維新の大阪では8%以上が高校に進学せず中学が最終学歴?【ファクトチェック】

維新の大阪では8%以上が高校に進学せず中学が最終学歴?【ファクトチェック】

「大阪では高校に進学せず中学が最終学歴になる生徒が既に8%を超えている」という言説が拡散しましたが、誤りです。2023年度の大阪府の統計によると、中学校卒業者の高校等進学率は98.5%です。

検証対象

2024年4月27日、X(旧Twitter)で「大阪では高校に進学せず中学が最終学歴となる生徒が既に8%超え」というポストが拡散した。併せて「数年先には確実に10%を超えると言われている」「1割もの生徒が高校に進学しないなんて大阪だけ」とも主張し、大阪府の教育行政を批判している。ポストには吉村洋文・大阪府知事のニュース記事のリンクも付いている。

拡散したポストは約3000件のリポストを獲得し、15万回以上表示されている。

リプライや引用リポストでは大阪維新の会の政策を批判する意見が多数ある一方で、出典を示すように求める声もある。

検証過程

大阪府が2024年1月に公開した「令和5年度(2023年度)大阪の学校統計」の「II 卒業後の状況調査」では、2023年度の大阪府の高等学校等進学率は98.5%(男子98.5%・女子98.6%)で、前年比0.1ポイント低下、このうち通信制課程を除いた進学率は92.4%で前年比0.8ポイント低下している。高等学校等とは高等学校の全日制課程、定時制課程、通信制課程、高等専門学校、特別支援学校高等部が含まれる。

なお、2023年度の日本全体における高等学校等への進学率は98.7%で大阪府との差は0.2ポイントだ。

令和5年度(2023年度)大阪の学校統計」より

言説が引用した記事は人口減少対策について吉村知事が持論を述べたものであり、進学率について書かれていない。

判定

「大阪では8%以上が高校に進学せず中学が最終学歴」は誤り。大阪府の統計では98%以上が高校に進学している。

検証:リサーチチーム
編集:宮本聖二、藤森かもめ

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