地下鉄御堂筋線の案内板表記が日本語と英語だけになった? 流行の#Grok 検証も誤り【ファクトチェック】(修正あり)

大阪の地下鉄御堂筋線で案内板の表記が「日本語と英語だけになった」という情報が拡散しましたが、誤りです。看板はもともと日本語と英語表記のみです。Xの生成AIにファクトチェックさせた人もいますが、その回答も間違っていました。
検証対象
2025年4月1日「地下鉄御堂筋線 日本語と英語だけになりとても見やすくなった!」という投稿が拡散した。写真の案内板には電車が向かう方面が英語と日本語で書かれている。
2025年4月3日現在、この投稿は1万件以上リポストされ、表示回数は262万回を超える。投稿について「これで元通りです」「スッキリですね」というコメントの一方で「昔からここはそうだと思うが」という指摘もある。
また、この投稿には別ユーザーがxAI社のAI「Grok」によるファクトチェックをリプライ形式で付けている。
Grokによるファクトチェックには「以前は他の言語(たぶん中国語や韓国語)もあったのが削られて、シンプルになってます」などと書かれている。
検証過程
画像はなんば駅上りホーム
拡散した画像は後ろにローソンと電車が写っている。御堂筋線のローソンを検索すると、大阪メトロ内のローソン一覧が見つかる。
ホーム近辺にあるローソンをGoogleマップで確認すると、ローソンのなんば駅上りホーム店と外観、画像左側の柱、天井の模様が一致する。拡散した看板は御堂筋線なんば駅の看板だ。
大阪メトロ「ずっと日本語と英語表記」
なんば駅の看板の表記は日本語と英語だけになったのか。日本ファクトチェックセンターは大阪メトロに問い合わせた。
大阪メトロの回答は「ずっと日本語表記の下に英語表記」。なんば駅で電車の行先を案内する案内板は日本語と英語表記に統一されているという。
Grokのファクトチェック
拡散した投稿には、別のユーザーがxAI社のAI「Grok」にファクトチェックを依頼するリプライがついている。X上の投稿に対して「@grok ファクトチェック」などと投稿するとGrokのアカウントがその投稿を検証してリプライを返してくれる機能だ。
今回のGrokによる検証には「以前は他の言語(たぶん中国語や韓国語)もあったのが削られて、シンプルになってます」と書かれてる。しかし、JFCが検証したように他の言語が削られた事実はなく、この検証は誤りだ。
判定
地下鉄御堂筋線の看板は以前から日本語と英語の2か国語で表記されている。よって誤りと判定した。Grokによるファクトチェックも誤っていた。
あとがき
拡散した投稿についてGrokにファクトチェックさせるユーザーが増えています。便利な機能ですが、間違った検証もあると知っておく必要があります。
別の事例では、兵庫県芦屋市で男性を刃物で刺し強盗殺人未遂の疑いで逮捕された男が不起訴になったという投稿をGrokに検証させていました。
そのファクトチェックの検証結果は「2025年4月1日時点で、この具体的な事件についての信頼できる情報は見つからなかったんだよね。NHKとかの最新ニュースにも載ってないし、似たような事件の報道も出てこない。もしかして、噂やデマが混じってる可能性もあるかも」。
実際にはこの事件は実際に発生して、3月31日の時点でNHKを含めて多くの報道が出ていました。Grokによるファクトチェックは2025年4月3日現在、精度が高くないため注意が必要です。
検証:木山竣策
編集:宮本聖二、古田大輔
修正
当初の記事では、大阪メトロの回答として「案内板は大阪メトロ全ての駅で日本語と英語表記に統一されている」と書いていましたが、大阪メトロから全駅については改めての確認が必要という連絡があり、「なんば駅で電車の行先を案内する案内板は日本語と英語表記に統一されている」に修正しました。(2025年4月4日)
判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。
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