立憲民主・野田代表「弱い人を助けるための政治はもう終わり」と発言? 切り取りでミスリード【ファクトチェック】
立憲民主党の野田佳彦代表が「弱い人を助けるための政治はもう終わり」と話したかのような情報が拡散しましたが、ミスリードで不正確です。発言の一部を切り取って原文と異なる印象を与えています。
検証対象
2025年1月22日、「もう政治家やめてくれ」という文言と共に、立憲民主党の野田代表が「弱い人を助けるための政治はもう終わり」と発言しているような画像が拡散した。
2025年1月24日現在、この投稿は1.3万回以上リポストされ、表示回数は270万回を超える。投稿について「弱い人を助けるのが、政治の役目だろ」「こんな奴を代表にするな」というコメントの一方で「切り取りだね、これ」という指摘もある。
検証過程
画像の左上には「MBS NEWS」、右上には「立憲野田新代表選出『政権をとりにいく』」という文言がある。
毎日放送報道情報局が運営するYouTubeチャンネル「MBS NEWS」を確認すると、文言が一致する動画「『打倒自民党。戦いの準備を進めていきます』立憲新代表の野田佳彦氏 27日には自民党総裁選(2024年9月23日)」が見つかる。
2024年9月に投稿され、立憲民主党代表に野田氏が選出されたことを受けた内容だ。野田氏は以下のように発言している(1:00~)。
「弱い人を助けるための政治はもう終わり。弱い人が生まれない社会をつくるということであります。みんなが違う、でもそれでもいい。多様性を認め合う共生社会をつくりたいと思います」
野田氏が「弱い人を助けるための政治はもう終わり」と発言しているのは確かだが、すぐに続けて「弱い人が生まれない社会をつくる」と話している。検証対象の投稿は発言の一部を切り取っており、野田氏に対する誤解を招くミスリードなものだ。
判定
拡散した画像は野田氏の発言の一部が切り取られており、弱い人を助けないという趣旨の発言ではない。よってミスリードで不正確だと判定する。
検証:木山竣策
編集:宮本聖二、古田大輔
判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。
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