米が高いのは国が減反政策を続けているから? 減反政策は2018年に終了【ファクトチェック】(訂正あり)

米が高いのは国が減反政策を続けているから? 減反政策は2018年に終了【ファクトチェック】(訂正あり)

「米が高い、国は減反政策を続け、ブローカーが値段を釣り上げてる」という言説が拡散しましたが、不正確です。国のいわゆる「減反政策」は2018年に廃止されています。一方で、水田の転作への補助金があることなどから「事実上の減反政策」という指摘もあります。

検証対象

2024年8月5日、「お米タケーよな。猛暑で生産が落ちてるってみんな思い込んでるけど、国は減反政策を続け、ブローカーが値段を釣り上げてる」という言説が拡散した。

この投稿は2024年8月15日時点で9600件以上リポストされ、表示回数は109万件を超える。投稿について「減反政策が間違ってる」「海外で売ってる」とコメントが付く一方で「減反政策はもう終わってる」という指摘もある。

検証過程

減反政策とは

減反(げんたん)とは、田んぼを減らすこと。農林水産省がまとめた「米に関する資料」によると、戦後、米の需給は大幅に不足し、増産政策を進めた。

その後、食生活の変化等により米の需要量が減少。膨大な過剰在庫が発生して米の生産量の抑制が急務となった。1971年度から米を生産してはいけない面積の配分や休耕への助成など生産調整(減反)のための政策が本格的に始まった。

減反政策は2018年に廃止

しかし、現在は減反政策は施行されていない。農水省の「米政策改革の動向」によると、2018年から、行政による生産数量目標の配分を廃止して産地や生産者が中心となって需要に応じた多様な米の生産・販売をする米政策へと見直されたという。

2018年には、それまで右肩下がりだった主食用米の作付け面積が増えている。

農水省「食料・農業・農村白書」より

一方で、水田の転作に対する補助金政策が続いている(農水省「水田活用の直接支払交付金」)。これらが「事実上の減反政策」だという指摘もある。

米の価格は高くなってるのか

米の価格推移は、農水省が2023年産米の取引価格や数量をまとめた資料「令和5年産米の相対取引価格・数量(令和6年6月)(速報)」で確認できる。2022年産米に対し、2023年産米の全銘柄の平均価格は111%と上昇しており、値段が上がっていることは事実だ。

一方で、品薄となっているわけではない。農水省は2024年6月14日の記者会見で「総務省の統計などを見るかぎり、一部で報道されているほど米の価格は上昇はしていないと受け止めている。相対取引価格の動向や民間の流通在庫の状況を見ると、現時点で主食用の米の需給がひっ迫している状況ではない。消費者は安心してほしい」と呼びかけた(NHK)。

判定

減反政策は2018年に終了しており、2019年には作付け面積が増えている。一方で、添削への補助金政策などは続いており、「事実上の減反政策」という指摘はある。米の価格が上がっているのは事実だが、「国は減反政策を続け、ブローカーが値段を釣り上げてる」は不正確と判定した。

訂正

当初の記事では減反政策が2018年に終了し、2019年には作付面積がそれまでの右肩下がりから反転して増えている点から「国は減反政策を続け、ブローカーが値段を釣り上げてる」は誤りと判定しましたが、添削への補助金など「事実上の減反政策が残っている」という指摘を受け、その点を加筆したうえで「不正確」という判定に訂正しました(2025年6月11日)。

検証:木山竣策
編集:宮本聖二、古田大輔


判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。

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