ユースファクトチェック選手権国際大会、優勝は/著名人の発言の切り取りや捏造など【今週のファクトチェック】
ユースファクトチェック選手権は各国の国内大会を勝ち抜いた計20チームによる国際大会が開かれました。台湾チームが圧倒的な結果を収めた理由は。12月に慶応大や宮城県で実施されるセミナーの案内も。
JFCからのニュース
ユースファクトチェック選手権 国際大会上位を台湾チームが独占
今週のファクトチェック
池上彰氏が「トランプ圧勝は不正」「共産社会は理想」と番組で発言? 発言の切り抜きや捏造
ジャーナリストの池上彰氏がアメリカ大統領選について「トランプ氏の圧勝は不正によるものだ」「共産社会は理想」と発言したという情報が拡散しましたがいずれも誤りです。テレビ局は「そのような発言はない」「発言は切り抜き」と否定しています。
スターバックスがアメリカで禁止? パロディアカウントを引用
1月20日からスターバックスは米国で禁止されるという情報が拡散しましたが、誤りです。パロディアカウントの投稿を引用しています。
朝日新聞入社式にハングル文字や韓国・中国の国旗?改変された画像
「朝日新聞の入社式の写真」として、朝日新聞社旗の両脇に韓国と中国の国旗を並べ、ハングル文字を掲げた画像が拡散しましたが、誤りです。実際の入社式の画像を改変したものです。
「トランプを攻撃するために新ウイルスを設計」とビル・ゲイツが認めた? 発言の改変と誤引用
「トランプ氏を攻撃するために新ウイルスを設計していた」とビル・ゲイツ氏が認めたという情報が拡散しましたが、誤りです。情報の元となった発言はゲイツ氏のものではなく、しかも、改変されています。
男女共同参画事業の予算は9兆円? 繰り返し拡散する情報
男女共同参画事業の予算が9兆円だという情報が拡散しましたが、ミスリードで不正確です。2024年度の「男女共同参画参画基本計画関係予算」は全体で10兆円を超える規模ですが、男女共同参画に直接関係する事業にだけ使われるわけではありません。社会保障や教育支援など、少しでも男女共同参画に効果がある施策・事業に関する全省庁の予算をまとめて計上したものです。
大阪で10万人のデモ隊が韓国の尹大統領の拘束など要求?参加者は数十人規模
大阪で10万人のデモ隊が韓国の尹錫悦大統領の罷免と拘束や、日本と断交し北朝鮮やロシアと国交を回復することを要求したという情報が拡散しましたが、誤りです。実際の参加者は数十人規模で、日本との断交などは要求していません。
今週のJFC動画
タモリさんが起訴された?投資を促す偽広告
「タレントのタモリさんが起訴された」というニュースを装った投稿がFacebookで広がっていますが、誤りです。起訴の事実はなく、ネットニュースを装って投資サイトへ誘導する偽広告です。
その他の関連記事
兵庫県議会 選挙のSNS対応求める国への意見書 全会一致で議決(NHK)
先の兵庫県知事選挙などを受けて、兵庫県議会は「SNSでのひぼう中傷や真偽不明の情報の拡散が見られた」などとして、国に対し公職選挙法が想定していない状況について早急に検証し、法整備を的確に行うことを求める意見書をまとめたとNHKが報じました。
内閣府消費者委員会、なりすまし広告などまん延 “技術的な対策” 国に求める(NHK)
なりすましの偽広告や偽情報のまん延などによって、デジタル空間で生じる問題は、消費者が未然に防ぐことが困難になっているとして、内閣府の消費者委員会は技術的な対策を進めるよう国に求める意見をまとめました。
フェイク情報に脆弱な民主主義 万能薬なく、幅広い対策を(朝日新聞)
選挙イヤーの今年、大きな課題となったのがフェイク情報の存在。情報が瞬時に拡散される現代社会では、虚偽の情報が容易に広がり、選挙の公平性や国民の意思形成に大きな影響を及ぼすリスクが高まっているとして、その対策などについて国際大学グロコムの山口真一准教授が朝日新聞に寄稿しました。
トランプ大統領が就任した翌日には複数のウイルスがアメリカに解き放たれる?(USAトゥデー)
ワクチン研究の第一人者で米・ベイラー医科大学のホテズ博士が、トランプ氏が大統領に就任すると複数のウイルスがばら撒かれると語ったとする情報が拡散しました。USAトゥデーのファクトチェック記事です。
その他の関連イベント
『情報的健康』を、日本から世界へー国際連携によるデジタル空間健全化への駆動ー(慶應義塾大学X Dignityセンター)
情報摂取のバランスなどを考慮する「情報的健康」の概念について議論し、国際的な普及を目指したシンポジウム。対面とオンライン配信のハイブリッドで参加費は無料です。JFC編集長の古田大輔も登壇します。申込締切は12月20日12時。
https://www.x-dignity.kgri.keio.ac.jp/news/408/
みやぎデジタルスキル向上講座
宮城県がGoogleと連携し、シニア世代のデジタルリテラシー向上のためのスキルアップ講座を開きます。対面とオンライン配信のハイブリッドで参加無料。JFC編集長の古田大輔が「検索の達人になる!」と題して講師を務めます。申込締切は12月17日。
判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。
毎週、ファクトチェック情報をまとめて届けるニュースレター登録(無料)は、上のボタンから。また、QRコード(またはこのリンク)からLINEでJFCをフォローし、気になる情報を質問すると、AIが関連性の高いJFC記事をお届けします。詳しくはこちら。
ファクトチェックやメディア情報リテラシーについて学びたい方は、こちらの無料講座をご覧ください。ファクトチェッカー認定試験や講師養成講座も提供しています。