衆院補選をめぐる偽情報/政治家のなりすまし/コミュニティノートの効果【注目のファクトチェック】

衆院補選をめぐる偽情報/政治家のなりすまし/コミュニティノートの効果【注目のファクトチェック】
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2024年4月22-28日のファクトチェック週報です。4月28日に投開票が行われる衆院補選をめぐって様々な誤情報/偽情報が拡散しました。詐欺サイトに誘導する政治家のなりすましアカウントが今も次々に出現しています。新型コロナワクチンの誤情報に関してコミュニティノートが正確に機能しているという研究も。

JFCのファクトチェック記事

四国の地震で過去映像など拡散

2024年4月17日深夜、豊後水道を震源とする大きな地震が発生し、愛媛県と高知県で震度6弱を観測しました。地震発生後、無関係な過去の映像や画像が拡散しました。これは被害状況の把握や避難、救護活動に悪影響を及ぼしかねません。

四国の地震で過去映像など拡散 画像検索などで確認を
2024年4月17日深夜、豊後水道を震源とする大きな地震が発生し、愛媛県と高知県で震度6弱を観測しました。地震発生後、無関係な過去の映像や画像が拡散しました。これは被害状況の把握や避難、救護活動に悪影響を及ぼしかねません。 災害時に拡散する過去映像 地震発生直後「6.6 Earthquake Hit Shikoku, Japan(6.6の地震が日本の四国で発生))」と英語で書かれているが、今回の地震ではなく能登半島地震の動画をつけた投稿が拡散した。 こちらも海外の投稿で能登半島地震の画像を使い、「マグニチュード6.3の強い地震が日本の南西部を直撃した、震源は九州と四国の間の(豊後)水道だ」などと英語で書いている。 次の投稿も同様に能登半島地震の画像を使っている。英語で「30分前にマグニチュード6.3の地震が四国を襲った」と書いている。 今回の地震は深夜11時過ぎに発生したが「四国の地震」だと記しつつ、明らかに昼間の地震の映像が数多く投稿されている。 同じ映像はYouTubeにも投稿されてタイトルに「Tsunami Warning」と書かれている

「ゼレンスキー、辞職」は誤り

ウクライナのゼレンスキー大統領が辞任するとの言説が広まりましたが、誤りです。ウクライナ政府の発表はありません。ゼレンスキー政権で閣僚の一部が辞任するのではないかという議員の発言がありますが、大統領ではありません。

「ゼレンスキー、辞職」は誤り ウクライナ政府から発表はない【ファクトチェック】
ウクライナのゼレンスキー大統領が辞任するとの言説が広まりましたが、誤りです。ウクライナ政府の発表はありません。ゼレンスキー政権で閣僚の一部が辞任するのではないかという議員の発言がありますが、大統領ではありません。 検証対象 2024年4月20日、「【速報】ゼレンスキー、辞職」という、ツイッター速報の記事のリンク付きのポストが拡散した。拡散したポストは、4月22日現在で130万回以上の表示回数と1100件以上のリポストを獲得している。 検証対象についた記事は、インターネット掲示板「5ch」の書き込みを引用元に挙げているが、その書き込みの情報源は何も書かれていない。また、同じく5chを引用元とする言説は、他のまとめサイトでも拡散している。 検証過程 日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ゼレンスキー大統領が辞任するという発表があったかを検証した。 まず、ウクライナ大統領府の公式ページを確認した。この情報が拡散した2024年4月20日の一週間前の4月13日ごろから4月23日まで、ゼレンスキー大統領の辞任に関連するニュースなどは見つからない。 一方で、

国民民主党玉木代表の偽アカウント出現

国民民主党の玉木雄一郎代表のX(旧Twitter)のなりすましアカウントが現れて、玉木氏が自身の公式のアカウントで注意を呼びかけています。なりすましアカウントは次々に出現し、詐欺的なサイトへの誘導や個人情報を取られる危険があるため注意が必要です。

国民民主党玉木代表の偽アカウント出現 次々に現れる「なりすまし」に注意
国民民主党の玉木雄一郎代表のX(旧Twitter)のなりすましアカウントが現れて、玉木氏が自身の公式のアカウントで注意を呼びかけています。なりすましアカウントは次々に出現し、詐欺的なサイトへの誘導や個人情報を取られる危険があるため注意が必要です。 玉木代表が注意喚起 2024年4月23日、玉木代表がXの公式アカウントで、自身のなりすましアカウントが登場しているとしてユーザーに注意を呼びかけた。 なりすましだとする投稿にバツマークを書き入れて、「詐欺アカウントです。騙されないでください!通報に協力してください。」と書いている。 なりすましアカウントを見分ける なりすましアカウントは、玉木氏のアカウントのデザインとほぼ同じだ。 しかし、おかしな点が二箇所ある。IDが@tamakiyuiaihiro、ローマ字読みで「タマキユイアヒロ」となっている。また、フォロワーが公式アカウントは36万人以上いるが、なりすましアカウントは4人しかいない。 あとがき 著名人のなりすましアカウントや偽の広告は、SNSに次々と出てきています。詐欺サイトへの誘導や個人情報を

「(動画)『裏金議員、増税メガネを選んだのは国民』と著名人が語りかけている」は誤り

著名人が選挙の投票を呼びかける動画に「裏金議員、増税メガネを選んだのは国民」などの字幕がついた投稿が拡散しましたが、誤りです。元の動画は、2022年の参議院議員選挙で政治参加や投票の大切さを訴えた動画です。字幕は後から加えられたものです。

「(動画)『裏金議員、増税メガネを選んだのは国民』と著名人が語りかけている」は誤り 投票を呼びかける2022年の映像を加工【ファクトチェック】
著名人が選挙の投票を呼びかける動画に「裏金議員、増税メガネを選んだのは国民」などの字幕がついた投稿が拡散しましたが、誤りです。元の動画は、2022年の参議院議員選挙で政治参加や投票の大切さを訴えた動画です。字幕は後から加えられたものです。 検証対象 2024年4月8日、「裏金議員、増税メガネを選んだのは国民」「無関心、無投票は無責任」「立ち上がれ日本!」という文言とともに、著名人らが政治参加や投票について語る動画がX(旧Twitter)で拡散した。このポストは2024年4月24日時点で130万回以上表示され、1400件のリポストを得ている。 「裏金議員や国民を苦しめる政党ではいけないという事を芸能人達が伝えてる動画ですね」や、「自民党をぶっ壊せ!」などのコメントがつく一方で「動画自体は投票はあなたの声2022という運動の一環で作成されたもの」という指摘もある。 検証過程 動画は「中立的な」市民グループが制作 拡散した動画の元動画は、政治への関心を高めて投票率をあげる目的で、市民団体「VOICE PROJECT」が、2022年6月の参議院選挙に合わせ

立憲民主・泉健太代表の偽アカウント出現

立憲民主党の泉健太代表が偽アカウントへの注意を呼びかけています。政治家のなりすましアカウントは選挙への影響もありうる他、詐欺的なサイトへの誘導や個人情報を取られる危険があるため注意が必要です。

立憲民主・泉健太代表の偽アカウント出現 選挙中のなりすましに注意
立憲民主党の泉健太代表が偽アカウントへの注意を呼びかけています。政治家のなりすましアカウントは選挙への影響もありうる他、詐欺的なサイトへの誘導や個人情報を取られる危険があるため注意が必要です。 泉代表が注意喚起 2024年4月23日、立憲民主党、泉健太代表がXの公式アカウントでなりすましアカウントが登場しているとしてユーザーに注意を呼びかけた。 なりすましだとする投稿に「偽アカウントです」と注釈を入れて「決して騙されないでください」と書いている。 検証過程 泉代表が添付した偽アカウントの1つは既に凍結されていた。「テスタ」というアカウント名の偽アカウントは現在も存在し、投資関連の投稿をしている。 プロフィール欄には本人のアカウントと同じ文言が記載されプロフィール画像も同じだが、アカウント名やIDが異なる。 また、公式アカウントのフォロワーは4.4万人いるのに対し、なりすましアカウントは4人しかいない。 あとがき 著名人や政治家を騙る偽アカウントや偽広告が次々と出現しています。詐欺サイトへの誘導や個人情報を取られる危険があり、すでに巨額の被害が

(衆院補選)「江東区では外国人学校に通う生徒の家庭に補助」はミスリード

衆院補選期間中に「江東区では税金から朝鮮学校、韓国学校、中華学校に通学する生徒の保護者に1人につき8000円が補助されています」という言説が拡散しましたが、ミスリードで不正確です。都内の多くの特別区に同様の補助施策があります。

(衆院補選)「江東区では外国人学校に通う生徒の家庭に補助」はミスリード 他の自治体でも実施【ファクトチェック】
衆院補選期間中に「江東区では税金から朝鮮学校、韓国学校、中華学校に通学する生徒の保護者に1人につき8000円が補助されています」という言説が拡散しましたが、ミスリードで不正確です。都内の多くの特別区に同様の補助施策があります。 検証対象 2024年4月21日に「江東区では税金から朝鮮学校、韓国学校、中華学校に通学する生徒の保護者に1人につき月額8000円が補助されていますよ!」とX(旧Twitter)で投稿があった。 投稿には次のような文言もあり、衆院補選の江東区(東京15区)で競っている都民ファーストや立憲民主党を批判し、日本保守党の飯山あかり候補への投票を呼びかける内容だ。 「現江東区長は都民ファーストから支援を受けて当選。立憲民主党の議員も朝鮮学校を支援していますよ?大丈夫ですか?」「来る補選では日本人の為に #日本保守党 #飯山あかり に投票し、外国人ばかりを優遇する制度に終止符を打ちましょう!」 この投稿は4月25日現在、4200リポスト、16万表示を超えている。 検証過程 投稿には、江東区ウェブサイトの「外国人学校保護者負担軽減制度」の

日本共産党、宮本たけし衆議院議員の偽アカウント出現

日本共産党の宮本たけし衆議院議員が自身の偽アカウントへの注意を呼びかけています。政治家のなりすましアカウントは選挙への影響もありうる他、詐欺的なサイトへの誘導や個人情報を取られる危険があるため注意が必要です。

日本共産党、宮本たけし衆議院議員の偽アカウント出現 選挙中のなりすましに注意
日本共産党の宮本たけし衆議院議員が自身の偽アカウントへの注意を呼びかけています。政治家のなりすましアカウントは選挙への影響もありうる他、詐欺的なサイトへの誘導や個人情報を取られる危険があるため注意が必要です。 宮本議員が注意喚起 2024年4月24日、日本共産党の宮本たけし議員がX(旧Twitter)でなりすましアカウントが登場していると注意を呼びかけた。 検証過程 宮本氏が添付した偽アカウントは4月26日現在、X上に存在している。その投稿を見ると返信に「投資テクニックと経験を無料で共有します」と書き込み、LINEに誘導している。 プロフィール欄には本人のアカウントと同じ文言が記載されプロフィール画像も同じだが、IDが異なる。宮本氏はIDが「@ohsakamiyamoto」だが、なりすましアカウントはアルファベットと数字の羅列だ。また、公式アカウントのフォロワーは2万人以上いるのに対し、なりすましアカウントは4月26日朝の時点で1人もいない。 あとがき 著名人や政治家を騙る偽アカウントや偽広告が次々と出現しています。詐欺サイトへの誘導や個人情報を

(衆院補選)「小池と乙武だけに警察が出動しているのは明らかに違法」は誤り

衆議院補選での街頭演説に関して「公務員が特定の政治団体に肩入れしてはいけないので、小池と乙武だけに警察が出動しているのは明らかに違法」という言説が拡散しましたが、誤りです。小池百合子氏に限らず都知事は警察の警護対象となっています。

(衆院補選)「小池と乙武だけに警察が出動しているのは明らかに違法」は誤り 都知事は警護の対象【ファクトチェック】
衆議院補選での街頭演説に関して「公務員が特定の政治団体に肩入れしてはいけないので、小池と乙武だけに警察が出動しているのは明らかに違法」という言説が拡散しましたが、誤りです。小池百合子氏に限らず都知事は警察の警護対象となっています。 検証対象 2024年4月19日、小池都知事と衆院補選に東京15区から出馬している乙武洋匡氏を指して、「公務員が特定の政治団体に肩入れしてはいけないので、小池と乙武だけに警察が出動しているのは明らかに違法」という言説が動画と共に拡散した。 リンク先のYouTube動画のタイトルは「東京15区衆議院補選、城東警察署に今から出頭LIVE」。アカウント名は「チャンネルつばさ ・黒川あつひこ」で、衆院補選東京15区に候補者を立てているつばさの党の黒川敦彦代表の名前で運営されている。 動画は、屋内で7~8人の男性を前に、撮影者側が「小池がいるからあんだけ警察来たよね?」「なんで公務員のお前らが乙武と小池のだけ来てんだよ」「犯罪者だからね テメェら」などと発言している。 Xの投稿のアカウントは、今回東京15区で立候補している人物のものだ。

今週のJFC動画

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ネットに広がる偽情報 社会全体で危機感共有を

4月16日にJFCなどが開催した偽情報対策シンポジウムを受けて、毎日新聞が社説。偽情報の拡大は民主主義を揺るがしかねず、非営利団体や報道機関などによるファクトチェックを広げる必要があると述べています。

社説:ネットに広がる偽情報 社会全体で危機感共有を | 毎日新聞
偽情報に接した人の半数が事実と信じている。そんなネット社会の危うさが浮き彫りになった。 国際大と日本ファクトチェックセンターがグーグルの支援を受けて2月、15~69歳の2万人を対象に国内で調査を実施した。

Xのコミュニティノート、新型コロナワクチンの誤情報を「97%超」正確に訂正

X(旧Twitter)で投稿に他のユーザーが注釈をつけられる機能「コミュニティノート」が新型コロナワクチンに関する誤情報を97%超の割合で正確に訂正できていたという研究が発表されました。Forbesが報じています。

Xのコミュニティノート、新型コロナワクチンの誤情報を「97%超」正確に訂正 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
X(旧ツイッター)の投稿にほかのユーザーが匿名で注釈を加える「コミュニティノート」は昨年、新型コロナウイルス感染症のワクチンについてほぼ常に正確な情報を提示していたことが、24日に米国医師会の医学誌「JAMA Network Open」で発…

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地下鉄御堂筋線の案内板表記が日本語と英語だけになった? 流行の#Grok 検証も誤り【ファクトチェック】

地下鉄御堂筋線の案内板表記が日本語と英語だけになった? 流行の#Grok 検証も誤り【ファクトチェック】

大阪の地下鉄御堂筋線で案内板の表記が「日本語と英語だけになった」という情報が拡散しましたが、誤りです。看板はもともと日本語と英語表記のみです。Xの生成AIにファクトチェックさせた人もいますが、その回答も間違っていました。 検証対象 2025年4月1日「地下鉄御堂筋線 日本語と英語だけになりとても見やすくなった!」という投稿が拡散した。写真の案内板には電車が向かう方面が英語と日本語で書かれている。 2025年4月3日現在、この投稿は1万件以上リポストされ、表示回数は262万回を超える。投稿について「これで元通りです」「スッキリですね」というコメントの一方で「昔からここはそうだと思うが」という指摘もある。 また、この投稿には別ユーザーがxAI社のAI「Grok」によるファクトチェックをリプライ形式で付けている。 Grokによるファクトチェックには「以前は他の言語(たぶん中国語や韓国語)もあったのが削られて、シンプルになってます」などと書かれている。 検証過程 画像はなんば駅上りホーム 拡散した画像は後ろにローソンと電車が写っている。御堂筋線のローソ

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ミャンマー地震の被害の映像? 生成AIによるディープフェイクなど拡散【ファクトチェック】

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ミャンマー中部で発生した大地震の映像とされる動画や画像が多数拡散していますが、その中には生成AIでつくられた「ディープフェイク」やミャンマーのものではない映像も多数混じっています。災害後には実際の被害と異なる映像が拡散するため、注意が必要です。 検証対象 2025年3月28日にミャンマー中部で大地震が発生し、3000人以上の犠牲者が出ている。隣国のタイや中国でも大きな揺れがあった。地震発生後、被害の様子の映像や画像が数多く拡散した。 例えば、巨大な亀裂が入った道路を上空から見た動画(例1)がある。 同じ動画や、他の動画と組み合わせて編集されたもの、動画から切り出した静止画などが、TikTokやインスタグラム、Xなど複数のプラットフォームで拡散した(例2、例3)。 また、宗教施設とみられる塔の間で建物が倒壊した様子を上空から見た動画も拡散した(例4、例5)。いずれの動画も複数のプラットフォームで拡散し、多くのインプレッションを獲得している。 検証過程 AI特有の不自然さ 検証対象の動画には、それぞれ不自然な点がある。 例1の動画は、画面左下

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偽・誤情報の影響やその対策などの状況を総合的に把握するため、日本ファクトチェックセンター(JFC)は電通総研と共同で「情報インテグリティ調査」を実施しました。予備調査2万人、本調査5000人を対象に、JFCが実際に検証した15の偽・誤情報を使った影響調査の他、望ましい対策などを聞きました。 偽・誤情報の影響として「ストレスや不安を感じる」(48.3%)や、「ニュースに関する関心が低下した」(44.4%)などの回答が目立っています。 一方で「ファクトチェックをおこなったことがない」(47%)、「検証方法を学んだことはない」(64.3%)など、個人でも実践できる対策は普及しておらず、デジタル時代の情報環境を理解するための基礎的な用語の理解もほとんど広がっていないことが明らかになりました。 詳細版は月内に発表予定で、ここでは概要を紹介します。 偽・誤情報の影響「ストレス感じる」「ニュースに対する関心が低下した」 調査によると、「インターネット上の誤った情報・ニュースの存在があなたのニュースに対する態度や行動にどのような影響を与えていますか」という質問に対して「

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日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェックやメディア情報リテラシーに関する講師養成講座を月に1度開催しています。講座はオンラインで90分間。修了者には認定バッジと教室や職場などで利用可能な教材を提供します。 次回の開講は4月19日(土)午後2時~3時半で、お申し込みはこちら。 https://jfcyousei0419.peatix.com/ 受講条件はファクトチェッカー認定試験に合格していること。講師養成講座は1回の受講で修了となります。 受講生には教材を提供 デマや不確かな情報が蔓延する中で、自衛策が求められています。「気をつけて」というだけでは、対策になりません。最初から騙されたい人はいません。誰だって気をつけているのに、誤った情報を信じてしまうところに問題があります。 JFCが国際大学グロコムと協力して実施した「2万人調査」では実に51.5%の人が誤った情報を「正しい」と答えました。一般に思われているよりも、人は騙されやすいという事実は、様々な調査で裏打ちされています。 JFCではこれらの調査をもとに、具体的にどのような知識と

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日本ファクトチェックセンター(JFC)は、YouTubeで学ぶ「JFCファクトチェック講座」を公開しました。誰でも無料で視聴可能で、広がる偽・誤情報に対して自分で実践できるファクトチェックやメディアリテラシーの知識を学ぶことができます。 理論編と実践編の中身 理論編では、偽・誤情報の日本での影響を調べた2万人調査の紹介や、間違った情報を信じてしまう背景にある人間のバイアス、大規模に拡散するSNSアルゴリズムなどを解説しています。 実践編では、画像や動画や生成AIなど、偽・誤情報をどのように検証したら良いかをJFCが検証してきた事例から具体的に学びます。 JFCファクトチェッカー認定試験を開始 2024年7月29日から、これらの内容について習熟度を確認するJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。誰でもいつでも受験可能です(2024年度中は受験料1000円、2025年度から2000円)。 合格者には様々な技能をデジタル証明するオープンバッジ・ネットワークを活用して、JFCファクトチェッカーの認定証を発行します。 JFCファクトチェッカー認定試験

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日本ファクトチェックセンター(JFC)はJFCファクトチェッカー認定試験を開始します。YouTubeで公開しているファクトチェック講座から出題し、合格者に認定証を授与します。 拡散する偽・誤情報から身を守るために 偽・誤情報の拡散は増える一方で、皆さんが日常的に使用しているSNSや動画プラットフォームに蔓延しています。偽広告や偽サイトへのリンクなどによる詐欺被害も広がっています。 JFCが国際大学グロコムと実施した2万人を対象とする調査では、実際に拡散した偽・誤情報を51.5%の割合で「正しいと思う」と答え、「誤っている」と気づけたのは14.5%でした。 自分が目にする情報に大量に間違っているものがある。そして、誰もが持つバイアスによって、それが自分の感覚に近ければ「正しい」と受け取る傾向がある。インターネットはその傾向を増幅する。 だからこそ、ファクトチェックやメディアリテラシーに関する知識が誰にとっても必須です。 JFCファクトチェック講座と認定試験 JFCファクトチェック講座(YouTube, 記事)は、2万人調査を元に偽・誤情報の拡散経路や

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