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最高裁が外国人への生活保護は違法と確定? 判決は「対象となりうる」【ファクトチェック】

政治

最高裁が外国人への生活保護は違法と確定? 判決は「対象となりうる」【ファクトチェック】

「外国人への生活保護は2014年に最高裁で違法判決が出て確定している」といった主張が複数拡散しましたが、誤りです。外国人への生活保護をめぐる2014年7月の最高裁判決は、外国人は生活保護法の対象である「国民」には含まれないものの、自治体の裁量によって保護の対象となりうると示したもので、外国人への生活保護を違法だと確定したわけではありません。この主張は過去に何度も拡散し、誤りだと指摘されています。 検証対象 2025年2月中旬、外国人への生活保護について、「2014年に最高裁で違法判決が出て確定している」などといった主張がXで複数拡散した(投稿1、投稿2、投稿3)。 「最高裁第2小法廷 千葉勝美裁判長〝生活保護法が保護の対象とする「国民」に外国人は含まれない〟初の判断」とテロップの入ったニュース画面のスクリーンショットを添付している投稿もある。 これらの投稿には「ずっとおかしいって思っていました」「まともな感覚の最高裁判事がいてくれた」などのコメントがつく一方で、「旧厚生省の通達や自治体の裁量による行政措置を違法認定していません」などの指摘もある。 検証

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K2シロップは添加物が多く副作用が心配だから服用しないほうがいい?安全性は証明されている【ファクトチェック】

医療・健康

K2シロップは添加物が多く副作用が心配だから服用しないほうがいい?安全性は証明されている【ファクトチェック】

赤ちゃんに起こりやすい出血を防ぐための薬・K2(ケーツー)シロップの添加物や副作用を心配し、飲まないよう呼びかける声がXで複数拡散していますが、誤りです。同様の言説は過去にも繰り返し拡散していますが、K2シロップはビタミンKが足りないことで起こる出血症の予防効果が高い薬で、確かに添加物は使われていますが、その安全性は証明されています。 検証対象 2025年1月14日以降、K2シロップに含まれる添加物や化学物質の影響や、副作用を心配する声がXで複数拡散した(例1、例2、例3)。 投稿には「ほぼ毒しか入っていない」というコメントの一方で、「誤った情報を流布するのを今すぐやめて下さい」などの批判もある。 検証過程 K2シロップとは 新生児はビタミンKの不足による出血症を起こしやすく、頭蓋内出血など致命的な事例もある。K2シロップは1mLあたり、ビタミンK2を2mg含み、予防薬として普及。現在は生後3ヶ月になるまで週に1回、計13回飲む「3ヶ月法」が推奨されている(日本小児科学会 新生児と乳児のビタミンK欠乏性出血症発症予防に関する提言)。 添加物は危

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トランプ大統領、消費税やガソリン税などを撤廃しない国は関税を10倍に?まとめサイトによるもの【ファクトチェック】

国際

トランプ大統領、消費税やガソリン税などを撤廃しない国は関税を10倍に?まとめサイトによるもの【ファクトチェック】

米国のトランプ大統領が「消費税やガソリン税、自動車重量税を撤廃しない国は関税を10倍にすると発表した」と主張する投稿が複数拡散しましたが、誤りです。拡散元はまとめサイトで、見出しは掲示板サイトのスレッドタイトルを引用しているだけです。 検証対象 2025年2月20日、トランプ大統領が「消費税やガソリン税、自動車重量税を撤廃しない国は関税を10倍にすると発表した」と主張する投稿が複数拡散した(投稿1、投稿2、投稿3)。 投稿には「日本がちゃんとトランプさんの言う事聞いたら即効景気良くなる!」「トランプ大統領が日本の首相だったらよかったのに」などのコメントがつく一方で「ソースは」と指摘する声もある。 検証過程 拡散した投稿のリンク先は、いずれもまとめサイト「Tweeter Breaking News — ツイッ速!」の同一の記事だ。タイトルは掲示板サイト5ちゃんねるのスレッド「『V8を讃えよ』トランプさん消費税とガソリン税と自動車重量税を撤廃しない国は関税10倍にすると発表 」から取り、FNNプライムオンラインが2025年2月19日に配信した記事「『25%

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USAIDが日本のメディアを操作?/女性へのAED使用で訴えられる?【今週のファクトチェック】

その他

USAIDが日本のメディアを操作?/女性へのAED使用で訴えられる?【今週のファクトチェック】

「女性にAEDを使うと訴えられる」という情報がたびたび拡散します。ほぼありえないリスクを考慮して、女性の命を危険にさらすことになります。アメリカから広がったUSAIDデマが日本にも。背景も含めて解説しました。 ✉️ 日本ファクトチェックセンター(JFC)がこの1週間に出した記事を中心に、その他のメディアも含めて、ファクトチェックや偽情報関連の情報をまとめました。同じ内容をニュースレターでも配信しています。登録はこちら。 今週の解説記事 繰り返し拡散する「女性にAED使用で訴えられる」 警察や弁護士の解説による正しい知識で救命を 男性が女性にAEDを使うと「性被害などで訴えられるリスクがあるので、使わない方がよい」と呼びかける情報が、何度も拡散しています。 そのためにAED使用をためらってしまうと、女性の命を脅かす事態を招きかねません。日本ファクトチェックセンター(JFC)は警察や専門家への取材で、AED使用をめぐる現状をまとめました。 繰り返し拡散する「女性にAED使用で訴えられる」 警察や弁護士の解説による正しい知識で救命を男性が女性にAEDを使う

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兵庫・迎山県議 「私を批判すれば国民にツケが回る」と発言? コメントを歪曲【ファクトチェック】

政治

兵庫・迎山県議 「私を批判すれば国民にツケが回る」と発言? コメントを歪曲【ファクトチェック】

兵庫県の迎山志保県議が「私を批判すれば国民にツケが回る」などと発言したという情報が拡散しましたが、不正確です。公人に向けた批判に対する迎山県議のコメントを歪曲したものです。 検証対象 迎山県議が「私を批判すれば、やがては国民にツケがまわる」などと言ったかのような情報が繰り返し拡散している(例1、例2)。 2024年11月の投稿は「迎山しほ議員、斎藤知事を辞任させておいて 私を批判するな!批判を続ければ政治は劣化する!国民にツケが回るからな!この態度は流石にヤバくないか?」という内容で、斎藤知事を擁護し、迎山議員を批判する内容だ。 この投稿は2025年2月18日にも「迎山しほ議員『私を批判すれば、やがては国民にツケがまわる』国民にこんな事言う県議初めて見ました」という文言と共に再び拡散している。 これらの投稿には迎山県議の「全てが公人ということでさらされるのが当たり前 批判されるのが当たり前」「政治の世界もどんどんと結果的には劣化をしていく」「国民にツケが回っていく」などのコメントが抜き出された画像が添付されている。 検証過程 画像にある「報道特集」

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繰り返し拡散する「女性にAED使用で訴えられる」 警察や弁護士の解説による正しい知識で救命を【追記あり】

医療・健康

繰り返し拡散する「女性にAED使用で訴えられる」 警察や弁護士の解説による正しい知識で救命を【追記あり】

男性が女性にAEDを使うと「性被害などで訴えられるリスクがあるので、使わない方がよい」と呼びかける情報が、何度も拡散しています。警察庁は訴えられた事例を「把握していない」と取材に答えましたが、これだけでは「訴えられるリスクがない」とまでは言えません。「◯◯がない」と証明するには全ての事例を調べる必要があり、いわゆる「悪魔の証明」です。 一方で、証明が困難だからとこのような情報を放置しては、AED使用をためらって、女性の命を脅かす事態を招きかねません。日本ファクトチェックセンター(JFC)は警察や専門家への取材で、AED使用をめぐる現状をまとめました。 結論を先に言えば、必要なときはためらわず、女性にもAEDを使いましょう。 「女性にAEDを使用しないで」あいつぐ心配の声 検証のきっかけは、2025年1月20日に拡散した以下の情報でした。 この投稿は表示件数が2月18日現在40.6万件を超え、1000回以上リポストされています。 1月22日には、多くのフォロワーがいるひろゆき氏が、YouTube動画を引用する形で、Xへ次のように投稿しています。 女性へ

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埼玉県でインボイス廃止が可決? 廃止の意見書を県議会が可決【ファクトチェック】

政治

埼玉県でインボイス廃止が可決? 廃止の意見書を県議会が可決【ファクトチェック】

「埼玉県でインボイス制度が廃止された」という情報が拡散しましたが、誤りです。埼玉県議会本会議が「適格請求書等保存方式(インボイス制度)の廃止等を求める意見書」を可決しましたが、制度が廃止になったわけではありません。 検証対象 2025年2月13日、「埼玉県でインボイス廃止が可決したらしいよ。この流れで、どの県でも廃止になればいいのにね」という情報が拡散した。 2025年2月18日現在、この投稿は1700件以上リポストされ、表示回数は40万回を超える。投稿について「是非全国でも廃止になって欲しい」「埼玉県最高じゃん」というコメントの一方で「県だけで廃止できるわけ」という指摘もある。 検証過程 インボイス制度とは インボイス制度は2023年10月1日に始まった。 税率が複数あっても、事業者が消費税を正確に納めるように、売り手(インボイス発行事業者)が買い手に対して消費税の金額等を書いた請求書・領収書等(インボイス)を発行し、その情報に基づいて買い手が仕入れ税額控除できる仕組みだ(国税庁「インボイス制度について」)。 一部からは事務やコスト負担増の声

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水仙の致死量は10g? マウスの実験結果でヒトの致死量ではない【ファクトチェック】

医療・健康

水仙の致死量は10g? マウスの実験結果でヒトの致死量ではない【ファクトチェック】

「スーパーの野菜売り場に水仙が並んでいた」「水仙の致死量は10g」という投稿がありましたが、誤りです。マウスの実験では、体重1kgあたり10gを口から摂取した時に半数が死亡するというデータがありますが、人間のものではありません。人間の致死量データは確認できず、投稿者も翌日に訂正しています。 追記:本文に記載しているように「致死量が10g」は誤りですが、過去10年で食中毒237件、死亡1件が発生しています。ご注意ください。(2月19日) 検証対象 2025年1月14日、「地場野菜コーナーにめちゃくちゃ紛らわしい感じで水仙が並んでいて怖すぎたので一応店員さんに伝えて帰ってきた」という画像付きの投稿があった。投稿主は同日に「水仙の致死量、10gです」とも追記し、Xで拡散した。 2025年2月17日現在、元の投稿は16000件以上リポストされ、表示回数は1700万件を超える。「これは危ない!」と同調する声の一方で、「体重に対して1kgあたり10グラムです」という指摘もある。 投稿者は、投稿した翌日にスレッドで「補足の致死量10gに関して訂正の指摘あり 気が動転し

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USAIDの年間予算で命に関わる支援活動は5%?人道・健康支援の支出は約4割【ファクトチェック】

国際

USAIDの年間予算で命に関わる支援活動は5%?人道・健康支援の支出は約4割【ファクトチェック】

USAID(アメリカ国際開発庁)の年間予算のうち「命に関わる支援活動はたったの5%」と主張する投稿が拡散しましたが、誤りです。USAID2023会計年度の見積もりによると、人道支援や健康への支出は4割を占めます。 検証対象 2025年2月11日、「USAIDさん、年間予算6兆7000億円のうち、飢餓など命に関わる支援活動はたったの5%で、左翼、ジェンダー政策(LGBT)、共産主義者社会主義者への資金提供が95%だった…」という情報が拡散した。 2025年2月17日現在、この投稿は8800件以上リポストされ、表示回数は136万件を超える。投稿について、「なんとかして」「公金チューチューや!」というコメントの一方で、「USAIDの予算の使い道についてはHPで公開されています」というコミュニティーノートでの指摘もある。 検証過程 日本ファクトチェックセンター(JFC)は、アメリカ議会調査局(Congressional Research Service, CRS)サイトを確認した。 「USAID Managed Program Funding(USAID資金

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USAIDをめぐる誤情報が大量に拡散/トランプ政権に注目集まる 【今週のファクトチェック】

その他

USAIDをめぐる誤情報が大量に拡散/トランプ政権に注目集まる 【今週のファクトチェック】

USAID(アメリカ国際開発庁)をめぐるトランプ大統領、イーロン・マスク氏の発言をきっかけにさまざまな誤情報が日本でも拡散しました。世界中のメディアが検証しています。その他にもトランプ政権の動きに呼応する形で誤情報が広がっています。 ✉️日本ファクトチェックセンター(JFC)がこの1週間に出した記事を中心に、その他のメディアも含めて、ファクトチェックや偽情報関連の情報をまとめました。同じ内容をニュースレターでも配信しています。登録はこちら。 JFCからのニュース 2月22日、立教大学が主催する災害と選挙時の偽・誤情報の問題にフォーカスした公開講演会が開かれます。マスメディアの取り組みや課題、リテラシーについて関係する登壇者が議論します。JFCから古田編集長と宮本副編集長が登壇します。 公開講演会「ソーシャルメディアの社会デザイン~選挙と災害の事例~」 | 立教大学SNSや動画配信プラットフォーム、ブログ、メッセージングアプリなどのソーシャルメディアの普及は社会や個人にとって新たな可能性を広げる一方で、同時に、様々な問題を引き起こしている。真偽未確認な情報、

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日米首脳会談で石破首相がトランプ大統領に握手を無視された? 画像は切り抜き【ファクトチェック】

政治

日米首脳会談で石破首相がトランプ大統領に握手を無視された? 画像は切り抜き【ファクトチェック】

2025年2月7日(日本時間8日)に米ワシントンで開かれた日米首脳会談で、ドナルド・トランプ大統領が、石破茂首相が求めた握手を無視したという投稿が拡散しましたが、誤りです。拡散した画像は握手の直前を切り取ったものです。 検証対象 2025年2月8日、「日米首脳会談 握手を無視される…」というコメントとともに、2枚の画像つき投稿が拡散した。 投稿には石破首相が手を出している画像と、手を下げている画像が添付されている。 2025年2月14日現在、この投稿は5100件以上リポストされ、表示回数は513万回を超える。投稿について「予想通り」「嫌われてる」というコメントの一方で、「デマは辞めましょう」という指摘もある。 検証過程 石破首相とトランプ大統領による日米首脳会談の様子は、NHKの記事「【詳しく】日米首脳会談 石破首相『対米投資額1兆ドル規模に』」に添付された「【動画 27分29秒】日米首脳会談」で確認することができる。 首脳会談の後半(27分06秒ごろ)、石破首相は握手しようと手を出すが、トランプ大統領はカメラに目を向けているため、気づかない。拡散

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トランプ氏、イベルメクチン店頭販売の大統領令に署名? そのような大統領令はない【ファクトチェック】

国際

トランプ氏、イベルメクチン店頭販売の大統領令に署名? そのような大統領令はない【ファクトチェック】

トランプ大統領がイベルメクチンを店頭販売できるようにする大統領令に署名したという情報が拡散しましたが、誤りです。2025年2月13日現在、そのような大統領令への署名はありません。 検証対象 2025年2月10日、「トランプ大統領がイベルメクチンを店頭販売できるようにする大統領令に署名した」という情報が拡散した。 2025年2月13日現在、この投稿は2400件以上リポストされ、表示回数は34万回を超える。投稿について「羡ましすぎます」「嬉しい情報」というコメントの一方で「ソースはどちらですか?」という指摘もある。 検証過程 イベルメクチンとは イベルメクチンとは、寄生虫などが原因で引き起こされる感染症の特効薬。新型コロナウイルスに対する有効性が議論されてきたが、製薬会社「興和」は2022年9月、「有効性が見られなかった」と公表し、治療薬としての承認申請を断念した(NHK)。 イベルメクチンをめぐる誤情報は多数拡散され、日本ファクトチェックセンター(JFC)でも過去に検証し誤りと判定している。 安倍元首相、160万回分のコロナワクチンを返送し国民に

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太宰府天満宮が「日本遺産」取り消し、環境保護を優先したから? まとめ記事によるもの【ファクトチェック】

文化・エンタメ

太宰府天満宮が「日本遺産」取り消し、環境保護を優先したから? まとめ記事によるもの【ファクトチェック】

福岡県の太宰府天満宮が、訪日外国人を排除して環境保護を優先したため、日本遺産から取り消されたという情報が拡散しましたが、誤りです。太宰府天満宮を含む地域が2025年2月に日本遺産から外されたのは事実ですが、天満宮単体ではなく、理由もインバウンド観光客の排除ではありません。 検証対象 2025年2月5日、「太宰府天満宮が『日本遺産』取り消し、インバウンド観光客を排除し環境保護を優先したから」という情報が拡散した。 2025年2月6日現在、この投稿は9800件以上リポストされ、表示回数は450万回を超える。投稿について「太宰府天満宮に拍手」「外人が来ないなら清々する」というコメントの一方で「捏造です」というコミュニティノートでの指摘もある。 検証過程 日本遺産と太宰府天満宮 日本遺産とは、個々の遺産ではなく、地域の有形・無形の遺産を一体的に指定してPRするもので、文化庁が認定する(日本遺産ポータルサイト)。 現在、文化庁の日本遺産には104件が登録されている(日本遺産ポータルサイト「すべてのストーリー」)。 太宰府天満宮を含む太宰府市をはじめとする

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田母神氏「発がん性物質を含んでいるため米国で発売禁止の除草剤を日本が引き受けている」? 禁止されていない【ファクトチェック】

医療・健康

田母神氏「発がん性物質を含んでいるため米国で発売禁止の除草剤を日本が引き受けている」? 禁止されていない【ファクトチェック】

田母神俊雄・元航空幕僚長が「発がん性物質グリホサートを含んでいるため、ラウンドアップという除草剤は米国で発売が禁止されたのに、日本ではグリホサートの含有基準が大幅に緩和されている」などと主張しましたが、不正確です。ラウンドアップの主成分グリホサートはアメリカで禁止されておらず、日本での緩和は一部にとどまります。 検証対象 2025年1月25日、 「発がん性物質グリホサートを含んでいるため米国で発売が禁止されたラウンドアップという除草剤を日本が引き受けている」などと主張する田母神氏の投稿がXで拡散した。 田母神氏は、東京大学大学院農学生命科学研究科特任教授・鈴木宣弘氏がネットで発信した内容だと前置きしたうえで、グリホサートの危険性について述べている。鈴木氏は、食料安全保障や農業政策に関する研究で知られる農業経済学者で、輸入小麦製品からの残留グリホサートに懸念を示し、国産品への切り替えを提唱している。しかし、彼の主張は誤りだとする指摘もある。 投稿は2月6日現在、3600回以上リポストされ、56.9万を超える表示がある。投稿に対して「アメリカの植民地ですね」「

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韓国の地下鉄に日本語案内はない? 車内外に多数の案内【ファクトチェック】(修正あり)

国際

韓国の地下鉄に日本語案内はない? 車内外に多数の案内【ファクトチェック】(修正あり)

「韓国の地下鉄に日本語案内はない」との主張が拡散しましたが、誤りです。ソウルの地下鉄車内外に、日本語による案内が多数あります。日本語による車内放送も流れています。 検証対象 2025年1月27日、「韓国の地下鉄では日本語の案内はありません」などと主張する投稿が拡散した。「私が実際にソウルで撮影した映像です」とする、韓国の鉄道の車内を映した動画も添付されている。 投稿は2月12日時点で4600件以上のリポストと170万件以上のインプレッションを獲得している。 「日本にもハングルの案内無くて結構です」「以前訪韓した時に、知人から電車の中で日本語を話さないように言われました。危険だからって」などのコメントが付く一方で、「韓国めっちゃ日本語表記ある。電車乗ってたら絶対目に入るレベルで」との指摘もある。 検証過程 動画が撮られたのはソウルの地下鉄1号線 動画に映る車内の電光掲示板には「용산」との表記がある他、音声アナウンスも「Yongsan-gu」と聞こえることから、梨泰院(イテウォン)やソウルタワーなど人気観光地に近いソウルの中心街・龍山(ヨンサン)駅付

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総合的な対策でネットをより安全に「セーファーインターネットデー」

その他

総合的な対策でネットをより安全に「セーファーインターネットデー」

2月11日は「セーファーインターネットデー(Safer Internet Day:SID)」。「より良いインターネットを共に」をスローガンに世界中でインターネットの安全に関する活動を一斉に実施し、安全なネット利用の普及・啓発に繋げる日です。 日本ファクトチェックセンター(JFC)が取り組むファクトチェックやメディアリテラシーの普及も、ネットをより安全に利用するための施策とも言えます。これまでの活動やこれからの計画を紹介します。 JFCの取り組み 検証と教育の2本柱 ファクトチェック記事の一覧 JFCでは2022年10月の設立からこれまでに600を超えるファクトチェックや解説記事などを公開してきました。こちらからご覧ください。 ファクトチェック - 日本ファクトチェックセンター (JFC)ファクトチェックとは事実の検証です。JFCでは、検証対象・検証過程・判定を明示、読者も独自に確認できるように情報源を明らかにし、根拠へのリンクを貼っています(詳細は「ファクトチェック」の「ファクトチェックとは」「JFCファクトチェック指針」)。日本ファクトチェックセンタ

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