日本年金機構を騙り電話で偽のマイナポータルに誘導する手口 デジタル庁が注意喚起
日本年金機構を騙り「年金の二重払いがある」「返金の書類を送ったが返信がない」と電話をかけ、偽のマイナポータルサイトへの登録を促す事案が相次いでいます。デジタル庁が注意を呼びかけています。
日本年金機構を騙る非通知電話
2024年3月上旬ごろからX(旧Twitter)で「日本年金機構から非通知で電話がかかってきた」という投稿が相次いでいる。
複数の投稿をまとめると「二重払いが発覚し返金するための書類を郵送したが返事がない。LINE経由でマイナポータルに登録してほしい」などの内容だという。なかには「自分のフルネームを知っていた」「アメリカからの電話だった」という投稿もある。
デジタル庁や日本年金機構が注意喚起
デジタル庁は2024年3月26日、ウェブサイトで「【注意喚起】年金事務所を騙り、マイナポータルの偽サイト・偽アプリへの誘導される事案について」と注意を呼びかける案内を公開した。
デジタル庁は不審な事案を以下のようにまとめている。
- 年金事務所を騙る電話があり、年金手続の期限が近いのでマイナポータル(実証ベータ版)から手続きするように誘導
- 偽の年金機構というLINE IDへの登録を誘導され、LINE電話でマイナポータルの偽サイトのURLから手続するように誘導
- マイナポータルの偽サイトから、アプリ(apkファイル)をダウンロードしてインストールするように誘導
対策としては「不審に感じたらアプリをインストールしない、または直ちにアンインストールしてください」と呼びかけている。
日本年金機構もウェブサイトで「【ご注意ください】日本年金機構を装った不審な電話に関するお問い合わせが増えています」と注意喚起をしている。
ここでも、「日本年金機構になりすましたLINEアカウントの登録を指示する」とデジタル庁が公表しているのと同様の手口が確認されている。
LINEや偽サイトへの登録を促す電話に注意
公共機関を騙り、電話やLINEを使って偽サイトへの登録を促す手口が次々に出現しています。偽情報や詐欺はネットの書き込みからだけとは限りません。電話やショートメッセージなどを使った手法も広く用いられています。
日本ファクトチェックセンター(JFC)は、詐欺被害につながる偽サイトについて注意を呼びかける記事を公開しています。
検証:木山竣策
編集:古田大輔、野上英文、宮本聖二
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