中国の新年のドローンと花火? 2つの動画を組み合わせたもの【ファクトチェック】

中国の新年のドローンと花火? 2つの動画を組み合わせたもの【ファクトチェック】

中国の新年を祝う「ドローンと花火」という映像が拡散しましたが、誤りです。別々の映像を合成して作ったものです。

検証対象

2025年1月1日、「中国の新年のドローンと花火の融合が本気で凄」「都庁のプロジェクションマッピングの数万倍クオリティ高い」という文言と共に動画が拡散した。

動画にはドローンで再現された龍と、龍の真上から花火のような炎や煙が舞い落ちている様子が映っている。

2025年1月7日現在、この投稿は900件以上リポストされ、表示回数は126万回を超える。この投稿について「花火とドローン一緒は危なくない?」「もう到底追いつけない」というコメントの一方で「これ本物じゃないでしょ?」という指摘もある。

検証過程

拡散した動画(計11秒)を確認すると、10秒時点で龍の上を回り花火を落としていたドローンと思われる光が煙と共に消えている。ドローンは光を消せば見えなくなるが、煙まで消えるのは不自然だ。

Googleレンズは検索する範囲を自分で選択することができる。花火を落とすドローンと、龍を再現するドローンをそれぞれ検索すると、別々のドローンショーの動画がみつかる。

龍を再現するドローンは2024年10月に中国・深圳で開催されたドローンショーの映像、花火を落とすドローンは中国南部の湖南省で開催されたドローンショーについての2024年12月10日配信の記事「巨大な「光の輪」火の粉が地上に ドローンショー 落下事故も…」がみつかる。

つまり、今回拡散した映像は2つのドローンショーを合成して2025年の新年のものに見せかけた映像だ。

追記(2025年1月9日):香港のファクトチェック団体「annie lab」も同じ画像を検証し、合成によるものだと結論づけている。アプリによる合成手法について解説し、中国の駐ネパール大使がシェアしていたことにも触れている。

判定

拡散した動画は、2つのドローンショーの映像を上海の夜景に合成したものだ。よって誤りと判定する。

検証:木山竣策
編集:宮本聖二、古田大輔

判定基準などはJFCファクトチェック指針をご参照ください。

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イーロン・マスクが石破政権を批判? 政権への言及はない【ファクトチェック】

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最高裁が外国人への生活保護は違法と確定? 判決は「対象となりうる」【ファクトチェック】

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K2シロップは添加物が多く副作用が心配だから服用しないほうがいい?安全性は証明されている【ファクトチェック】

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