岩屋外相の報道が全くない?報道できない事情がある? 様々な記事が出ている【ファクトチェック】
訪米中の岩屋毅外務大臣について「報道が全くない」という情報が拡散しましたが、誤りです。トランプ大統領の就任式に出席する様子やその後の会談など、岩屋外相の外交については多様な記事が出ています。
検証対象
2025年1月22日、「岩屋大臣の報道が全くない。中国に行ったら直ぐに報道するくせに同盟国に行ったら完全無視か?それとも報道できない事情があるのか?」という情報が拡散した。
2025年1月24日現在、この投稿は6000件以上リポストされ、表示回数は59万回を超える。投稿について「何をしているか全くわからない」「ダンマリは奇妙」というコメントの一方で「ニュースでやってました」という指摘もある。
検証過程
2024年12月25日、岩屋外相は中国・北京を訪問して王毅外相らと会談し、「戦略的互恵関係」の推進などを確認した(外務省「日中外相会談及びワーキング・ランチ」)。中国人のビザ発給要件緩和を表明したことに関し、自民党内でも賛否が分かれていることなどが報じられている(NHK「自民 中国人の観光ビザ発給要件などの緩和方針 否定意見相次ぐ」)。
検証対象となっている投稿は、訪中に関しては報道されているが、2025年1月19日からの訪米に関しては「報道が全くない」と述べている。
トランプ大統領の就任式にあわせた岩屋外相の出発と現地到着は各社が報じている(テレビ朝日、NHKなど)。20日の就任式に出席した模様も報じられた(朝日新聞、毎日新聞など)。
2025年1月22日には、米国務省でトランプ新政権のルビオ国務長官と約30分間会談し、日米同盟の抑止力と対処力の強化を一層進めることで一致したという。検証対象は同日午後0時40分に投稿しているが、その時点で、すでにNHKや読売新聞、TBSなどが会談について報じている。
岩屋外相の動向については外務省のウェブサイトでも確認できる。
判定
岩屋外相の外交は、各メディアが報道している。よって誤りと判定した。
検証:木山竣策
編集:宮本聖二、藤森かもめ、古田大輔
判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。
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