河野大臣、山本代表、福島党首など政治家の偽アカウント広がる 注意を呼びかけ
なりすましアカウントが広がる中、河野太郎デジタル相、山本太郎れいわ新選組代表、福島みずほ社民党党首のX(旧Twitter)の偽アカウントが相次いで現れました。本人が公式アカウントで注意喚起をするなどし、偽アカウントは凍結されましたが、こういった手口は尽きません。投資詐欺のサイトに誘導したり、個人情報を入手したりしようとするものもあり、今後も注意が必要です。
政治家のなりすましアカウントが広がる
2024年3月9日頃から、政治家の河野太郎氏、福島みずほ氏、山本太郎氏になりすましたアカウントが、X上に相次いで現れた。偽アカウントは、いずれも現在は凍結されているが、ネット上に残っている画像や、本人の公式アカウントなどから、なりすましがあったことが確認できる。
すでに凍結されている河野氏の偽アカウントの投稿には、不自然な日本語で以下のように書かれていた。
「ファンの皆さんに一名投資先生をお勧めします。最近彼が共有している株はすべて良い収益をあげていますよ。そして、料金はかかりません。お勧めの株も必ず上がる株です。彼について操作して利益を実現しました。この情報がみなさんの役に立つことを願って、して追加できます」
河野氏の偽アカウントは他にもある。LINEのオープンチャットに誘導する偽アカウントの文言は、河野氏の他に竹中平蔵氏、茂木健一郎氏、東国原英夫氏など多くの著名人の偽アカウントで使われているものと同文だ。
山本氏の偽アカウントは「れいわ 山本太郎 消費税廃止!住まいは権利!」というアカウント名は公式と同一だが、@lin1460749というIDでフォロワー数がゼロだった。公式のIDは@yamamototaro0でフォロワー数は54.6万人にのぼる。偽アカウントは既に凍結されている。
Xの偽アカウントを見分けるには
河野氏や福島氏は公式アカウントから偽アカウントへの注意を呼びかけた。
偽アカウントかどうかを見分けるために参考になるのがフォロワー数だ。例えば、福島氏の公式アカウントは25万以上のフォロワーがいるが、今回のなりすましは1人だ。
また、公式アカウントのIDは「@みずほふくしま」だが、なりすましは規則性のない数字とアルファベットの羅列だ。
なりすましアカウントのデザインやテキストは全く同じことが多い。しかし、IDやフォロワー数は異なることが多いため、政治家や著名人が投資を促すなど、違和感を感じる投稿を見たら、この2点を確認することが重要だ。
また、福島氏の偽アカウントには「2024年3月からTwitterを利用しています」などと不自然な記述があった。河野氏の偽アカウントは日本語が不自然など、違和感を持ったら、名前で検索してみると公式アカウントが出てきて、間違いに気づきやすい。
あとがき
日本ファクトチェックセンターでは、これまでもなりすましアカウントについては記事を配信しています(著名人なりすましアカウントで広がる新しい手口 リプライで紛れ込む偽物に注意)。
なりすましアカウントは、毎日のように、少しずつ手法を変えてSNS上に現れます。Xだけでなく、facebookのタイムラインやニュース記事を装った画像をSNSに投稿するケースもあります。
こうした投稿は通報などによって凍結されたり、削除されたりしますが、閲覧者が誤って詐欺サイトなどに誘導されないためにも、見分けるポイントを参考にしてください。
検証:宮本聖二
編集:野上英文、藤森かもめ、古田大輔
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