した2万人を対象とする調査では、実際に拡散した偽・誤情報を51.5%の割合で「正しいと思う」と答え、「誤っている」と気づけたのは14.5%でした。 自分が目にする情報に大量に間違っているものがある。そして、誰もが持つバイアスによって、それが自分の感覚に近ければ「正しい」と受け取る傾向がある。インターネットはその傾向を増幅する。 だからこそ、ファクトチェックやメディアリテラシーに関する知識が誰にとっても必須です。 JFCファクトチェック講座と認定試験 JFCファクトチェック講座(YouTube, 記事)は、2万人調査を元に偽・誤情報の拡散経路や

By 日本ファクトチェックセンター(JFC)