古田大輔(Daisuke Furuta)

ジャーナリスト/ファクトチェッカー 朝日新聞記者、BuzzFeed Japan創刊編集長を経て独立。2020-2022年Google News Labティーチングフェロー。2022年9月に日本ファクトチェックセンター編集長に就任。その他、デジタル・ジャーナリスト育成機構事務局長など。ニューヨーク市立大院News Innovation and Leadership 2021修了。

Tokyo
古田大輔(Daisuke Furuta)
兵庫県知事選から考える選挙とファクトチェック 「情報の空白」をいかに埋めるか【情報インテグリティ】

その他

兵庫県知事選から考える選挙とファクトチェック 「情報の空白」をいかに埋めるか【情報インテグリティ】

4月2日の国際ファクトチェックデーに合わせ、一般社団法人セーファーインターネット協会(SIA)/日本ファクトチェックセンター(JFC)が開催した情報インテグリティシンポジウム。この記事ではパネル討論1「選挙と情報インテグリティ」の内容をお届けします。 モデレーター:古田大輔(日本ファクトチェックセンター 編集長) パネリスト: ・澁谷遊野 氏(東京大学大学院情報学環・学際情報学府准教授) ・永田憲亮 氏(神戸新聞社編集局報道部次長) ・西村 健吾氏(TikTok Japan 公共政策本部 公共政策部長) 選挙と情報インテグリティ【パネル討論1】 登壇者の自己紹介 古田:モデレーターを務めます古田です。よろしくお願いいたします。まず最初に、登壇者の皆さまにご自身がどのように情報インテグリティの分野に関わっているか、自己紹介をお願いしたいと思います。 澁谷:澁谷と申します。東京大学大学院情報学環で准教授をしております。私は偽情報やデジタル空間の情報データに関しまして、主にデータ解析の観点から研究に取り組んでおります。 2つの観点から取り組んでおりまして

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
「情報の空白」を検証記事で埋める 偽・誤情報対策のハブになる日本ファクトチェックセンターの戦略【情報インテグリティ】

その他

「情報の空白」を検証記事で埋める 偽・誤情報対策のハブになる日本ファクトチェックセンターの戦略【情報インテグリティ】

4月2日の国際ファクトチェックデーに合わせ、日本ファクトチェックセンター(JFC)が開催した情報インテグリティシンポジウム。この記事では基調講演2の内容を文字起こしでお届けします(※読みやすさのために意味合いを変えない範囲で一部修正しています)。 基調講演2ではJFC編集長の古田大輔がJFCの活動の紹介をしつつ、ファクトチェックがもつ根本的な課題と強み、実践的なメディア情報リテラシー教育やツール開発への展開などを解説しました。偽・誤情報が拡散する原因である「情報の空白」をどのように克服するかにも言及しています。 発表:古田大輔 JFC編集長 これまでの経歴 私(古田)からは、日本ファクトチェックセンターの活動を通じて見えてきた「ファクトチェックとメディアリテラシーの現状と展望」について、電通総研との「情報インテグリティ調査」の結果も絡めながらお話しします。 まず、自己紹介です。私はもともと新聞記者をしており、その後、アメリカのメディアBuzzFeed日本版で創刊編集長を務めました。その後独立し、2年間Googleでも働きました。そして、2022年9月から

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
偽・誤情報の影響が拡大する一方で対策は進まず 大規模調査から見える日本の一番の課題は【情報インテグリティ】

その他

偽・誤情報の影響が拡大する一方で対策は進まず 大規模調査から見える日本の一番の課題は【情報インテグリティ】

4月2日の国際ファクトチェックデーに合わせ、日本ファクトチェックセンター(JFC)が開催した情報インテグリティシンポジウム。この記事では基調講演1の内容をお届けします。 基調講演1ではJFCが電通総研と共同実施した情報インテグリティ調査の概要を紹介しました。偽・誤情報が社会にもたらす深刻な影響や対策としてのファクトチェックやメディアリテラシーが広がっていないことが明らかになっています。 発表:合原兆二氏(株式会社電通総研) コメント: 山口真一氏(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 准教授) 情報インテグリティ調査とは 情報インテグリティは「情報の誠実性」などと翻訳されます。提唱する国連は「情報の正確性、一貫性、信頼性」などと定義しています。 合原氏は以下のように調査の狙いを説明しました。 「私たちが日々接しているインターネットやSNS、そしてニュースなどの情報環境において、いかに正しく信頼できる情報が流通しているのか。これは個人の安心安全はもちろん、社会全体の健全性に関わる重要なテーマだと思っております」 「しかし、現実には、偽情報や

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
「ファクトチェックしたことない」半数、フィルターバブルなどの知識も普及せず 情報インテグリティ調査から見える課題と対策

その他

「ファクトチェックしたことない」半数、フィルターバブルなどの知識も普及せず 情報インテグリティ調査から見える課題と対策

偽・誤情報の影響やその対策などの状況を総合的に把握するため、日本ファクトチェックセンター(JFC)は電通総研と共同で「情報インテグリティ調査」を実施しました。予備調査2万人、本調査5000人を対象に、JFCが実際に検証した15の偽・誤情報を使った影響調査の他、望ましい対策などを聞きました。 偽・誤情報の影響として「ストレスや不安を感じる」(48.3%)や、「ニュースに関する関心が低下した」(44.4%)などの回答が目立っています。 一方で「ファクトチェックをおこなったことがない」(47%)、「検証方法を学んだことはない」(64.3%)など、個人でも実践できる対策は普及しておらず、デジタル時代の情報環境を理解するための基礎的な用語の理解もほとんど広がっていないことが明らかになりました。 詳細版は月内に発表予定で、ここでは概要を紹介します。 偽・誤情報の影響「ストレス感じる」「ニュースに対する関心が低下した」 調査によると、「インターネット上の誤った情報・ニュースの存在があなたのニュースに対する態度や行動にどのような影響を与えていますか」という質問に対して「

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
ファクトチェック記事の増加と多様化 メディアリテラシー教育やAIツール開発など検証の実践的な知見を活用【JFC活動報告】

その他

ファクトチェック記事の増加と多様化 メディアリテラシー教育やAIツール開発など検証の実践的な知見を活用【JFC活動報告】

日本ファクトチェックセンター(JFC)は2022年10月の設立からの活動をまとめた報告書を公開しました。詳しくはJFCサイトの「JFCとは」で章ごとにまとめていますので、そちらを御覧ください。 JFCとは日本ファクトチェックセンター(JFC)は、ファクトチェック(事実の検証)の実践とメディア情報リテラシーの普及に取り組む非営利組織です。民主主義の基盤であるデジタル公共空間の健全性を維持・向上させることを目的として活動します。 JFC活動報告「情報インテグリティのために」 JFCの設立経緯と組織構造:独立性を保つために JFCの設立経緯、体制、ファクトチェック組織としての独立性を保つための取り組みなどを説明しています。 JFCの設立経緯と組織構造日本ファクトチェックセンター(JFC)は、民主主義の基盤となるインターネットの言論空間の健全性を向上させることを目的とし、ファクトチェックとメディアリテラシー普及に取り組む非営利組織です。 拡散する不確かな情報について、証拠に基づいて真偽を確かめる「ファクトチェック(事実の検証)」、現代の情報環境への理解と対応力を高める「メディアリ

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
ファクトチェック業界の資金難と広がるコラボ IFCN報告書から見える世界の現状とは

その他

ファクトチェック業界の資金難と広がるコラボ IFCN報告書から見える世界の現状とは

世界のファクトチェックをリードする国際ファクトチェックネットワーク(IFCN)が、業界の現状をまとめた「ファクトチェッカー実態レポート」2024年版を公開しました。 IFCNの認証を受けた世界182のファクトチェック団体を対象に2025年1-2月にアンケートを実施。67カ国141団体から回答を得ました。4月2日の国際ファクトチェックデーを前にした毎年恒例の公開で、過去分はこちら(2018, 2019, 2020, 2021, 2022, 2023)。 30ページの英文レポートからは、Metaのファクトチェックプログラムの廃止などで資金難がさらに厳しくなっている現状と、収入の多様化や業界を超えたコラボレーションの広がりが見て取れます。 日本ファクトチェックセンター(JFC)はこれらの状況も踏まえ、日本での偽・誤情報、ファクトチェック、メディアリテラシーなどに関して、調和のとれた情報生態系を目指す「情報インテグリティシンポジウム」を4月2日に開催します。 会場とオンラインのハイブリッド開催です。参加や視聴のお申し込みなどはこちらからどうぞ。レポートに関する解説もあります

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
政府・企業・NGO・メディアへの信頼、日本は最下位に 低所得層で広がる「不満と憤り」が社会を不安定に【解説】

その他

政府・企業・NGO・メディアへの信頼、日本は最下位に 低所得層で広がる「不満と憤り」が社会を不安定に【解説】

世界各国で「信頼」がどう変化しているのかを調べる毎年恒例の「エデルマン・トラストバロメーター」2025年版が公開されました。今回で25回目。世界中で政府や企業やメディアなどあらゆる組織への信頼が低下する傾向がますますはっきりしています。背景にあるのは低所得層を中心とする「不安と憤り」です。 政府や企業やメディアやNGOなどからの情報を信じられなくなれば、そこに、デマや陰謀論が広がる隙間が生まれます。日本を含む世界28カ国で33000人超を対象としたエデルマンの調査(実施期間:2024年10月25日〜11月16日)から不信の原因と対策を紹介します。 世界的な信頼低下の潮流と日本の現状 日本は信頼指数が最下位に 政府、企業、メディア、NGOに対する信頼率(1~100)を平均した「信頼指数」を見ると、日本は2024年が39で28カ国中27位、2025年は37で最下位と悪化しました。 選挙で政府の指導者が交代した国の多くで信頼指数が下がっていたと調査は指摘しています。 日本はもともと信頼指数が低い傾向があります。これは自分たちに対して厳しい評価を下しがちな国

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
「USAIDが日本メディアを操作」 デマ拡散の背景にある報道不信

メディア

「USAIDが日本メディアを操作」 デマ拡散の背景にある報道不信

「USAIDは世界中のメディアに資金提供」「言論操作している」などの情報が世界中に拡散しました。その多くはすでに検証されていますが「日本メディアも関係している」というリストまで出回りました。何が事実で何が誤りか。デマが拡散する背景も含めて解説します。 きっかけはトランプ政権によるUSAID批判 発端は1月に就任したトランプ大統領がアメリカ政府の対外援助を管轄するUSAID(アメリカ国際開発庁)を通じた対外援助を90日間停止する大統領令に署名したことです。トランプ政権が掲げる「アメリカ・ファースト」に沿った動きでした。 2月に入り、トランプ大統領や政府効率化省トップについたイーロン・マスク氏は、USAIDを批判する発言を繰り返しました。 トランプ氏の発言 「急進的な狂人たちによって運営されている」(CNN, 2月3日) 「USAIDやその他の機関で何十億ドルもの資金が盗まれ、その多くが民主党に有利な報道をするための『報酬』としてフェイクニュースメディアに支払われているようだ」(CBS, 2月13日) マスク氏の発言 「USAIDは犯罪組織だ」(CN

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
立花氏が「県警が否定」報道直後に投稿削除 新聞による「ファクトチェック」の効果と公的機関の発信の重要性

メディア

立花氏が「県警が否定」報道直後に投稿削除 新聞による「ファクトチェック」の効果と公的機関の発信の重要性

兵庫県の元県議急死に関して「昨年から県警の取り調べを受けていた」「逮捕が怖くて自ら命を絶った」などとソーシャルメディアで発言していた政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首が、投稿を削除しました。産経新聞などが県警に取材し、捜査や逮捕を否定したと報じたことが影響したと見られます。 これまで日本の新聞やテレビなどの報道機関はインターネット上の偽・誤情報などの検証に消極的でした。しかし、YouTubeやTikTok、XやFacebookなどソーシャルメディアの影響力が増す中で、その姿勢に変化が見られます。日本ファクトチェックセンター(JFC)などのファクトチェック組織と違う報道機関ならではの検証の果たせる機能と公的機関の情報発信について解説します。 元県議をめぐる立花氏の投稿と削除 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する県議会調査特別委員会(百条委)の委員だった竹内英明元県議が1月18日に急死した。自殺と見られると報じられている(朝日新聞、産経新聞)。 これに対し、立花氏は19日にXで「竹内元県議は、昨年9月ごろから兵庫県警からの継続的な任意の取り調べを

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
SNSはフェイクとヘイトの巣になるか Metaの方針転換とXが示すファクトチェックとコンテンツ規制の未来【解説】

その他

SNSはフェイクとヘイトの巣になるか Metaの方針転換とXが示すファクトチェックとコンテンツ規制の未来【解説】

FacebookやInstagramなどを運営するMetaが「ファクトチェックを廃止する」と話題になっています。公式の発表では「第三者とのファクトチェックプログラムを廃止する」。実際には何がどう変わるのか。より影響の範囲が大きい「コンテンツ調整」の問題とともに解説します。 Metaの偽・誤情報対策は自社によるものと第三者によるものがあった 今回の動きを理解するためには、そもそもMetaがこれまでどのように偽情報やヘイトスピーチなどに対応してきたかを知る必要がある。外部のファクトチェック団体と協力する「第三者ファクトチェックプログラム」とMeta自身による「コンテンツ調整」の2つだ。 Metaの「コンテンツ調整」とその課題 Facebookを利用していて「投稿が削除された」という経験がある人もいるだろう。これを「ファクトチェック」と誤解している人がいるが違う。これはMetaが自社のテクノロジーで実施しているもので「Content Moderation(コンテンツ調整)」と呼ばれる。 コンテンツ調整とは、あるコンテンツを削除したり、拡散量を減らしたり、逆に

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
Metaのファクトチェックとコンテンツ規制に関する方針転換に対する公開書簡

その他

Metaのファクトチェックとコンテンツ規制に関する方針転換に対する公開書簡

Facebook、Instagram、Threadsを運営するMetaが現状のファクトチェック・プログラムを廃止し、コンテンツ規制を緩める方針を発表しました。マーク・ザッカバーグCEOは「検閲が過剰だ」とその理由を述べ、これまでパートナーシップを結んできたファクトチェック団体を「政治的に偏り、信頼を生むよりも壊してきた」と説明しました。 世界中のファクトチェック団体を認証している国際ファクトチェックネットワーク(IFCN)は、この決定と発言に対して公開書簡を出しました。日本ファクトチェックセンター(JFC)を含む多数のファクトチェック団体も署名しています。JFCとして日本語訳し、こちらに掲載します。 IFCNの公開書簡(2025年1月9日) 拝啓 ザッカーバーグ様、 9年前、私たちはFacebook上の虚偽情報によって引き起こされる現実世界での被害についてあなたに公開書簡を書きました。それに応じて、Metaはファクトチェックプログラムを立ち上げ、数百万人のユーザーをデマや陰謀論から保護しました。今週、あなたは「検閲が過剰である」との懸念から、アメリカ国内で

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
選挙、兵庫県知事、偽広告... 2024年の10大ファクトチェックは

その他

選挙、兵庫県知事、偽広告... 2024年の10大ファクトチェックは

2024年はこれまで以上に大量の誤情報/偽情報が拡散し、日本ファクトチェックセンター(JFC)は1年間で330件(2023年173件)の検証記事、50件の解説記事や教育講座を公開しました。 選挙の年だっただけに、最も多く検証した話題は「政治」で、全体の32.1%を占めました。2位「国際」(16.8%)はアメリカ大統領選やトランプ次期大統領がらみの情報が目立ちました。3位「災害」(9.2%)は主に能登半島地震です。 この記事は2024年に拡散した偽・誤情報やその検証の中でも影響が大きく、注目を集めたものをまとめました。選考基準は読まれた回数だけでなく、ソーシャルメディアでの反応、社会的な影響の大きさなども加味しました。 誤った情報は繰り返し拡散します。間違いだと知りつつ故意に発信する人もいれば、正しいと信じて拡散する人もいます。まとめ記事で傾向を知ることは、2025年に同様のフェイクニュースが拡散することを防ぐことにも役立ちます。 情報生態系の混乱は、さらに拡大していくでしょう。備えるためにも、ぜひ御覧ください。良いお年を。 能登半島地震 1月1日に発生

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
ユースファクトチェック選手権 国際大会上位を台湾チームが独占

その他

ユースファクトチェック選手権 国際大会上位を台湾チームが独占

中高生から大学生を対象に、情報検証スキルを競うオンラインイベント「ユースファクトチェック選手権(英語名:Youth Verification Challenge)」で、各国の国内大会を勝ち抜いた計20チームが競う国際大会が12月14日、開催されました。 日本、台湾、タイ、インドネシアから参加 優勝は 参加したのは、日本、台湾、タイ、インドネシアの全417チーム1000人を超える参加者の中から各国内大会を勝ち上がった20チーム(1チーム2−3人)。5つの課題の計7つの質問に答えました。 結果は上位3チームをいずれも台湾の国立台湾大学からのチームが独占しました。 国際大会の問題は 場所の特定やAI画像の検証など 国際大会では国内大会よりも複雑な検証作業が必要な問題が増えました。3−4分の限られた時間で、高度な検索手法や画像検索、Googleマップなどを使って、動画から場所を特定したり、記事中の誤りなどを検証する作業です。 私達が実際の生活でスマートフォン等で情報を収集する際も、毎回、何十分もかけて情報を検証することはできません。じっくりと吟味する姿勢を学

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
情報の検証力競う「ユースファクトチェック選手権」、日本で初開催 大学生ら5チームが世界大会へ

その他

情報の検証力競う「ユースファクトチェック選手権」、日本で初開催 大学生ら5チームが世界大会へ

中高生から大学生を対象に、情報検証スキルを競うオンラインイベント「ユースファクトチェック選手権(英語名:Youth Verification Challenge)」が、日本で初開催されました。日本ファクトチェックセンター(JFC)と学生スタートアップClassroom Adventureが共催し、全国から60チーム約150人が参加しました。 ファクトチェックとリテラシーを実践的に学ぶ 選手権は日本、台湾、タイ、インドネシアのファクトチェック団体が共同で企画した国際的な取り組みで、参加者はネット上の情報を効率的かつ正確に検証する技術を学び、それを実践する課題に挑戦しました。 日本では、11月23日にプレイベントとして、ネット上の情報を効率的に探す「高度な検索」や、画像・動画の検証ツールの利用法や位置情報の特定技術(ジオロケーション)などについて学ぶセミナーを実施しました。 また、Classroom Adventureが開発した謎解きゲーム「レイのブログ」で実際にこれらの検証手法を使ったゲームに取り組みました。 検索やジオロケーションなど情報検証力を競う 11月30日に本選

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
「斎藤氏の支持者がデマを熱狂的に信じた」という言説の落とし穴 兵庫県知事選・後編【解説】

政治

「斎藤氏の支持者がデマを熱狂的に信じた」という言説の落とし穴 兵庫県知事選・後編【解説】

兵庫県知事選をめぐる偽・誤情報の拡散に関する解説の後半です。背景にはマスメディアの影響力低下とソーシャルメディアにおける選挙情報の拡大という世界で共通する大きな潮流があります。その中で、信頼性の高い情報に基づいた民主主義を成立させるためには、どうすればよいか。 SNS・動画が選挙情報の中心に 偽・誤情報だけでは語れない兵庫県知事選・前編【解説】兵庫県知事選でパワハラ問題などで失職した前知事の斎藤元彦氏が再選しました。「SNSの勝利」「マスメディアの敗北」などとも言われる中、何が起きていたのか。都知事選の石丸現象や総選挙の国民民主党の躍進、アメリカ大統領選などと比較し、アルゴリズムやバイアスなどの観点から解説します。 SNS動画を投票の参考に 新聞テレビを上回る SNSでの支持の広がりが斎藤氏の再選を後押ししたと言われる今回の選挙。データがそれを裏打ちしています。NHKが投票所で実施した出口調査を見てみます。 何を投票の参考にしたかという質問への答えで1位が「SNSや動画サイト」で30%、新聞24%、テレビ24%、知人・家族5%を上回りました。また、「SNSや動画サイト」と

By 古田大輔(Daisuke Furuta)
斎藤氏再選の裏にSNSや動画 投票の参考情報で新聞・テレビ上回る 偽・誤情報だけでは語れない兵庫県知事選・前編【解説】

政治

斎藤氏再選の裏にSNSや動画 投票の参考情報で新聞・テレビ上回る 偽・誤情報だけでは語れない兵庫県知事選・前編【解説】

兵庫県知事選でパワハラ問題などで失職した前知事の斎藤元彦氏が再選しました。「SNSの勝利」「マスメディアの敗北」などとも言われる中、何が起きていたのか。都知事選の石丸現象や総選挙の国民民主党の躍進、アメリカ大統領選などと比較し、アルゴリズムやバイアスなどの観点から解説します。 「斎藤氏の支持者がデマを熱狂的に信じた」という言説の落とし穴 兵庫県知事選・後編【解説】兵庫県知事選をめぐる偽・誤情報の拡散に関する解説の後半です。背景にはマスメディアの影響力低下とソーシャルメディアにおける選挙情報の拡大という世界で共通する大きな潮流があります。その中で、信頼性の高い情報に基づいた民主主義を成立させるためには、どうすればよいか。 SNS・動画が選挙情報の中心に 偽・誤情報だけでは語れない兵庫県知事選・前編【解説】兵庫県知事選でパワハラ問題などで失職した前知事の斎藤元彦氏が再選しました。「SNSの勝利」「マスメディアの敗北」などとも言われる中、何が起きていたのか。都知事選の石丸現象や総選挙の国民民主党の躍進、アメリカ大統領選などと比較し、アルゴリズムやバイアスなどの観点から解説します

By 古田大輔(Daisuke Furuta)