最高裁の国民審査は○か✖️を記入する制度? 〇を書くと無効票【ファクトチェック】
「最高裁判所裁判官国民審査は本来○か✖️を記入する制度」という言説が拡散しましたが、誤りです。辞めさせたい裁判官に「×」を記載し、なければ何も記載せずに投票する制度です。「×」以外の記号を書くと無効票になります。
検証対象
2024年10月15日、「最高裁判所裁判官国民審査は本来○か✖️を記入する制度」という言説が拡散した。
2024年10月25日現在、この投稿は9600件以上リポストされ、表示回数は300万回を超える。投稿について「今の制度はいびつ」「制度を変えるべき」というコメントの一方で「〇を書いたら無効票と聞いたのですが」という指摘もある。
検証過程
最高裁判所裁判官国民審査とは
既に任命されている最高裁判所の裁判官が、その職責にふさわしい者かどうかを国民が審査する制度。最高裁判所の裁判官は任命された後に初めて実施される衆議院選挙の投票日に国民審査を受ける。また、この審査の日から10年経過後の総選挙の投票日に次の審査を受ける(総務省「制度のポイントを知ろう!」)。
投票の方法は
総務省のサイトには投票の方法について「裁判官ごとに、辞めさせたい意思があれば『×』を記載し、なければ裁判官には何も記載せずに投票します」「『×』以外の事項を記載した投票は無効になります」とある。つまり、〇を書くと無効票となる。
判定
最高裁判所裁判官国民審査の投票は辞めさせたい意思があれば×を、そうでなければ何もせずに記入する。×以外を記載すると無効になってしまう。よって「最高裁判所裁判官国民審査は本来○か✖️を記入する制度」は誤りと判定した。
検証:木山竣策
編集:古田大輔
判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。
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