深圳の男児死亡事件、中国人が日本人を騙って謝罪文? 改変した画像【ファクトチェック】
中国・深圳の男児死亡事件に関連して、中国人が日本人を騙る謝罪文を作成したという言説が画像とともに拡散しましたが誤りです。画像は改変されています。
検証対象
2024年9月26日、中国広東省深圳(しんせん)で日本人学校の男子児童が登校中に刺されて死亡した事件で「中国人が日本人を騙って『日本人が全て悪い』という謝罪文を書いた」という内容の投稿が中国語で書かれた謝罪文の画像とともに拡散した。
画像は、花束に中国語で書かれたメッセージカードが添えられている。右側には「私たち日本人の大人がすべて悪い」「全ての日本人成年より」などの和訳が書かれている。
10月1日現在、530万の閲覧があり、8200を超えるリポストがついている。投稿について「嘘しか言わない」「悪質極まりない」などのコメントの一方で、「これコラですよ」という指摘もある。
この画像の投稿を検索すると、最も古いものは2024年9月23日のものだった。
検証過程
拡散した画像をGoogleレンズで検索すると、花束の形は一致しているが、メッセージカードに書かれた文章が異なる画像が見つかった。
メッセージは9月20日にXに投稿され、手書きで「孩子、一路走好、一个中国人(坊や、良い旅を。中国人より)」と書かれている。同じ花束とメッセージは台湾のニュースメディア「太報 Tai Sound」も9月20日付の記事で報じている。
拡散した画像のメッセージは加工
拡散した画像と花の位置などが一致し、元画像は台湾メディアが9月20日に配信。拡散した画像は古いものでも9月23日に投稿されており、後から加工して投稿したことが分かる。
判定
拡散した画像は、元画像の文字部分を改変しており、誤りと判定した。
検証:木山竣策、宮本聖二
編集:藤森かもめ、野上英文、古田大輔
判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。
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